こんにちは! ふぃるきしゃです。最近しかゆさんが「副詞まみれ40文」という面白そうな例文集を公開されました。確かにこの手の副詞って、人工言語の造語作業では後回しにされがちですよね。ニョンペルミュにない語彙もたくさんあります。ということで翻訳してみましょう!
一応言っておきますが、翻訳の都合上、副詞による表現になっていない部分もあります。まあ同じ意味内容を表せることが重要なので、逐語訳の必要はありませんよね。
あと今回から、新造語・新たに語義追加した単語には下線を引くことにします。さてどれくらい造語雨降るかな?
では本編に入ります! イクゾー! デッデッデデデデ!!
副詞まみれ40文
1. 最も美しい人は誰?
paspe lilen tjun na notjun?
1番目-美しい-人-である-誰
「最も」はニョンペルミュでは paspe「1番目に」と表します。paspe は数詞の pas「1」に序数詞化語尾の pe「〜番目」をつけたものです。「1番目の・最初の」を表す形容詞としても用いられます。数詞を入れ替えて他の序数詞を作れば、 lispe「2番目」sjalpe「3番目」のように2位以降を表すことも可能です。
原文の趣旨では「形容詞とセットになっていない副詞」を集めた例文となっていますが、ニョンペルミュ訳ではこのように形容詞としても使える副詞を多分に含みます。というのも、ニョンペルミュでは形容詞と副詞の形態的な区別がないんですよね。名詞の前に置かれたら形容詞、動詞や形容詞の前に置かれたら副詞というように、もっぱら語順で品詞を判断します。
2. あの人とはたまにお世話になっている。
la sutel fe setjun kju fon.
私-たまに-から-あの人-される-助ける
頻度や時間を表す副詞は、主語と動詞の間に置きます (動詞の前に前置詞句がある場合は前置詞句よりも前)。sutel「たまに」は su「ある」+ tel「時間」の合成です。「お世話になる」は「助けられる」と訳出しました。
3. もしかして今日の学校は雨で休み?
sutjen, fislan ljatis ljasfe hallu metan me metan?
もしかして, 学校-今日-~が原因で-雨-休日である-ない-休日である
sutjen「もしかして」はsu「ある」+ tjen「可能な」の合成です。日本語の「あり得る」と一緒ですね。勿論形容詞としても使用可能です。
ニョンペルミュの諾否疑問文は、否定副詞 me を動詞の反復で挟んだ反復疑問文で表されます。中国語やトキポナと一緒ですね。
新造語の metan「休日である・休業する」は metantis「休日」からの逆成としました。字面だけだと me「~ない」+ tan「働く」で「働かない」の意ですね。
4. まず最初にこっちに来て下さい。
fi lo pispe he kelan.
あなた-しろ-まず-来る-ここ
pispe「まず」はpis「始める」とpe「〜番目」の合成です。原文では「まず最初に」のように類義語の「まず」と「最初に」を並べていますが、訳文では pispe 一語にまとめています。
5. なんか成功できて嬉しい。
la ljan nilus ljato.
私-喜ぶ-なんか-成功する
nilus「なんか」は「なぜか」「なんとなく」などの意味を持つ nilus で表します。ni「何らかの」+ lus「理由」の合成です。
6. 道のゴミを自ら拾う。
la tofomel pun tjus sumi pjo.
私-自ら-拾う-道-にある-ゴミ
tofomel「自ら」は tofo「意志」+ mel「大きい」の合成です。「積極的な」や「自発的な」の意味を持ちます。今回の「自ら」は「自分の意志で」という意味だと思うのでこの訳で良いでしょう。「自力で」だったらまた違う訳出になっていたと思います。
7. まんまと罠に引っかかる。
setjun fan pilpa tinkatol.
その人-容易に-引っかかる-罠
「まんまと」は fan「容易に」と訳出しました。tinkatol「罠」は tin「置く」+ ka「攻撃する」+ tol「道具」から成る新造語であり、pilpa「つまずく」に「引っかかる」の語義を追加しました。
原文だと主語が明示されていませんが、適当に setjun「その人」でいいですかね? 以降も、原文で主語や目的語が省略されている場合は適当に補っちゃいます。
8. いちいち注意しなくても分かっています。
la tju tasto semis lus, fi me tjol ljatjon pa la lepel.
