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Ziphineko / Ziphil 🐱🐰
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フェンナ語入門 VII — 形容詞の格変化

名詞の格変化に引き続き、今度は形容詞の格変化です。

形容詞の格変化

前回は名詞が格に応じて変化することを学びましたが、形容詞も同じように格に応じて変化します。

形容詞の格変化は名詞と全く同じで、格に応じて適切な接尾辞が付けられます。格を表す接尾辞は以下のような感じでしたね。

赤性 青性
主格 なし
対格
与格 -ес -ос
奪格 -о̄м, -aм -ӯм, -aм
具格 -езат, -зат -озат, -зат
処格 -ӣ -е̄

奪格と具格を表す接尾辞の使い分けも名詞の場合と同じで、語幹が〈重子音 + а + 単子音〉で終わっていれば -aм/-зат になり、それ以外なら -о̄м/-езат や -ӯм/-озат になります。

唯一違う点は、性の扱いです。第 3 回でも触れましたが、名詞の性はその名詞ごとに 1 つ定まっている一方で、形容詞はそれが係る名詞に応じてどちらの性にもなります。赤性名詞に係る形容詞は赤性の形になり、青性名詞に係る形容詞は青性の形になります。

実際の格変化

具体的な変化を見てみましょう。と言っても、名詞の場合と全く同じです。

ӈе̄ттаб「緑の」
赤性 青性
主格 ӈе̄ттаб ӈе̄ттабо
対格 ӈе̄ттаба ӈе̄ттаба
与格 ӈе̄ттабес ӈе̄ттабос
奪格 ӈе̄ттабaм ӈе̄ттабaм
具格 ӈе̄ттабзат ӈе̄ттабзат
処格 ӈе̄ттабӣ ӈе̄ттабе̄

規則から少し外れるパターンも、名詞と全く同じです。

まず、基本形が〈単子音 + а + 単子音〉で終わる場合、接尾辞を付けるときに а が脱落します。

се̄хан「おもしろい」
赤性 青性
主格 се̄хан се̄хно
対格 се̄хна се̄хна
与格 се̄хнес се̄хнос
奪格 се̄хно̄м се̄хнӯм
具格 се̄хнезат се̄хнозат
処格 се̄хнӣ се̄хне̄

語幹が重子音や長母音で終わる場合は、語末に е が付いた形が基本形になっていますが、接尾辞を付けるとこの е が消えます。

хе̄лаффе「軽い」
赤性 青性
主格 хе̄лаффе хе̄лаффо
対格 хе̄лаффа хе̄лаффа
与格 хе̄лаффес хе̄лаффос
奪格 хе̄лаффо̄м хе̄лаффӯм
具格 хе̄лаффезат хе̄лаффозат
処格 хе̄лаффӣ хе̄лаффе̄

形容詞の用法

第 3 回で学んだ内容を思い出しましょう。形容詞は、それが修飾する名詞の後に置かれて、その名詞と同じ性と定性をとるのでした。このとき、性と定性だけでなく、格も一致させます。つまり例えば、対格の名詞を修飾する形容詞は対格の形になります。

Бамозе̄хо зозе̄баццос фе̄лнос леӈе̄чо̄ӣ ленӣчӣ.
بمزيخ ززيبڅّس فيلنس لڠيچويي لنيچي.‏
🞂 私たちは新しい動物園に来週行く。
зозе̄баццо「動物園」 · фе̄лан「新しい」 · ӈе̄чо̄е [定: леӈе̄чо̄е]「週」 · нӣч [定: ленӣч] 「次の」

Ҕадо̄л леҕзе̄дле̄ лесе̄мре̄ де̄ска се̄хна.
غدول لغزيدلي لسيمري ديسک سيخن.‏
🞂 彼女は近くの店でおもしろそうな本を買っている。
ҕадо̄л「買う」 · ҕозе̄дал「店」 · се̄мар「近い」

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