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ΚΥΑΝΟΦΑΝΕΣ
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メリージャ語(第12回人工言語コンペ)

こんにちは、Cyanophanēsです。今回はメリージャ語について書いていきます。
メリージャ語はほとんどの人に知られていない言語で、私の友人が偶然彼の祖父の家で見つけた本しか、今の所はちゃんと書かれたものは見つけられていません。
この記事はその本を元に書いたものです。

メリージャとは

メリージャ語はメリージャ島で話される言語ですが、メリージャ島とはどんな場所なのでしょうか。
メリージャ島は普通我々に到達できる場所では無く、本来は隠された場所です。かつて、この世にまだ神話の如き世界(人以外の種族が多くいたりしました)が広がっていた頃(以後、この時代を便宜上先代と呼びます)の残りのようなものです。
本来であれば、先代の世界は作り変えられ、そうした超自然的なものは全て消え去ったはずでした。しかし、何らかの歪み、バグのようなものが生じ、ある島と大陸だけが残りました。それがメリージャ島とアトランティス大陸(です。その為、本来は空間が歪んでおり、入ることができない隠された場所なのです(ただし、現在のアトランティスとは違い手順を踏めば入れるようですが)。
島にはロスと呼ばれる獣人と、メリージャ人と少数のハベーン人が住んでいます。メリージャ語はメリージャ人だけが話す言語であり、ロスやハベーン人と話す際は基本的にハベーン語を使います。ハベーン語はアトランティスで使われていたという言語と系統が同じだと彼等は話し、また記録にもそう書いてあります。
また、メリージャの文明は優れたもので、かつてのローマ人が「プラトンの言うアトランティスが目の前に現れたかの様だ」と書き残していた程です。様々な機械を持っており、中央には雲をつけ抜けるほどの高さの塔が聳えています。
ちなみに大きさはアイスランドと同じぐらいのようです。

ロスとメリージャ人、ハベーン人

ロス

ロスはメリージャ島特有の獣人で、島の発見当初の記録には以下のように書かれています。

ハベーニー(Habēnīハベーン人)と同じ言語を話す獣の様な民、ロッシー(Rhossīロッス)もおり、その姿はエジプトの神々さながらである。全身が灰色の毛で覆われ、顔は犬の様であるが、犬にしては丸っこく、とても長い耳を持っている。

このようにロスは灰色の毛で覆われていて、顔はアザラシと犬科動物の中間のようです。アザラシの様に丸い頭をしていますが、犬科動物の様な額があり、その下には長い口吻があります。目はアザラシの様に大きく、両目の上にはまろ眉の様な黒い円状の模様があります。そして、彼らはとても長い耳を持っており、水に潜る際は中に水が入らないように横に垂らし、首輪で留めて、弁慶が被っている様な頭巾を被ります。

Image description
イメージ図

また、耳の留め方によって喪服の役割をしたり、フォーマルな服の役割をしたり、嬉しいことがあった、もしくはこれからあることを表したり、自身が恋してることを表したりなど、様々なことを表せます。
人間の髪型の様に多種多様な留め方があるのが彼等の面白いところです。(もちろん、人間の様に男性的な留め方と女性的な留め方の区別もあります。)
その他にも、耳に着ける飾りも中々に種類が多く、耳の留め方と飾りで地位や職を表すこともできます。

ちなみに、彼らの男性女性の違いは最初は分かりづらいですが、上に挙げた耳の留め方、装飾の他にも、オスの方が耳が長いなどもあるので、慣れてくれば意外と分かるようになるそうです。
また、彼等は一見ただの可愛らしい動物なのですが、実は身長が2mほどあり、かなり大きいです。

メリージャ人

メリージャ人は基本的にはかつて島にいたバーク人とローマ人の子孫です。
ハベーン人やロスに比べると身長が160cm前後と低めなのが特徴です。
ハベーン人は後で述べるので良いとして、バーク人とはどんな人々だったのでしょうか。
島の発見当初の記録によれば、ローマ人と同じような見た目で、エトルリア語の様な言語を話す人々だったと言います。バーク語の名前もメリージャ語には残っており、一部は実際にエトルリア語との関係があると考えられています。
バーク語名の例:
tènőchīnòch,tinやclanと関係?
古羅:Tineucēinus
arôdhòch,Arnthと関係?
古羅:Aronthus
vēlethȃ,Veliaと関係?
古羅:Veletia
cōbhethȃ,関係不明
古羅:Cobetia