私-既にした-理解する-そのこと-だから, あなた-(否定)-必要だ-毎回-に-私-助言する
「いちいち」は ljatjon「毎回」と訳しました。lja「全て」+ tjon「回」から成る新造語です。また、lepel「助言する」に「注意する」の語義を追加しました。既存の fosjen「注意する」は「注意を払う」の意であって、原文のように「注意を払うよう助言する」の意味はないですからね。
文全体だと「私はそのことを既に理解しているので、あなたは毎回私に忠告する必要はない」の意味になります。原文の「もう忠告しないでほしい」という含意を前面に出した言い回しに直しています。
9. 何なら私達が終わらせておきましょうか?
fi fakes semis fos, lasju pen ljato.
あなた-望む-そのこと-ならば, 私たち-するだろう-完遂させる
「何なら」は副詞ではなく、fi fakes semis fos「あなたがそのことを望むなら」という、接続詞を用いた表現で表しています。全体で「あなたがそのことを望むなら、私たちは完遂させるだろう」となります。
ちなみにニョンペルミュの nun「終える」は動作の完結を含意せず、動作を中断・中止した可能性を含みます。「最後まで終える」ことを明示したい場合は、ljato「完遂する・成し遂げる・完成させる・成功する」を用います。
10. 一応書くものも用意しておこう。
la pen mu ni fos fatin kes kite tu.
私-しよう-のために-何らかの-場合-準備する-書く-ための-もの
今回も「一応」は副詞表現でなく、mu ni fos「何らかの場合のために」という前置詞句表現に訳しています。
fatin「準備する」は「ペンを準備する」のように道具の準備にのみ用いられ、「パーティーを準備する」のように動作の準備に対しては fato を用います。
11. 流石に100本も要らないと思うけど。
lafi su ke kal mefossas me tjol pasfelfel.
私たち-いる-この-状況-だとしても-(否定)-必要だ-100
「流石に」も副詞表現でなく lafi su ke kal mefossas「私たちがこの状況にいても (この状況であっても)」という接続詞表現で訳出しています。「この状況であっても100は必要ない」の意ですね。
原文の日本語だと助数詞が付いて「100本」なので何か細長い物 (前の例文の「書くもの」?) だと分かりますが、ニョンペルミュだとその情報が欠落してしまっていますね。具体的に何が必要なのか分かれば、例えば pasfelfel kestun「100本のペン」のように訳せるんですけどね……。
12. むしろもっとほしいくらいです。
filsanas, la fen njusnas sjan tu.
むしろ, 私-欲しい-もっと-多い-もの
「むしろ」は、 filsa「逆行する」+ nas「的な」から成る新造語の filsanas で表します。「逆に・却って」の意味もあります。
要るのかい要らないのかいどっちなんだい!?
13. あれほど勉強したんだから、解けないはずがない。
la semel tastan lussas ljafos so njofe.
私-あれほど-勉強する-だから-絶対に-できる-解く
「あれほど」は se「その」+ mel「大きい」から成る semel で表します。「解けないはずがない」は「絶対に解ける」と訳しています。
14. このお菓子、試しに食べてみて。
fi lo pol kja ke mjenkjamju.
あなた-しろ-試す-食べる-この-お菓子
「試しに」は助動詞の pol「試す・してみる」で表します。正直あまり使わない単語です……。同義語の tjonti を用いても構いません。こちらは tjon「機会」と他動詞化語尾 ti の合成です。
命令文を作る助動詞 lo「~しろ」を用いているので原文より語調が強そうにも見えますが、ニョンペルミュの命令文では主語を省略しなければそこまで強い口調にはなりません。「~してください」とか「~してね」くらいの感覚です。
15. さっさと掃除しなさい!
lo fosjun ljunti!
しろ-急いで-掃除する
「さっさと」は fo「心」+ sjun「速い」から成る fosjun「急いで」と訳出しました。原文の「さっさと」は若干粗野な言い回しですが、fosjun にはそういったイメージはないですね。
さっきの例文でも少し説明しましたが、命令文で主語を省略すると「しろ」や「しなさい」のような語調の強い命令になります。
16. ちっとも終わりっこない。
la so hjepjasnas ljato.
私-できる-全く~ない-完遂する
前の文と繋がってる……?
「ちっとも~ない」は hje「ゼロ」+ pjas「塵」+ nas「的な」から成る新造語の hjepjasnas で表します。要は「塵すらもない」ということですね。
17. 面倒なことはちゃちゃっと済ませたい。
la fen tafan ljato tonnjantjen tanmis.
