動機は単純で,略称が「晝」になって,桔界(旧・晝界)内の地名「晝波」と被るからです。
そもそも「晝界」という名称は,「晝波」からとったわけではないのです(その逆でもありません)。両方「晝」の字が使われているのは,ともに〈森羅万象〉といった意味合い1の聿穂語 χισ / χιρ- を語源に含んでいるという理由で,「ひる」の音を使っているという理由によります。ということは,なにも(旧)「晝界」と「晝波」が字を共有しなければならないような必然性はないわけです。
しかも,実は古代聿穂語の /χ/2 は本来 [kʰ] 音であり,「ひる」のような [ç] 音が出てくるのは晝波語読みです。「晝波」という名前に晝波語読みが使われるのはよいのですが,世界全体の名前をつけるのに,もとの(古代聿穂語の)読みではなくわざわざ近隣地域の(晝波の)言語での読みにする理由はありません3。
というわけで,χισ [kʰis] と χιρ- [kʰiɹ] を折衷した感じで「キツ」と読めて,かつあまり単体で使わないような字として,「桔」を採用しました。
色々なところに書いてあるのも少しずつ「桔界」に書き換えておきます。
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