ここでは、人工言語Налоцэтулの文法3.1章の続きとして、否定文などの文構造に関するものを説明する。
否定文
否定文は、動詞の後に疑問標識анаを置いて表す。
- Ниломад ана гоини.
- ниломад ана гоини
- 〜である.現在.一人称.二類 否定 あなた.三類.絶対格
- ▶私は貴女ではない。
疑問文
決定疑問文
疑問文の内、是非を問う形の疑問文を決定疑問文と呼ぶ。
決定疑問文は、文の先頭に疑問標識ахаを置いて表す。
- Аха ниломад есэ?
- аха ниломад есэ
- 疑問 〜である.現在.一人称.二類 私.二類.絶対格
- ▶私は私か?
補助疑問文
疑問文の内、疑問詞を伴い是非以外を問う形の疑問文を補助疑問文と呼ぶ。
補助疑問文は、文の先頭にахаを置き、その後ろに文の主題として疑問詞を置いて表す。
- Аха песу ниломад?
- аха песу ниломад
- 疑問 誰.絶対格 〜である.現在.一人称.二類
- ▶私は誰だ?
- Аха эпесапэ папожигас?
- аха эпеса-пэ папожигас
- 疑問 どこ-に 行く.過去.二人称.三類
- ▶貴女はどこに行ったの?
間接疑問文
疑問節が主文の目的語になっている複文を間接疑問文と呼ぶ。
間接疑問文は、主文の目的語をカンマにし、複文の動詞を最後に置く。
- Ясасёсмад, кои идду сижозиэд.
- ясасёсмад кои идду сижозиэд
- 知る.現在.一人称.二類 〜かどうか それ.一類.絶対格 する.過去.三人称定.二類
- ▶私は,彼がそれをしたか知っている。
複文が決定疑問文の場合、「〜かどうか」という意味の接続詞коиを用いる。
- Ясасёжиэс ана, пёси шамолмад.
- ясасёжиэс ана пёсу шамолмад
- 知る.過去.三人称定.三類 否定 何.一類.絶対格 食べる.現在.一人称.二類
- ▶彼女は、私が何を食べるか知らなかった。
複文が補助疑問文の場合は、疑問詞を複文の主題として前に置く。
関係代名詞・従属接続詞など
関係節などの表し方を示す。
関係節
例えば英語では、「私は彼が書いた本を燃やす」といった関係節を表す際、"I burn the book he wrote." といった関係代名詞whichが用いられる。
Налоцэтулでは、先程の間接疑問文と同様の複文の作り方をする。
即ち、「彼が本を書いた」と「私が本を燃やす」という二文の「本」が同一であることから、二文を一文にしたものといえる。
- Язатёнзиэд кяббеб.
- язатёнзиэд кяббеб
- 書く.過去.三人称定.二類 本.定.一類.絶対格
- ▶彼は(その)本を書いた。
- Бакормад кяббеб.
- бакормад кяббеб
- 燃やす.現在.一人称.二類 本.定.一類.絶対格
- ▶私は(その)本を燃やす。
この二文を次のように組み合わせる。
- Бакормад кяббеб, язатёнзиэд.
- бакормад кяббеб язатёнзиэд
- 燃やす.現在.一人称.二類 本..定.一類.絶対格 書く.過去.三人称定.二類
- ▶私は彼が書いた本を燃やす。
従属接続詞(whenなど)
「彼が来た時、私は時を数えていた」という文を考える。
この文は、「彼がその時来た」、「その時私は時を数えていた」という二つを接続して作られる。
ベースは次の二文である。
- Пипюжиэд хёнипэ.
- пипюжиэд хёнипэ
- 来る.過去.三人称定.二類 時.定.一類.処格
- ▶その時彼が来た。
- Хинозимад хёнипэ.
- хинозимад хёнипэ
- (時を)数える.過去.一人称単数.二類 時.定.一類.処格
- ▶その時私は時を数えていた。
хёнипэは二文で共通しているため、一つにまとめる。
結果、次のようになる。
- Пипюжиэд хёнипэ, хинозимад.
- пипюжиэд хёнипэ хинозимад
- 来る.過去.三人称定.二類 時.定.一類.処格 数える.過去.一人称単数.二類
- ▶彼が来たとき、私は時を数えていた。
他の従属接続詞や、英語でいう接続詞thatなども、同様に作成する。
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