⚠️注意:この記事には継承語話者の主観が含まれます。
せっかくの企画なので、何か面白い話はないかなあと思索を巡らしていたわけだが、メモ代わりにしているTwitterの自分向けDMを見てみたら、「スードゥ・ワッチルウェン」というタミル語のフレーズについての覚え書きがあったので今回はこれについて紹介してみたい。
「スードゥ・ワッチルウェン」は「お仕置きするぞ」という意味のフレーズだ。主に親が子供に使う表現で、「いい加減にしなさい」という意味合いを持つ。
この表現が面白いところは、その単語それぞれの元々の意味にある。「スードゥ」というのは「熱いもの」という意味の単語だ。ワッチルウェンは「置くだろう」くらいのニュアンスだろうか。つまり、直訳は「熱いものを置くぞ!」なのだ。
ちょっと待って欲しい。日本語にも良く似た言い方がなかっただろうか?
そう、「お灸をすえる」だ。継承語話者の感覚としては、ニュアンスは異なるが結構よく似ていると思う。
大野某の日本語・タミル語クレオール語説は今では完全な眉唾物だが、こういうところを見ていると日本語とタミル語が偶然にも似ているような点は結構あると感じる。こと、日本語を第一言語とし、タミル語を母語とする私から見た視点では、色々な点で類似性を感じるところではある。
もちろん、大きく違っている所(流音の数はまず指摘できるだろう)は幾らでもあるが、そういう話ばかりしていると肩が凝ってしまう。
たまには、そんな一致を楽しむのも語学の楽しみと言えるのかもしれない。
新しい順のコメント(3)
面白いですねー。ちなみに、タミル語だとどう書くんですか?
文字でタミル語を習得したわけじゃないので正しいかわからないのですけど、動名詞では சூடு வைத்து ですかね。
ありがとうございます!