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    <title>Migdal: Cammy</title>
    <description>The latest articles on Migdal by Cammy (@cammy).</description>
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      <title>アイヌ語弁論大会「イタカンロー」の紹介</title>
      <dc:creator>Cammy</dc:creator>
      <pubDate>Wed, 06 Dec 2023 15:00:50 +0000</pubDate>
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      <description>&lt;p&gt;イランカラㇷ゚テ！ irankarapte!&lt;br&gt;
この記事は、&lt;a href="https://adventar.org/calendars/8540"&gt;語学・言語学・言語創作 Advent Calendar 2023&lt;/a&gt;の6日目の記事として書かれたものです。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
  
  
  目次
&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;1. アイヌ語の概要&lt;br&gt;
2. アイヌ口承文芸&lt;br&gt;
3. アイヌ語弁論大会「イタカンロー」&lt;br&gt;
4. 参考文献&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
  
  
  1. アイヌ語の概要 &lt;a&gt;&lt;/a&gt;
&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;アイヌ語は、主に東北地方北部から北海道、千島列島、樺太で使われてきた言語であり、北海道の地名のほか一部の日本語にその痕跡が見られる。隣接する他言語との類似性は認められるものの、言語系統については明らかになっていない。&lt;br&gt;
アイヌ語には地方によって異なる方言があり、今のところ共通語にあたるものは存在しない。表記法も定まってはいないが、一般にカナ表記&lt;sup id="fnref1"&gt;1&lt;/sup&gt;とラテン文字表記の2種類が用いられる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;現在では話者が非常に減少しており、2009年にはUNESCO（国連教育科学文化機関）によって「極めて深刻」な消滅の危機にある言語であるとされた&lt;sup id="fnref2"&gt;2&lt;/sup&gt;。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
  
  
  2. アイヌ口承文芸 &lt;a&gt;&lt;/a&gt;
&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;文字による表記の慣習がないアイヌ語の文学は、謡や語りによって営まれてきた。アイヌ口承文芸は、その口演の形態によって神謡&lt;sup id="fnref3"&gt;3&lt;/sup&gt;、英雄叙事詩&lt;sup id="fnref4"&gt;4&lt;/sup&gt;、散文説話&lt;sup id="fnref5"&gt;5&lt;/sup&gt; の3つに大きく区分される。同じ物語であっても伝承者によって少しずつ内容が異なり、また同じ伝承者であってもその時々で表現に変化が生じることがある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;神謡は、それぞれの短い節に言葉を乗せて語る物語形式で、サケへ sakeheと呼ばれる折り返し句を挟みながら朗誦する。一人称体で叙述されるものが多く、主人公のカムイ kamuyと人間もしくは別のカムイとのやりとりなどを描いているのが特徴である。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;英雄叙事詩は、レㇷ゚ニ repniという拍子棒をたたいてリズムをとりながら語り手自身の節回しをつけて語る長大な物語で、ポイヤウンペ Poyyaunpeと呼ばれる超人的な力を持った主人公による冒険や戦いを描いたものが多い。長いものでは語り終えるのに数時間かそれ以上かかる場合もある。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;散文説話は、神謡や英雄叙事詩のような節をつけずに語る物語形式で、日常における教訓的な内容を含むものや生活の知恵を凝集したものが多く、その内容からアイヌの風俗習慣や倫理観などを読み取ることもできる。&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
  
  
  3. アイヌ語弁論大会「イタカンロー」&lt;sup id="fnref6"&gt;6&lt;/sup&gt;
&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;公益財団法人アイヌ民族文化財団によるアイヌ語復興関連事業の一つである。アイヌ語の学習者が日頃の学習成果を発表する場として、1998年から毎年開催されている。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;発表部門は、子どもの部、大人の部（口承文芸部門および弁論部門）、口演の部に分かれており、そのうちアイヌ語研究・指導者や過去大会での大人の部の最優秀賞受賞者が参加できる口演の部を除いた三部門が審査対象となる。アイヌ語の発音や習得度のほか、大人の部の口承文芸部門と弁論部門についてはそれぞれ表現力、弁論内容が審査され、各部門より最優秀賞ならびに優秀賞の受賞者に表彰状が贈られる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;口承文芸部門については必ずしもオリジナルの作品を演じる必要はなく、実際現存するアイヌ口承文芸の資料から好きな作品を選んで発表するという形式が多い。ただ、暗誦するだけでなく口承文芸ならではの節回しなどの表現力も問われる。現在はインターネット上で公開されている音声やテキスト化された資料がいくつもあるため比較的取り組みやすいと言えるが、出場者が多いため入賞をねらうためには根気強い練習が必要であろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;弁論部門の発表は発表者が自らの意見をアイヌ語で論じる形式であり、アイヌ語が読める以外に作文ができるだけの力が求められる。そのため、既存のテキストの使用が可能である口承文芸部門に比べて出場へのハードルが高い。口承文芸部門に比べれば出場者は少ないが、発表としての一定の水準を満たす必要もあるため、入賞者がいないという年もある。アイヌ語の講座を受講したり、種々の学習資料&lt;sup id="fnref7"&gt;7&lt;/sup&gt;を活用したりして、習熟を目指すとよいかもしれない。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;子どもの部と口演の部についてはかなり自由な表現形式が許されており、口承文芸以外にも、子守歌&lt;sup id="fnref8"&gt;8&lt;/sup&gt;、即興歌&lt;sup id="fnref9"&gt;9&lt;/sup&gt;、創作劇、アイヌ語に翻訳した作品など、それぞれに趣向を凝らした多種多様な発表が見られる。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;老若男女問わず全国からたくさんの参加者が集う「イタカンロー」は、アイヌ語に親しむ人々にとって貴重な交流の場でもある。アイヌ語を学習している方はぜひ一度参加してみてはいかがだろう。&lt;/p&gt;