私-したい-円滑に-完遂する-面倒な-仕事
「ちゃちゃっと」は tafan「円滑に・スムーズに」と訳しています。日本語の「円滑に」だとフォーマルな言い回しですが、tafan はそういうわけでもないですね。
18. もう3時間くらいほしい。
la fen njusnas sjal njotel.
私-欲しい-さらに-3-時間
「もう」は njusnas「さらに」と訳出しています。njus「加わる」+ nas「的な」の合成ですね。
ちゃちゃっとは済ませられなかったみたいですね……
19. 遠くからはるばるやってきた。
setjun fe fenas lan sjus meltel he kelan.
その人-から-遠い-場所-を経て-長い時間-来る-ここ
「はるばる」ってかなり日本語的な表現ですよね。「長い距離や時間をかけて、わざわざ」という状況を表しますが、他言語訳する時には必ずしも訳出する必要のないような単語だと思います。正直かなり迷いましたが、sjus meltel「長い時間をかけて」と訳出することにしました。距離の長さについては fenas lan 「遠い場所」から分かるので、時間の長さについても言及した形ですね。
20. 実質15分しか掛からなかった。
la solkalnas sjus njon pasfel-han kjultel.
私-実質-経る-しか-15-分
「実質」は新造語の solkalnas で表します。まず sol「本当の」+ kal「形」で solkal「正体・実体・本体」を作り、それに nas「的な」を付けた形ですね。
ちなみに、「~しか」は数詞の前に njon「少ない」を置くことで表せます。話者がその数を少ないと判断していることを表す表現ですね。
21. すかさず剣で攻撃する。
la kofe pjastel ki sisis ka.
私-の後に-瞬間-で-剣-攻撃する
「すかさず」は前置詞句 kofe pjastel「瞬間の後に」で表します。新しく作った定型表現です。
22. よっぽど珍しいもの以外は何でもある。
selan sja hja sufin tu fetimi lja.
その場所-持っている-過剰に-珍しい-もの-以外の-全て
「よっぽど」は hja「過剰に」と訳出しました。
23. いきなり入ってきた知らせに彼女は喜んだ。
senel ljan mefa he tite fislemju.
彼女-喜ぶ-いきなり-来る-(関係詞)-知らせ
「いきなり」は mefa で表します。me「~ない」と fa「前に」の合成で、すなわち「以前がない」ということですね。
24. そういえば何気に気にしていなかった。
hilinas, la metofonas me mjefu semis.
そういえば, 私-何気に-(否定)-気にする-そのこと
「そういえば」は hili「見直す」を形容詞・副詞化した新造語の hilinas で表します。既に「そういえば」として辞書登録していた tjuspanas は、どちらかというと「ところで」のように話題の転換を表します。今回の「そういえば」は「言われてみれば」の意なので、新たに造語した感じですね。
「何気に」は metofonas「無意識的に」と訳しました。me (否定) + tofo「意志」+ nas「的な」の合成ですね。そういえば me って動詞や形容詞しか否定できないから hjetofonas の方が正しいんだけどどうしようかな……もう metofonas で定着しちゃってるしなあ
25. どうしても入りたい?そうですか。
fi fen ljafos fussa? la kju se.
あなた-したい-絶対に-入る? 私-得る-それ
「どうしても」は ljafos「絶対に」と訳しました。lja「全ての」+ fos「場合」の合成です。ニョンペルミュでも、文末のイントネーションを上昇させることでやや砕けた疑問文を表せます。
「そうですか」は la kju se.「なるほど」と訳しました。英語の I got it. と同じで、直訳は「私はそれを得た」となります。「そうですか」のようにややドライな返答をニョンペルミュで表すならこれかなと思い選択しました。
26. いっそそこら辺の花になっちゃえばいいのに。
hjahennas, setjun kjuskes ku nilan sumi sjolmin.
極端な話, その人-すればいいのに-なる-どこか-にある-花
「いっそ」は、 hja「過剰な」+ hen「端」+ nas「的な」から成る新造語の hjahennas「極端な話」で表します。形容詞「極端な・究極的な」の意味もあります。hjehennas「無限の」と見た目が紛らわしい……
「そこら辺の」も訳出に迷った結果、nilan sumi「どこかにある」としました。不特定の適当な場所、ということですね。
27. どうやら彼は料理が上手いらしい。
selon lina len kjato.
