télé(こんにちは)!, カゼルスです。
皆さんは辞書を編纂する時、それぞれの単語の詳しい説明=語義を考えていますか?
大抵の場合、語義は一旦後回しにされがちな感じがします。僕自身カラク語の辞書で語義を放置して単語だけ800語ほどまで増やし、結局最近になって語義欄を最初から書いているところなので…(面倒くさい)
言語を制作する上で、語義を考える作業は重要だと思っています。基本的に、自然言語では異なる言語間で単語と意味が一対一で完全に対応することはあまりないでしょう。大抵の場合、わずかなニュアンスの違いは何かしらあるものです。例えば、日本語の「行く」と「来る」、英語の"go"と"come"は意味がそれぞれ同じように見えますが、単純な対応関係がある訳ではなく、日本語と英語で意味の指し示す範囲が微妙に異なっているとされています。離れたところから誰かが自分に来るよう呼びかけた時の返事として、日本語では「今行く!」と返しますが、英語では同じ状況でも"I'm coming!"というように、日本語の「行く」ではなく「来る」にあたる動詞を用います。このことから、両言語では行く/goや来る/comeの語義が微妙に異なるということが分かります。語義はその言葉の本質を決定づけるものと言えるでしょう。
このようなことを考えるようになってから、人工言語制作において自分の作った単語が本当に日本語(or 他の言語)と同じ意味で使うものなのかを吟味してみるようになりました。とはいえつい最近になって語義を補充する作業を始めたので、まだどう書けばいいか分からない部分もあって日本語や英語での語義を参考にしながら書いているのですが、一つ一つの単語に向き合っていくことで、なんとなく辞書として洗練されていくような感じがします。ちなみに現時点での自分のお気に入りの語義はhemésとkorésの語義ですね。この2語はどちらも日本語で「いる、ある」と訳されるのですが、ニュアンスが全く異なっていてどのように説明したら理解してもらえるかじっくり考えて書きました。個人的にかなり上手く説明できたなと思っています(自画自賛)。
皆さの人工言語ではどのように語義を考えていますか?自分の参考にもしたいので是非コメントで教えてほしいです!それと今回がmigdalの初記事なのですが、これから不定期に投稿していきたいと思ってるので何卒よろしくお願いします!

Top comments (7)
自分が違うな、と思ったことは別の単語にしています。
あと、これは難しいのですが日本語脳を切り離して言語が何一つない状態からどう表現したいかな、と考えてます。
他の言語とは違う単語の分け方を考えるのは人工言語制作の醍醐味の一つという感じがします!
日本語脳に関しては造語や語義を書いていくうちにどうしても日本語(や他の言語)のコピペになってしまうなあと痛感しているので、これからたくさん語義を編集しつつ自分なりの考えで言葉を説明できるようになりたいですね…
語義をしっかり考えるようになると文法も自由に考える事ができますね。
書きなれてくると動詞の場合は項の役割や動詞の種別(行為なのか変化なのか発生なのか状態なのか)を意識して書けるようになってきます。
名詞ならその語が指すものをありありと表現できるようになります。
参考程度に瑠和辞典のリンク張っときますので参考にしてみてください。
zpdic.ziphil.com/dictionary/lu-ja
辞書を拝見しましたが語義に工夫が練られていてよく考えられているなと思いました!先に語義を説明してから後に訳語を載せるシステムも読者に考えさせる感じがして面白いですね…
今のところは特記すべきなものだけ特記するようにしてる()
慣れないうちはとりあえず大半の語は日本語の語義とほぼ一緒にしがち…
語義って意外と使い所が難しい