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基礎語彙リストの制作

第一章 目的

みなさんは人工言語の語彙を導入する際にスワデシュ・リストを使うと思う。まず、スワデシュ・リストについて説明すると、モリス・スワデシュと言う言語学者が炭素年代測定に着想を得て、言語年代学を作った。その際に借用や変化が比較的に少ない語彙を集めたのがスワデシュ・リストだ。

ただ、言語年代学には欠陥がある。なぜならば、リスト内の語彙は変化が起こりにくいはずであるのにも関わらず、頻繁に変化している言語が存在するからだ。よって、スワデシュ・リストは人工言語に語彙を導入する目的として利用されるようになった。私ははもっと体系化されたリストが欲しくなった。

番号 漢字 ひらがな 英語
58 木皮 こはだ bark
62 かわ skin

上記のように木皮と皮の区別をつけたくない場合はスワデシュ・リストから語彙を導入したいと思わない。また、リストの語彙が207語しかないので、基礎語彙の導入に時間がかかる。このような問題を解決できる人工言語向けのリストを作りたいと思ったからだ。

第二章 基礎語彙・基本語彙とは

インターネットで検索してみるとコトバンクの一番上にこう書いてある。

きそ‐ごい〔‐ゴヰ〕【基礎語彙】
ある言語の学習に基本となる語彙。また、人間の言語に共通して不可欠と思われる語彙。土居光知の選び出した1100語の「基礎日本語」、オグデンらの選び出した850語の英語のBasic Englishが有名。

このように大体想像通りのことが書いてある。一応、基礎語彙と誤用されがちな基本語彙との一般的な区別としては、基本語彙は客観的なデータに基づいたものであるのに対し、基礎語彙は主観的なデータに基づいているという違いがある。今回は主観的なデータに基づくため、基礎語彙リストを作るということになる。

第三章 実際に作った基本語彙リスト

私が作った基礎語彙リスト基礎語彙だが、言語が現実世界で使われることを前提として作っている。基礎語彙リストを作ってわかったことは、人工言語の作る目的によって欲する基礎語彙が異なることが挙げられる。スワデシュ・リストのようなリストを目指すならば、動物などの語彙が存在しないリストを作ればいいことになるが、自然言語に近い言語や現実世界で使われる事が前提の言語であるならば、このリストで導入することは合理的だと考える。

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