彼は-ようだ-上手に-料理する
「どうやら~らしい」は助動詞の lina で表します。li「見る」+ na「である」の合成であり、これ一語で「視覚情報からの推測」であることが表せます。
原文とは違って、副詞になっているのは len「上手に・良く」の方です。ニョンペルミュでは「~するのが上手い」は動詞を副詞の len で修飾することで表します。直訳すると「上手に~する」となりますね。
28. 我ながら最高の出来栄えだ。
se na nishaponmis hjen, ketu na paspe len ljatokal.
これ-である-自画自賛-だが, これ-である-最も-良い-完成品
「我ながら」は se na nishaponmis hjen「これは自画自賛だが」という接続詞表現として訳出しました。nishapon「自画自賛する」は nis「自分」+ hapon「褒める」から成る新造語であり、それを接尾辞 mis「~すること」で名詞化して nishaponmis「自画自賛」です。
文中に se と ketu の2つの「それ」が使われていますが、se は後続の節 ketu na paspe len ljatokal.「これは最も良い完成品だ」を、ketu は ljatokal「完成品」を指示しています。
29. よりによってこんなタイミングで…?
tjonhjon, se su ke kal suku...?
運悪く, それ-で-この-状況-起こる
今回の翻訳で最も苦戦したかもしれません。というのもこの文、主語もなければ動詞もないんですよね。それらを表示するのが前提のニョンペルミュでは一体どうしたものかと悩んでしまいました。
迷った結果、「よりによって」は tjonhjon「運悪く」とし、文全体で「運の悪いことに、それがこの状況で起こるの……?」みたいな訳出としました。「タイミング」に相当する単語は造語しませんでしたが、tjonhjon (tjon「機会」+ hjon 「悪い」)で表せていると思います。
30. やがて泡となって消える。
setu nitel ku lumol sas hjeku.
それ-いつか-なる-泡-(並列)-消える
31. いつかは絶対救われる。
fi ljafos nitel kju tespun.
あなた-絶対-いつか-される-救う
「やがて」も「いつか」も、nitel 「いつか」(ni「何らかの」+ tel 「時間」) で表しています。「やがて」は hasans「だんだん」(hasa「上がる」+ nas「的な」) でもいいかもしれません。
「救う」は tespun「抽出する」に語義追加しました。なんで「抽出する」が「救う」に……?と思うかもしれませんが、どちらの語義も tes「外」+ pun「取る」という語形成から派生しています。「抽出する」は「全体から一部を外に取り出す」、「救う」は「危険な状況から外に取り出す」というわけですね。こんな風に、共通の語形成から全く異なる語義を派生させて多義語化するのは結構楽しいですね。
32. だんだん暑くなっていく時期。
hasanas momelku telte sjustel.
だんだん-高温になる-(関係詞)-時期
「だんだん」は前述の hasanas で表します。telte は英語の関係副詞の when に相当し、被修飾語が関係節内で時間を表すことを意味します。
33. ぱっと見問題はなさそう。
la njelli setu hjensas fopa hje tjusnjo.
私-目を通す-それ-だが-見つける-ゼロ-問題
かなり意訳的な文です。「ぱっと見」は動詞 njelli「目を通す・ざっと見る」で表し、全体で「私はそれに目を通したが、問題は見つからなかった」としました。hje「ゼロ」は英語の no のように名詞を修飾して否定文を作ることができます。「ゼロ個の問題を見つけた」で、要するに「問題は見つからなかった」ということです。
34. 二人は相変わらず仲が悪い。
se lis tjun konfa mjonfe hjutjun.
その-2-人-相変わらず-仲が悪い-お互い
「相変わらず」は kon「同じだ」+ fa「前に」から成る konfa で表します。つまり「前と同じ」というわけですね。mjonfe「仲が悪い」は mjon「仲良くする」+ fe「離れる」から成る新造語です。
35. 生憎今日は閉店でした。
sjontjen, se millan tju nun netis mi tanmis.
残念ながら, その-店-既に-終える-今日-の-仕事
「生憎」は sjontjen「残念ながら」と訳しました。sjon「悲しむ」+ tjen「可能な」の合成です。形容詞「悲しい・残念な」としても用いられます。
36. いよいよ決戦の日だ。
netis nuntel na mjostjusnas lasmis mi tis.