ハベーン人

ハベーン人は肌が白く、金髪で、目が青く、身長も180前後とゲルマン人などの様な見た目をしています。
彼等は島の上の位の立場でいるものがほとんどです。
彼等の母語のハベーン語VSOの膠着語という特徴を持っています。

メリージャ語について

メリージャ語の基本情報

メリージャ語はラテン語から生まれた言語ですが、俗ラテン語から生まれたロマンス諸語とは違い、古典ラテン語から直接生まれた言語です。
その背景には、メリージャ島に来たのが詩人であったのがあります。残された資料によれば、ティベリウス・オウィディウス・カエルロー(Tiberius Ovidius Caelurō)1という詩人を志す青年が、その友人達と共に旅をしようとしたところ、気付けばメリージャ島にたどり着いたそうです。
メリージャという名前も彼らが付けたもので、彼らがここを南の方にある地だと考え、メリーディアと名付けたのが由来です。
彼らはどうやら古典ラテン語で会話していたようで、それが理由で古典ラテン語から派生した訳です。
その為、ロマンス語に比べ、文法的な保守性は高いです(ただ、一般化によってラテン語にあった不規則性は多少消えていますが)。
また、メリージャ語の面白い特徴としてハベーン語からの強い影響が挙げられます。なんとメリージャ語はハベーン語の格語尾まで借用しており、具格語尾や共格語尾などであれば古典ラテン語の奪格に接続、方格や到格の語尾であれば古典ラテン語の対格に接続などというなことをしているのです。カエルローによれば、最初は冗談混じりに使っていたものの、次第にその実用性から実際に使う頻度が高くなっていったようです。
また、語順も影響を受けており、ラテン語とは違いVSOが基本です(基本というだけで、語順は比較的自由です)。

メリージャ語の音韻と綴り

子音 両唇 歯、歯茎 後部歯茎 硬口蓋 軟口蓋 声門
破裂音 p,pʲ,b,bʲ t,d c,ɟ k,g
破擦音 t͡ʃ,d͡ʒ
摩擦音 f,fʲ,v,vʲ θ,ð,s,z ʃ,ʒ ç x,ɣ h
鼻音 m,mʲ n,nʲ ɲ ŋ
流音 r,ɾʲ,l,lʲ
接近音 w,ʍ ɥ,ɥ̊,j
母音 前舌 中舌 後舌
i,iː ɨ,ɨː u,uː
半狭 e,ẽ o,õ
半広 ɛ,ɛː,ɛ̃ ɔ,ɔː,ɔ̃
ä,äː ɑ̃

メリージャ語の子音は硬音と軟音があり、前舌母音、y,ȳ、[j]の前で、子音は軟音になります。
また、メリージャ語の母音には他のロマンス語と違い長短の区別があり、フランス語やポルトガル語などの様に鼻母音があります。
(なお、i、yの鼻母音はě、uの鼻母音はǒです)

メリージャ語はラテン文字によって書かれますが、メリージャ語特有のメリージャーノン体を使います。ただし、ここではダイアクリティカルマークのみメリージャーノン体に近いものを使い、文字は一般的なものに転写します。
また、メリージャーノン体は大文字と小文字の区別がないので、今回は全部小文字で転写します。

綴り
p p
ph f
b b
bh v
f f
m m
t t t͡ʃ
th θ ʃ
d d d͡ʒ
dh ð ʒ
s s ʃ
z z ʒ
n n
c k c
ch x ç
g ɡ ɟ
gh ɣ j
ĝ ŋ ɲ
h h ç
v w ɥ
qv ʍ ɥ̊
hv ʍ ɥ̊
gv w ɥ
ġv gw ɟw
i - j
l l
r r ɾʲ
x fs çʃ
ț xt çt͡ʃ
綴り
i i
ī
y ɨ
ȳ ɨː
v u
e ɛ
ē ɛː
ê ɛ̃
è e
ě
ė ɛː
o ɔ
ō ɔː
ô ɔ̃
ò o
ǒ
ő jɔː
õ jɔ̃
a
ā äː
â ɑ̃
jä
jäː
ã jɑ̃
-bh u
-dh ɨ
-gh u
綴りの規則