&lt;p&gt;ここまで読んでくださりありがとうございました。&lt;br&gt;
イヤイライケレ！ iyayraykere!&lt;/p&gt;

&lt;h3&gt;
  
  
  4. 参考文献 &lt;a&gt;&lt;/a&gt;
&lt;/h3&gt;

&lt;p&gt;&lt;a href="https://www.hkk.or.jp/kouhou/file/no698_ainurace.pdf"&gt;遠藤志保（2021）「アイヌの口承文芸」『開発こうほう』698, 26-29.&lt;/a&gt;&lt;br&gt;
&lt;a href="https://pub.sgu.ac.jp/~okuda/works/02003-2001-01-04.pdf"&gt;奥田統己（2001）「アイヌ語（2）アイヌ語地名・アイヌ口頭文芸」&lt;/a&gt;&lt;br&gt;
田村すず子（1988）「アイヌ語」『言語学大辞典』第1巻, 6-94.&lt;/p&gt;




&lt;ol&gt;

&lt;li id="fn1"&gt;
&lt;p&gt;ただし、音節末の子音の小書きするなど、日本語にない音を表記するための文字も存在する。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn2"&gt;
&lt;p&gt;日本ではアイヌ語のほかに、八重山方言、与那国方言、八丈方言、奄美方言、国頭方言、沖縄方言、宮古方言が消滅の危機にある言語（方言）とされている。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn3"&gt;
&lt;p&gt;アイヌ語では地域によって「カムイユカㇻ kamuyyukar（またはカムユカㇻ kamuyukar）」（北海道西南部）「トゥイタㇰ tuytak」（道南の一部）「メノコユカㇻ menoko-yukar」（沙流川中流域）「オイナ oyna」（道東北、樺太）「マッユカㇻ matyukar」（北海道東部）などと呼ばれる（奥田 2001, 遠藤 2021）。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn4"&gt;
&lt;p&gt;アイヌ語では地域によって「ユカㇻ yukar」（道南）「ヤイララㇷ゚ yayrap（またはヤイェラㇷ゚ yayerap）」（道南の一部）「サコㇿペ sakorpe」（道東北）「ハウキ hawki」（樺太）などと呼ばれる（奥田 id.）。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn5"&gt;
&lt;p&gt;アイヌ語では地域によって「uwepeker ウウェペケㇾ（またはウエペケㇾ uepeker）」（道南）「イソイタッキ isoytakki」（道南の一部）「トゥイタㇰ  tuytak（またはトゥイタㇵ tuytah）」（道東北、樺太）などと呼ばれる（奥田 id.）。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn6"&gt;
&lt;p&gt;「イタカンロ（ー） itak=an ro」は、アイヌ語で「（あなたもわたしも一緒に）話そう」という意味。「イタㇰ itak」には「話す」以外に「言葉」という語義もあり、例えば「アイヌイタㇰ aynu itak」は「アイヌ語」を意味する。「アン =an」は包括的一人称複数（あるいは四人称）の人称接辞、「ロ（ー） ro」は勧誘の終助詞で、「イペ ipe」（＝食べる）や「イク iku」（＝飲む）と一緒に用いた「イペアンロ（ー） ipe=an ro」、「イクアンロ（ー） iku=an ro」はそれぞれ日本語の「いただきます」、「乾杯」に相当すると言われている。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn7"&gt;
&lt;p&gt;アイヌ語学習用の教材として、公益財団法人アイヌ民族文化財団が&lt;a href="https://www.ff-ainu.or.jp/web/potal_site/index.html"&gt;アイヌ語ポータルサイト&lt;/a&gt;でさまざまな資料を公開している。なお、過去の弁論大会の発表原稿および動画の一部も&lt;a href="https://www.ff-ainu.or.jp/web/learn/language/itakanro/"&gt;Webページ&lt;/a&gt;上で見ることができる。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn8"&gt;
&lt;p&gt;アイヌ語では地域によって「イフンケ ihunke」（旭川）、「イヨンノッカ iyonnokka」（沙流川中流域）、「イヨンルイカ iyonruyka」（静内）などと呼ばれる。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;li id="fn9"&gt;
&lt;p&gt;アイヌ語では地域によって「ヤイサマ yaysama」（沙流川中流域）、「ヤイサマネナ yaysamanena」（沙流川下流域）などと呼ばれる。 ↩&lt;/p&gt;
&lt;/li&gt;

&lt;/ol&gt;

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      <category>アイヌ語</category>
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