今日-遂に-である-運命的な-戦い-の-日
「いよいよ」は nuntel「遂に」と訳しました。nun「終える」+ tel「時」の合成で、「やっと」や「しまいに」の意味も持ちます。
「決戦」は mjostjusnas lasmis「運命的な戦い」としました。「今後の運命を決定するような戦い」というわけですね。mjostjusnas「運命的な」は、mjos「選ぶ」+ tjus「道」から成る既存語の mjostjus「運命」を形容詞・副詞化した新造語です。
何気なく主語を netis「今日」としましたが、原文だと今日であるとは明示されていないですよね。まあいっか。
37. 意地でもここから動かない。
la pen sesti me fe kelan.
私-するだろう-貫く-(否定)-離れる-ここ
今回の例文集で一番最後に訳すことになった例文がこれです。何らかの既存語に「貫く・粘る」という助動詞の語義を追加して「意地でも」を表そうというのはすぐに決まったんですが、どの単語にするかで悩んでしまいました。
結果、ses「脚」の他動詞化である sesti「立つ」に語義追加することにしました。まず、同じく ses から派生した二重他動詞の sesle「植える」から類推して「生える・根を生やす」の語義を追加し、その語義から派生して「貫く・粘る」の意味を持たせました。「立つ」の語義は単純語の tus も持っていますが、tus には「根を生やす」や「貫く」の語義はありません。
よって文全体だと「私はここから離れないことを貫くだろう」となります。
38. なんやかんや早く行動するに越したことはない。
hisanas, lafi tjussja sjun ti.
やはり, 私たち-した方が良い-早く-行動する
「なんやかんや」は hisanas「やはり・とはいえ」と訳しました。hi「再び」とsa「行く」を合成した hisa「戻る・帰る」を形容詞・副詞化したものです。
「~するに越したことはない」は tjussja「~した方が良い」と訳しています。tjus「道」+ sja「持っている」の合成であり、tjol「必要だ」ほどの優先度や緊急性はないが今後のためにしておいた方が良いこと・行うとさらに利益が得られることを表します。
39. 何とも素晴らしい景色。
mepeltjen hjastjen likal.
言葉にできない-素晴らしい-景色
「何とも」は新造語の mepeltjen「言葉にできない・何とも言えない」で表します。me (否定) + pel「言う」+ tjen「可能な」の合成です。語形成通り、単に守秘義務などで「話すことができない」ことも表しますが、「感動や驚き、恐怖などの感情のあまり言葉にできない」ことも表せます。
40. 言った側から早速間違えている。
la pa setjun lepel semis mefos, setjun poko hjan.
私-に-その人-助言する-そのこと-にもかかわらず, その人-直後に-間違える
「早速」は poko「直後」と訳しました。po「隣」+ ko「後」の合成です。文全体では「私がその人に助言したにもかかわらず、その人は直後に間違えた」となります。原文に含まれる呆れの感情が翻訳では抜け落ちてしまっているのが少し残念です。やはり自然言語には敵いませんね……。
完走した感想
というわけで以上、「副詞まみれ40文」でした。たくさん造語雨が降っただけでなく、新しい定型表現も作ることができて、かなり表現の幅が広がったように思います。一筋縄ではいかない文も多くて、「文構造を変えつつ、どのように原文の意味を保たせるか」を考える必要もあったのでパズル的に楽しむことができましたね。
今回の例文集を訳して思ったのが、主語や目的語が明示されていない文が多いという点ですね。ニョンペルミュだとそれらは基本的には省略されないので、翻訳に結構苦労しました。長文であれば省略があっても文脈から補うことができますが、今回の例文集は単文なので前後の文脈がなく、訳しづらいと感じることも多かったです。
でもこれは見方を変えれば、翻訳先の言語に合わせて適当に単語を補えるという長所でもあります。例えば架空言語なら、その言語の文化に即した主語や目的語を補うことができ、翻訳しやすい上に独自色を出しやすいかもしれません。皆さんは、主語や目的語が明示されている例文とされていない例文、どちらが翻訳しやすいと感じますか?
さて、最近はいろんな例文を訳したい気分なので、また何か翻訳するかもですね。次に翻訳されるのは、あなたが作った例文集かもしれませんよ?
ではでは hjufemis~! (またね~!)
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