・iとvはその直後に母音があるときは子音、そうでないときは母音として扱う
・ȃ,a̋,ã,ȏ,ő,õは語頭では使わない
・bh,dh,ghは直前が母音でその後に母音がない時に母音として扱いう
・また、[ɛː]を表す文字が2つあるが、ēが子音を口蓋化させるのに対して、ėはさせない。これにはėが二重母音ae,oeやその他から生まれた音であることが関係している
・iを除く前舌母音とy,ȳが他の母音と連続するときは[j]を挿入して発音する。
・鼻音前の母音は絶対に鼻母音になるので、綴り上では鼻母音を表す記号を付けない
・CRʲはCʲとして読む

メリージャ語の文法

名詞、形容詞の屈折

メリージャ語の名詞には全部で3種類のタイプがあります。

名詞の屈折

第一変化sg. pl. 第二変化sg. pl. 第三変化sg. pl.
-a -òch -∅ -ēch
-āch -ōch -ēch
-īch -īch -èbhòch
-ārǒ -ōrǒ -èch
前置 -īch -īch -e -èbhòch
-ātha -īța -ōtha -īța -etha -èța
-āle -īzle -ōle -īzle -ele -èbhzle
-âz -īzǒz -ôz -īzǒz -êz -èbhzǒz
-āchǒ -īscǒ -ōchǒ -īscǒ -echǒ -escǒ
-anōr -āznōr -onōr -ōznōr -enōr -ēznōr
-amī -āzmī -òmī -ōzmī -emī -ēzmī
-ėz -āròn -īz -ōròn -èz -òn
-e -ėe -e -īe -e -ēze

第二、第三変化名詞の中性名詞は主格と対格で同じ語尾を使い(第二変化では対格と同形、第三変化では主格と同形)、また複数の主格、対格の語尾は-aです。
第二変化の中性名詞は複数の方格と到格の語尾がそれぞれ-anōr,-amīです
第三変化名詞では語幹が子音2個以上で終わる場合男性、女性名詞は主格に-èchを使い、中世名詞は-eを使います。
語幹がiで終わるものは、òかǒで終わる語尾を付ける際に、è,ěに変えます。

前置格の用法ですが、一つは前置詞を用いる際に使い、もう一つは単数前置格によって名詞を副詞化することができます。
また、古典的な用法ですが、前置格を用いてその名詞と主語を結びつけることができます。

形容詞の屈折
形容詞は修飾する名詞と性・数・格を一致させます。一型形容詞は第一変化名詞と第二変化名詞の語尾を使い、女性名詞を修飾するときは第一変化、男、中性名詞を修飾するときは第二変化名詞の語尾を使います。
二型形容詞は第三変化名詞の語尾を使い、通性、中性で使い分けます。第三変化名詞とは違い、語幹の末尾子音が一個でも主格に通性では-is、中性では-eを使います。
また、形容詞は名詞として使うこともできます。

