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フィユス(Fijus' Q. I.)
フィユス(Fijus' Q. I.)

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【ガチ】QuizKnock公式に突如現れた言語を解読しよう

はのでぃーら。

今緊急で頭脳回してるんですけど……現在、現実世界暦2026年10月2日です。

あの Ziphil さんも所属する QuizKnock が本日、10周年を迎えました。おめでとうございます。

それを記念して、10問のクイズが公式で公開されているのですが、なんとその中に「言語解読」の問題がありました。問題そのものはサイトでご覧ください。

https://man10quiz.quizknock.com/

せっかくですのでリアルタイムで記事を書きながら、人工言語技術者のフィユスが解読していく模様をお届けしていこうかと思います。
間違いに気づかず進めて後から間違いを直したり、考察中に別のことを閃いたりする様もそのまま流すと思いますので、読みにくい文章になることはご了承ください。
ネタバレ防止のために、日付が変わるタイミングで公開します。(きっとされているでしょう。)


Tavroj om vroj k hanispat. 「今日は記念の日。」
At, tavroj om vroj k šna k bnerožma! 「そして、今日はパーティーの一つ前の日!」
Gne šna, viň s vrasoj. 「最初に、会場に行く。」
Čidra k is, hronaň šle tmišta. 「それの一つ後に、自分の■■■■を預ける。」
At čidra k is, šutriň gazravok. 「そしてそれの一つ後に、台本を受け取る。」
Šna k viň s miznuroj, flovnedriň. 「■■■■■■■■」
Gne čidra, viň s šle rajža. 「■■■■■■■■」
Čidra k šutriň gazravok, žliň is. 「■■■■受け取った■■■■を読む。」
Viň s miznuroj. 「ステージに行く。」
Čidra k is, aň kisle! 「■■■■クイズをする!」
At čidra k is, grojň tre miznuroj. 「■■■■から戻る。」
Šna k grojň s rajža, šutriň tmišta. 「家に戻る■■■■荷物を■■■■。」
At šna k is, edriň s šle flovna. 「■■■■自分の服に替える。」

Q. 最初に着替える一つ前にする行動は「何を何する」こと?
※実際に行動する順番と各順番は異なる。

※https://man10quiz.quizknock.com/quiz/9 より一部引用。


うーん、ハーチェクの印象が強く東欧感が漂いますね。発音は分からないので、仮にそこら辺の適当な言語……それこそ š, ž, ň, č が全部入っているらしきチェコ語読みから借りてきて読むことにしましょう(今ここを書いている時点でその必要があるかは分かりません)。

さて、何から始めましょうか。

Tavroj om vroj k hanispat. 「今日は記念の日。」
At, tavroj om vroj k šna k bnerožma! 「そして、今日はパーティーの一つ前の日!」

第一印象は、

単語 訳語(仮)
tavroj 今日
om ~は(主語マーカー)
vroj 日
k ~の(英語でいう of, フェルヴェザニ語でいう fis)
hanispat 記念
at そして
šna 一つ前
bnerožma パーティー

ですね。
とりあえずこの仮定のもと進めます。
主語+コピュラ+補語の順で「~は~である」、「~の」は後置修飾でしょうか。

Gne šna, viň s vrasoj. 「最初に、会場に行く。」

早速困りました。šna は単に「一つ」として、gna は「~の前に」あたりでしょうか。

Viň s miznuroj. 「ステージに行く。」

これはありがたいですね。以下の語彙がほぼ確定します。

単語 訳語(仮)
viň 行く
s ~に、~へ
vrasoj 会場
miznuroj ステージ

目的語や前置詞節よりも動詞が先に来る言語のようです。ついでに -soj が場所を表すマーカーのようです。

Čidra k is, hronaň šle tmišta. 「それの一つ後に、自分の■■■■を預ける。」
At čidra k is, šutriň gazravok. 「そしてそれの一つ後に、台本を受け取る。」
Čidra k šutriň gazravok, žliň is. 「■■■■受け取った■■■■を読む。」

これを眺めていると、以下の事に気づきました。
 is は「それ」。
 動詞の語尾は ň 。つまり hronaň は「預ける」、šutliň は「受け取る」。
 ⇒gazravok は「台本」、žliň は「読む」。
すなわち

Čidra k šutriň gazravok, žliň is.

