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イラプノ語における語順標識と格による形態素判別の併用について

語順標識的側面

イラプノ語の語順は、原則的に
 
調句、力部、主部、対部、共部、術部、場部、調句
であり、
それぞれの部の中では後置修飾がなされる。
(よほどのことがない限り)
部ごとの区切りはカンマによってなされている。
これは一般的な語順標識とほとんど相違ない。

格による扱いの変化

イラプノ語は代名詞の語根「○△」に対し

 主格「○△●」
包含格「○△e」
保持格「○△○△」
 対格「○△」
 礼格「○o△eN」

という活用をとる。

これらは(よほどのことがない限り)
主部、対部、共部に置くことができる。

しかして意味は少しずつ異なる。

「タナカは彼女に水を取ってきてしてほしい。」

という文は、

対部(彼女)の活用が

主格なら
「~彼女取ってくること」
を望むという意味になる。

包含格なら
「~取ってくる(ことを常とする)彼女
を望む。

保持格なら
「~彼女が持ってくること」
を望む。

対格なら
「~彼女に(対し)取ってくること」
を望む。

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