・形容詞の定形
メリージャ語には名詞にそのまま付ける冠詞はありませんが、形容詞が定性を持った形になることがあります。これを定形と言います。

一型 女性sg. pl. 男性sg. pl. 中性sg. pl.
-aȃ -ėe -òzèch -īè -òmèdh -aȃ
-amã -āzȃch -òmõ ōzȏch -òmèdh -aȃ
-ėi -īzèch -ōi -īzèch -ōi -īzèch
-ėèch -āmȃrǒ -īèch -ōmȏrǒ -īèch -ōmȏrǒ
前置 -āȃ -īzèch -ōȏ -īzèch -ōȏ -īzèch
-āetha -īzèța -ōȏtha -īzèța -ōȏtha -īzèța
-āele -èzzle -ōȏle -èzzle -ōȏle -èzzle
-āêz -èzzǒz -ōõz -èzzǒz -ōõz -èzzǒz
-āechǒ -èscǒ -ōȏchǒ -èscǒ -ōȏchǒ -èscǒ
-amȃnor -āzȃnor -òmȏnor -ōzȏznor -òmèdhnor -aȃnor
-amȃmè -āzȃmè -òȏmè -ōzȏmè -òmèdhmè -aȃmè
-ėèz -āmȃròn -īèz -ōmȏròn -īèz -ōmȏròn
-ēa -ėȃ -īch -ījè - -
二型 女性sg. pl. 男性sg. pl. 中性sg. pl.
-èzȃ -ēze -èzèch -ēzè -īdh -ēzȃ
-emã -ēzȃch -emõ -ēzȏch -īdh -ēzȃ
-īè -èbhzèch -īè -èbhzèch -īè -èbhzèch
-èzèch -òmȃrǒ -èzèch -òmȏrǒ -èzèch -òmȏrǒ
前置 -ēȃ -èbhzèch -ēȏ -èbhzèch -ēȏ -èbhzèch
-ēȃtha -èbhța -ēȏtha -èbhța -ēȏtha -èbhța
-ēȃle -èbhzzle -ēȏle -èbhzzle -ēȏle -èbhzzle
ēãz -èbhzzǒz -ēõz -èbhzzǒz -ēõz -èbhzzǒz
-ēȃchǒ -èbhscǒ -ēȏchǒ -èbhscǒ -ēȏchǒ -ebhscǒ
-emȃnor -ēzȃznor -emȏnor -ēzȏznor -īdhnor -ēzȃnor
-emȃmè -ēzȃzmè -emȏmè -ēzȏzmè -īdhmè -ēzȃmè
-èzèz -òmȃròn -èzèz -òmȏròn -èzèz -òmȃròn
-ēȃ -ēzē -īch -ēzī - -

・形容詞の副詞化
一型は語幹に-ēか-ōをつけることで副詞化できます。
二型は語幹に-terをつけることで副詞化できます。
また、中性単数対格によっての副詞化もあります。

・比較級、最上級
比較級は語幹に-őrをつけ、
最上級は-èsèmòchをつけます。
それぞれ二型形容詞と一型形容詞になります。
また、副詞の比較級は形容詞の語幹に-èchをつけ、最上級は最上級の語幹にēをつけます。
 
代名詞

人称代名詞 一人称sg. pl. 二人称sg. pl.
egho nōch vōch
nōch vōch
mihè nōbhīch tibè vōbhīch
noțrī tvī vețrī
前置 nōbhīch vōbhīch
mētha nōța tētha vōța
mēle nōbhzle tēle vōbhzle
mêz nōbhzǒz têz vōbhzǒz
mēchǒ nōscǒ tēchǒ vōscǒ
mēnōr nōznōr tēnōr vōznōr
mēmī nōzmī tēmī vōzmī
mīz noțrǒ tvīz voțrǒ

以降めんどくさかったので紙に表を書いていたのですが、いきなり写真が貼らなくなったのでどんなものがあるかだけ載せます。(後日載せれるようになったら載せておきます)

hich/これ

ițe/それ

ile/あれ、あるいは三人称代名詞

qvich/疑問代名詞

動詞の活用

メリージャ語の動詞には全部で3種類のタイプがあります。
第一変化は現在幹がa第二変化と第三変化はeで終わります。
なお、V̄、V̂はそれぞれ直前の母音を長母音化、鼻母音化することを表します。
語幹末が短母音のiである場合、語尾に長音化や鼻母音化がない場合èに変わります。

分詞など
・現在能動
現在幹-V̂dèch二型形容詞と同じ変化

・現在受動
現在幹-V̄thòrcvī疑問形容詞qvīと同じ変化

・完了能動
完了幹-bhôdèch二型形容詞と同じ変化

・完了受動
現在幹-thòch一型形容詞と同じ変化

・未来
完了受動の語幹-ūròch一型形容詞と同じ変化

・動名詞、動形容詞
現在幹-Vnòch一型形容詞と同じ変化
形容詞として使うことで「〜すべき」という意味になり、第二変化の中性名詞として使うことで「〜すること」という意味になります

