もくじ
- 1. まえがき
- 2.ZpDIC留為辞典について ← (忙しい人はここから!)
- 3. おわりに
ZpDIC留為辞典はこちら!!
1. まえがき
怠惰な私は長い文章を書くのが好きじゃないので、それこそMigdalには長らく投稿していなかったのですが、最近ちょっと進展があったので久しぶりに投稿してみようと駄文を書き連ねております。こんばんは、RUIです。
私がずっと作っている人工言語に留為語というものがあります。もうかれこれ5年近く作っているので、休み休みに作っていたとしてもそれなりに語彙が増えてきました。現時点での総語彙数は...(データベースをチェック)...
...1315語!!
いやー、1000語を超えてくると壮観ですね。Notionのデータベースをスクロールするだけでも一苦労です。
さらっと書きましたが、私はNotionのデータベース機能を使って留為語を管理しています。ちょうど去年の夏くらいからでしょうか。通常、Notionでは50行程度のデータベースしか作れないのですが、有料プランにすることで無制限に大きくすることができます。昨年、おばあちゃんから2万円のお小遣いをもらって浮かれた私は、何を血迷ったのか、衝動的にNotionの有料プランをポチってしまい、祖母が私のために用意してくれた2万円を一夜にして200円にしてしまいました...。
そんな苦い思い出のあるNotionではありますが、過去の犠牲を無駄にしないため最大限有効活用しようと始めたのが、留為語の辞書をNotionに作るというものでした。それ以前から留為語を電子化しようとする試みは何度かありましたが、語彙数が多いだけに気が進まず、全て失敗に終わっていました。しかし、数週間にわたる試行錯誤の末、今度こそ実現に成功したのです!!(拍手)
これによって、それまで紙媒体でしか存在しなかった留為語をパソコンで扱うことができるようになり、さらにその過程では、管理方法に関する新しい仕組みの誕生もありました。当時800種類近くあった留為文字のほとんどに「対応漢字」が割り当てられ、留為文字の構造を表記する「RSDcode」も考案されました。これにより、フォント作成の土台が完成し、辞書で部首検索をすることが可能になりました。
あれから1年が経ち、パソコンでの辞書管理にもだいぶ慣れてきました。ところが、近頃になってまた新たな課題が浮上してきたのです。それは、Notionのプランは一年契約であり、継続するには今年も2万円を支払わなくてはいけないということです。あの日以来...おばあちゃんには二度と涙を流させないと(おばあちゃんは泣いてません)決意を固めた私は、新たな電子辞書の構築を行う必要に駆り立てられたのです...!!
というわけで、今度はZpDICに留為辞典を作製することにしました!(最初からそうすれば良かったとか言うなよ?)かなり前置きが長くなってしまいましたが、本記事ではZpDIC留為辞典の見方ついて少し説明させていただきます〜
2. ZpDIC留為辞典について
ではここから、ZpDIC留為辞典の見方について簡単に説明していきます。なお、本辞典はこの記事を書いている時点でまだまだ未完成なため、これからも更新が続きます!なのでちょっとづつ語彙が増えていくのを、あたたかい目で見守っててください(それもこの辞典の一つの楽しみ方です)。
2.1. 見出し語(対応漢字)について
見出し語に表示してある漢字は「対応漢字」というもので、それぞれの留為文字に対応しています。つまりは漢字転写しているわけですね。現段階では留為文字をコンピューター上に表現することはできないため、対応漢字を用いて語彙を登録しています。
ただし注意しなければならないのは、対応漢字の意味がそのまま留為文字の意味と同じという訳ではないということです。文字によっては意味やニュアンスが違っていたりしますし、今後の進展によっては対応漢字が変更される可能性もあります。
2.2. RSDcodeについて
留為語の最大の特徴はなんと言っても字形なのですが、現段階ではその字形が表現できず、代わりに出てくるのはごく平凡な漢字ばかり...。がっかりされた方もいるかもしれません。がっかりしすぎてディスプレイを壊してしまった方もいるかもしれません...。
しかし!(ドンッ)
留為辞典に字形の情報が皆無かというとそうではありません!!
