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矛盾と混沌
矛盾と混沌

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日本語と英語しかしらない人間が人工言語を作ったらどうなるのか?~まいふぁーすとこんらんぐ~

[任意の時刻の挨拶]!矛盾と混沌です。この記事では私が(ほぼ)初めて作った人工言語を紹介しますよー。

そう、それは4,5年ほど前のことだった…

当時のステータス

名前:矛盾と混沌
母語:日本語(総数:1)
学んだ言語:英語(総数:1)
分かる言語数の合計:2
言語学EXP:0
人工言語EXP:0

なんで人工言語なんて作ったん???

世界を作ってたから。世界にはその世界独自の言語も必要よね。
んでその世界のある国の言語から作り始めよう ってなったわけだ。
地名とかは最初からあったから音韻とかはそれ基にして作ったはず。

言語の内容(本題)

名称

"ニールス語(nirsn konyrba)"

系統

ヒテン語族ニールス語派

インド・ヨーロッパ語族とかセム語族とかは常識として知ってた。

音韻

ちなみに当時はこんな表にしてなかったよ。言語学知らなかったからな。

子音

2つある場合は左が無声、右が有声

両唇 唇歯 歯茎 後部歯茎 硬口蓋 軟口蓋 声門
破裂音 p,b t,d k,g
鼻音 m n
摩擦音 s,z h
接近音、流音 w ɾ (j)

なによこの子音!ほとんど日本語じゃない!!って思っちまうよね、この子音。
でも今でもやっぱりこんな感じの音韻にするのが好きなんよ。作者自身が発音もリスニングもできないようじゃ困るからな!!!!

母音

4つある場合は左二つが非円唇母音、右二つが円唇母音。

前舌 中舌 後舌
狭母音 i,iː,y,yː(ju,juːという発音だったが) (ɯ),u,uː
半狭~半広母音 e,eː o,oː
広母音 a,aː

発音しにくい子音連続の時には短い日本語の/u/を挟む。(表記されない)

↑変な子音連続の発音ができないのは当然のこととして置いといて、英語の/u/と日本語の/u/が違うことを知ってたわけだ。これは素晴らしいことだね。(自語自賛)
yが母音なのは英語のsystemとかの単語の影響。発音が[ju]なのはオリジナルっぽさと"iの音が二つあってもなぁ"という発想。

音節構造
(C)(C)(C)V(C)(C)

音韻の総論
日本語っぽいね!以上………

…CCCVCCかあ…
日本語っぽくないだろ。

文法

簡単に言えばSVOの膠着語です。前置詞を使います。

語順

SVO,前置修飾。(関係節は後置。)
なによこの語順!ほとんど英語じゃない!

名詞


無い。そもそも当時はそんなものの存在を知らなかった。


主格・対格は同型。
属格:接尾辞-n。

与格等を表すには前置詞を使う。
これも、格なんて知らなかったので"~の(-'s,of) は-n"みたいに定義してたわ


複数形を作るには-s。以上。例外は無い。

ちょ待てよおい、まんま英語じゃないかこれ!!
いやでも"例外が無い"から"そのまんま"ではないか。

動詞

動詞は語根に動詞化接尾辞を付けて作る。
また、全ての動詞は"-ē"がつく。
人称による変化はないが、主語が複数か単数かで変化する。

動詞の構成
語根+動詞化接尾辞+動詞接尾辞"ē"+時制/相/法/態など

動詞化接尾辞の一覧 意味
-r- 能動的、自発的、自動詞的
-b- 受動的、被害
-s- 他動詞的
-y- 他動詞的
-yr- 相互的

動詞化接尾辞の発想は日本語の"~る"とか"~す"とかから来てるのだ。

時制,法、態など
-d 過去
-t 未来
-k 可能
-i 使役
-r 命令
-n 完了
-z 否定

接尾辞はいくつでも付けられる。
接尾辞を複数つけるとき子音連続を避けるためにɯが入るがそれは表記されない。

とっても日本語の助動詞っぽいね!あと子音一文字なのも初心者的だ!

語彙

多くの語彙は(接頭辞+)(分類辞+)語幹(+接尾辞)という構成になっている。
覚えやすいよう、"なんかの単語からの派生"を目指していたのでこのような構成になっている。また複合語がとても多い。
ここに関しては日本語っぽさも英語っぽさも比較的少ないので、今見返しても初心者とは思えない!(自語自賛)

接頭辞

接頭辞の例
sī-集合
zi-否定
ry-相互

分類辞

分類辞の例
kyrt-"星",天体
tar-動物
r-

kyrt-から派生した語:
kyrtsa惑星
kyrtsabansa衛星
みたいな感じ

語幹

語幹の特徴というかニールス語全体の特徴として、母音交替による意味派生がとても多いことがあげられる。

母音交替の例
na-ni-no-nu-ny 出す・出る-持つ-入れる・入る-働く-動く-与える
基本義は"動く"であり、そこから派生している。
ke-ki-ko 言葉-可能-思考
基本義は"思考"であり、そこから派生している。
pi-pie-piu 方向-左-右
基本義:"方向"

接頭辞にも母音交替があり、
sat- 比較級
sot- 最上級
のような接頭辞のペアもあった。

接尾辞

接尾辞の例
-n 持つ、持たせる
-b 動作対象,手段
-r 動作主
-yr 相互
-a 名詞化接尾辞

ko"思考" -n "持たせる"→kon記す

語の構成の例

例えば"rymeniezkya"「影」という語を見てみよー。
ry-"相互"
-me-"目",-nie-"入れる",-z-"否定",-ky-"させない"→-meniezky-"目に入れさせない=見えさせない"
-a 名詞化接尾辞

したがってrymeniezkyaは"相互に見えさせないもの"となり、「影」という意味になる。
konyrba「言語」という語では、
ko"思考",-n"持つ",-yr相互→konyr相互に思考を持たせあう
b 手段
a 名詞化接尾辞

したがってkonyrbaは"相互に思考を持たせあう(伝え合う)手段"ということになり、「言語」という意味になる。

例文

ru ā nihonī rta.「私は日本人です。」
rus tanyrēd gisk.「こんにちは(直訳:私たちまた会ったね)」
kuē samma,kuē samma!「食えサンマ、食えサンマ!」…ではなく、「問題なし!(直訳:かなりできてる、かなりできてる!)」。自分で作った空耳。

総論

日本語にも英語にも似てないやつ、かつ単語が覚えやすいやつ!っていう風にやってたのでこのような言語になったんだが、けっこう満足のいく出来だ。

しかし、このあとさらに作りすすめているうちに言語学の知識も必要となって、色々調べていったからニールス語はどんどん変化していったのだった。

やっぱ言語学の知識必要だったのか?

…いや、私はそーでもないと思うわ。最初は知識​0でも作れたんだし。

日本語と英語しか知らなくても、知らないなりにアイデアを出せばいいんだ。前に書いた通り、人工言語製作の一番の根っこは基となるアイデアにあるからね。

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