不定法
・現在能動
現在幹-V̄re

・現在受動
現在幹-V̄rī

・完了能動
完了幹-se

・完了受動
完了受動分詞の語幹-òse

・未来能動
未来分詞の語幹-òse

・未来受動
完了受動分詞の語幹-òmīrī

直説法能動未完了
・現在

  単数 複数
一人称 -V̄mòch
二人称 -V̄ch -V̄thèch
三人称 -th -V̂d

第一変化の一人称単数形では現在幹の末尾母音が無くなります
また、第三変化は現在幹の末尾母音をiに変えます

存在動詞eseの変化 単数 複数
一人称 sòmòch
二人称 ech ețèch
三人称 sǒd

・過去
接尾辞-V̄bha-を付け、第一変化の直説法能動未完了現在と同じ活用をします。
ただし、一人称単数は-bhōではなく-bhâです。

存在動詞eseの変化 単数 複数
一人称 erâ erāmòch
二人称 erāch erāțèch
三人称 erath erâd

・未来
接尾辞-V̄bh-を付けるのは同じですが、活用のタイプがどのタイプの動詞とも一致しません。

  単数 複数
一人称 -èmòch
二人称 -èch -èthèch
三人称 -èth -ǒd
存在動詞eseの変化 単数 複数
一人称 erō erèmòch
二人称 erèch erèțèch
三人称 erèth erǒd

直説法能動完了
・完了幹の作り方
第一変化動詞と第二変化動詞と第三変化動詞のいくつかは現在幹の語尾を無くし、それぞれ第一変化はōを、第二変化と第三変化はȳを付けます。母音から始まる語尾を付ける際には、vを挿入します。
第三変化動詞の多くは現在幹からiを取り、どの子音で終わるかによって規則を当てはめて作ります。現在形では子音から始まる語尾を付ける際には、èを挿入します。過去形と未来形と完了能動分詞ではfをzに変えます。

末尾音 規則
鼻音 鼻音を無くして代わりにその直前の母音を鼻母音にしzを付ける
両唇音、軟口蓋音 その子音を無くして、xを付ける
歯茎音 その子音を無くしてzを付ける

eseの完了幹はfȳ

・現在

  単数 複数
一人称 -mòch
二人称 -țī -țèch
三人称 -th -ēre

eseは一人称単数と三人称複数が不規則で、それぞれfȳとfėre

・過去
完了幹にeseの未完了過去からeを取ったものを付けます。

・未来
完了幹にeseの未完了未来からeを取ったものを付けます。
命令としても使えます。

直説法受動未完了
・現在

  単数 複数
一人称 -or -V̄mòr
二人称 -V̄rèch -V̄mènī
三人称 -V̄thòr -V̂dòr

第一変化の一人称単数形では現在幹の末尾母音が無くなります
また、第三変化は現在幹の末尾母音をiに変えます

・過去
接尾辞-V̄bha-を付け、第一変化の直説法受動未完了現在と同じ活用をします。
ただし、一人称単数は-bhorではなく-bhar です。

・未来
接尾辞-V̄bh-を付けるのは同じですが、活用のタイプがどのタイプの動詞とも一致しません。

  単数 複数
一人称 -mòch
二人称 -chtī -țèch
三人称 -th -ēre

・直説法受動完了
完了受動分詞を使います
・現在
完了受動分詞の語幹に以下の語尾を付ける

  男性単数 複数 女性単数 複数 中性単数 複数
一人称 -òzǒ -īmòch -ėmòch -ǒzǒ -òm
二人称 -òs -īțèch -ach -ėțèch -ǒz -ațèch
三人称 -òț -ěd -aț -êd -ǒghd -âd

・過去
eseの直説法能動未完了過去からeを取ったものを語尾として使います。
このとき男性単数の-òchは-òzにします。

・未来
eseの直説法能動未完了未来からeを取ったものを語尾として使います。
このとき男性単数の-òchは-òzにします。

接続法能動
・現在
第一変化は現在幹にaの代わりに-eを付けけ、第二、第三変化では現在幹に-aを付けます。
基本は直説法能動未完了現在と同じですが、一人称単数の語尾が-V̂になります。

存在動詞eseの変化 単数 複数
一人称 sīmòch
二人称 sīch sīthèch
三人称 sèth sěd

・未完了過去
不定法能動現在を第二変化と同じように活用させます。ただし、一人称単数の語尾が-V̂になります。

存在動詞eseの変化 単数 複数
一人称 esě esēmòch
二人称 esēch esēthich
三人称 eseth esêd

・現在完了
直説法能動未来完了の語頭にvol-を付けます。このとき、語頭の子音は軟音化します。

・過去完了
不定法能動完了を第二変化と同じように活用させます。ただし、一人称単数の語尾が-V̂になります。

接続法受動
第一変化は現在幹にaの代わりに-eを付けけ、第二、第三変化では現在幹に-aを付けます。
基本は直説法受動未完了現在と同じですが、一人称単数の語尾が-rになります。