実は以下で説明するRSDcodeによって、多少の知識を必要とするものの、文字を見ずともその形状を理解することができます。(ちなみにRUIさんはコードだけで文章を作れたりします。...言語ってなんだろうね?)
RSDcode(Ruwish Structural Description code:留為構造記述コード)は、 ASCII文字のみを用いて留為文字の構造を線条化し、コンピューターで扱いやすくするために導入された留為語独自のシステムです。ここでは簡単にその仕組みについて解説します。
RSDcodeは大まかに、(数字)_(英字+記号) という構造になっています。最初の数字は画数を示しており、英字+記号の部分に構造の情報があります。
英字は要素の種類を表し、記号( "_" , "/" , ":" )は要素どうしの関係を表しています。以下にその例を示します。
上の画像では「有」と「朱」という字を例に、字形とRSDcodeの関係を色を使って表現してみました。"_"と"/"は要素の位置関係を表しており、それぞれ左右の結合(⿰の配置)と上下の結合(⿱の配置)に対応しています。また hnd,grb,rof,sun はそれぞれ hand,grab,roof,sun という英単語から作られています。ね、簡単でしょ?
文字の構造が複雑な場合には、記号の数を増やして対応します。次の画像は「欲」と「客」について同じように色分けしたものです。
すこし見づらくなってしまいましたが、記号の数が少ない場所からくっつけていけばちゃんと目的の形が定まるようになっているはずです。赤と青の要素がくっついて(緑の構造になり)、そのあと黄色とくっついて...というのを繰り返しているだけなので、最初はかなり面食らうと思うのですが、慣れてしまえば簡単です。そう、要は"慣れ"なのです(魔法の言葉)。
ただ、ここにも厄介な注意点があります。それは、文字によっては単体で存在する時と結合した時で形態が変化する場合があるということです。下の例では要素 hnd,pst,hmn が単独で文字として存在している時と、前後に記号( "_" , "/" )がついた時の形態の変化を示しています。
漢字でも「手」→「扌」といった変化はありますが、留為語ではその変化が特に顕著です。もう見る影もないです。
ただ、形態が変わったとしてもその要素が持つ意味まで変わってしまうことはないので、コードだけを見て文字の意味を考えるというのも、案外簡単だったりします。
ここまででも既にお腹いっぱいなんですが(というか書くのがしんどくなってきたんですが)、RSDcodeについてもう一つだけ説明させてください。既に結合した構造がそのまとまりを保ったまま他の文字にも多数使用されているとき、特別にコードが割り当てられる場合があります。その際は":"が用いられます。
この例では「無」という字がその構造を保ったまま「飢」と「滅」の字に転用されています。「無」だけでも非常に長いコードを持っているため、それを毎回書くのは非常に面倒くさい...。そういった怠惰な効率を求める精神から生まれたのがこの記法です。
2.3. タグについて
見出し語の上に表示されるタグには、留為文字の分類を示しています。これらは文字の構造によって5つの分類があり、「単字」、「合字」、「結字」、「熟語」、「零字」という名前がついています。
これらはRSDcodeと関連が深いため、さらに詳しい記事を書く際に一緒に解説したいと思っています。
2.4. 部首検索について
RSDcodeの応用として部首検索があります。検索対象を「全文」にして、「部分」一致を選んだあとに、検索窓に「hnd」と入力すると、hnd の要素をもった文字がズラっと出てくるようになります。(ここ感動ポイントです!)
さらに、その後ろに記号も併せて「hnd_」とすると、hnd 要素を持った文字の中でも hnd を左側(漢字で言う偏)に持つ文字のみを抽出できます!
皆さんも色々調べてみて、留為文字を"解剖"してみてください!
3. おわりに
留為辞典の説明というよりは、RSDcodeの説明になってしまいました...。
久々にmigdal書いて思うんですが、やっぱ長い文章を書くのは大変ですね〜。すごい頻度で投稿してる人とか見ると、どうやってんだろうといつも考えてしまいます。
最近界隈に顔を出せていなかったので、これまで関わりのあった人達や新しく入ってきた人達にも認知してもらえるように頑張ります!
ZpDIC留為辞典、ぜひ遊んでみてくださいね〜
人気順のコメント(0)