・未完了過去
不定法能動現在を第二変化と同じように活用させます。ただし、一人称単数の語尾が-
になります。

・現在完了
完了受動分詞にeseの接続法能動未完了現在からsを取ったものを語尾として付けます。
このとき男性単数の-òchは-òzにし、中性単数は-òmにします。
母音から始まるものは母音融合を起こし、男性複数は-īmòchのようになり、女性単数と中性複数は-ėchのようになります。鼻音化するときはâになります。

・過去完了
完了受動分詞にeseの接続法能動未完了過去かeを取ったものを語尾として付けます。
このとき男性単数の-òchは-òにします。
また、男性単数以外では語尾の語頭をsからzに変えます。

接続法の用法
接続法は単文では意思、柔らかな命令、勧誘、nēと共に禁止、譲歩(たとえ〜でもの様な文)、願望、可能性を表します。過去時制は単文では起こり得ないことを表し、可能性においては未完了過去だけが使われます。
基本、過去を表すには完了が使われます。

従属文においては、時制などは以下の様になります。なお、第一時称は未完了現在、未完了未来、未来完了、第二時称は未完了過去、現在完了、過去完了です。未来分詞+eseは接続法受動完了などと同じようにします。

  主文以前 主文と同時 主文以後
第一時称 現在完了 未完了現在 未来分詞+ese接続法能動未完了現在
第二時称 過去完了 未完了過去 未来分詞+ese接続法能動未完了過去

従属文において、接続法は名詞節や形容詞節、副詞節に使えます。

命令法

単数 複数
-V̄ -V̄the

構文

疑問文
一般疑問文は動詞の語末にneを付け、その時chはzになり、その他の子音は語頭ではありませんが軟音化します。受け答えはその動詞を繰り返すことでします。
それ以外の疑問文は疑問副詞を使います。

前置詞と接続詞、語頭変化

メリージャ語においては前置詞、接続詞、接頭辞などを使う時に語頭の音が変化します。
変化には軟音化と鼻音化があり、次のような変化をします。
破裂音+hで書かれる摩擦音はその直後に摩擦音、あるいは共鳴音がある時に軟音化の代わりに硬音化が起こります。鼻音化はその硬音化が起こった起こった子音に対して起こります。ここでは硬音化も軟音化の枠に書きます。
また、それ以外の摩擦音は鼻音化だけが起こります。

  軟音化 鼻音化
p ph b
b bh m
f - bh
ph p b
bh b m
t th d
d dh n
th t d
dh d n
s - z
z - n
c ch g
g gh
ch c g
gh g
qv cv gv
gv ġv ĝv
ț - ghd

例文

古羅:O Fortuna, velut luna statu variabilis
メ:ō forthv̄ne, velòth lv̄na țathō varȃbhèlèch
おぉフォルトゥーナよ、汝の姿は月の如く移ろいやすい

古羅:Alea jacta est
メ:iațaț ālia
賽は投げられた

古羅:Veni, vidi, vici
メ:venȳvī, vidȳvī, věxī
来た、見た、勝った


  1. カエルローは19歳の頃に島に来てしまったので、資料は島以外には全くと言っていい程残っていません。島に残る資料によれば、紀元前29年6月19日に生まれたらしく、名前からも分かる通りオウィディウスとの血縁関係もあるようです。実際に彼の書いた文にはこう残されています。「あぁ、ナーソーの所のプーブリウス(オウィディウスのことと思われる)は元気にしているだろうか。私はもうローマでは名のある詩人になることはできない。彼が代わりに詩人となっていれば、同じオウィディウスとして彼を誇りに思うだろう。」また、彼は島から離れることが難しいことを知ると、上にもある通りもうローマで夢の名のある詩人になることはできないと嘆きましたが、後にロスのLaenに恋をすると、島での生活にどんどんと喜びを感じるようになっていったとようです。最終的に2人は結婚し、その子孫は獣人と人間のどちらにも姿を変えられる皮変えとして暮らしています。 

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