は、「それの一つ後に、受け取った台本を読む」となりそうです。
ということは、この"誰か"の行動順の一部は、「台本を受け取る⇒台本を読む」ですね。

先ほど困っていた šna「一つ前」 と gne šna「最初に」ですが、わざわざ「一つ」と明記していることに違和を感じました。もしかして訳しやすいように書いている(問題の設定上、誰かがそうやって日本語を覚えたというべきかもしれません)のではないかと考えられますね。
gne を「最も」、šna を「前」と解釈すればつじつまが合いそうな気がします。

問題には13個の文がありますね。そのうち2つ(記念の日、パーティーの日)を抜かすと、すべて ň で終わる語が含まれているので動詞文でしょう。つまり"誰か"の行動は11個あると仮定できますね。

……となると、

At šna k is, edriň s šle flovna. 「■■■■自分の服に替える。」

の At šna k is の部分は「そして一つ前に」と解釈でき、edriň s šle flovna と hronaň šle tmišta を比較すると

単語 訳語
edriň 替える
šle 自分の
flovna 服
hronaň 預ける

までわかり、残りの tmišta も

Šna k grojň s rajža, šutriň tmišta. 「家に戻る■■■■荷物を■■■■。」

を見ると、「荷物」ではないかと考えられますね。
……そもそもこの文も、今までの単語や動詞の規則を考えると「家に戻る前に、荷物を受け取る。」となりそうです。この言語では、動詞文をそのまま(活用などの変化なく)前置詞の直後に置くことができるようです。

|単語|訳語|
|grojň|戻る|
|rajža|家|
|tmišta|荷物|


ここまで1時間、一旦思考を整理します。

単語 訳語
tavroj 今日
om ~は
vroj 日
k ~の
hanispat 記念
at そして
šna 前
bnerožma パーティー
viň 行く
s ~に、~へ
vrasoj 会場
miznuroj ステージ
is それ
hronaň 預ける
šutliň 受け取る
gazravok 台本
žliň 読む
čidra 後
gne 最も
edriň 替える
šle 自分の
flovna 服
hronaň 預ける
grojň 戻る
rajža 家
tmišta 荷物

SVO語順、AN語順、前置詞による修飾あり。
-soj は場所を表す。
動詞の語尾は -ň 。


今までノータッチだった文にチャレンジします。

Šna k viň s miznuroj, flovnedriň.
 ⇒「ステージに行く前に、ふろヴねどりにゅ。」
Gne čidra, viň s šle rajža.
 ⇒「最後に、私の家に行く。」
Čidra k is, aň kisle!
 ⇒「その後に、クイズをする!」
 ⇒aň「する」、kisle「クイズ」ですね。「~する」が短い語だと自然言語っぽくて好きです。
At čidra k is, grojň tre miznuroj.
 ⇒「そしてその後、ステージから戻る。」
 ⇒tre「~から」ですね。


……!!!

「ふろヴねどりにゅ……」と思っていた矢先、閃きました。

問題には「着替える」があるのに、訳語に出てきていない。
flovna は「服」。

⇒flovnedriň は「着替える」の可能性が高い!

これによって、全ての単語が訳せたはずです。あとは状況整理をしましょう。

・最初に、会場に行く。
・それ (is) の後に、自分の荷物を預ける。
・そしてそれ (is) の後に、台本を受け取る。
・ステージに行く前に、着替える (ふろヴねどりにゅ) 。
・最後に、自分の家に行く。
・台本を受け取った後に、それ(台本)を読む。
・ステージに行く。
・それ (is) の後に、クイズをする!
・そしてそれ (is) の後に、ステージから戻る。
・家に戻る前に、荷物を受け取る。
・そしてそれ (is) の前に、自分の服に替える。

文の順番と行動順は違うようですが、「それ (is) 」があるものと無いものがわざわざあることを考えると、それ (is) は信頼していい可能性が高いですね。そう仮定すると、大まかな流れが以下のように決まります。

(最初)会場に行く⇒荷物を預ける⇒台本を受け取る⇒台本を読む⇒着替える (ふろヴねどりにゅ) ⇒ステージに行く⇒クイズをする!⇒ステージから戻る⇒自分の服に替える⇒荷物を受け取る⇒自分の家に行く(最後)

ということは……?


お疲れ様でした。

1時間半程度で終わりましたね。パズルとして完成度が高く、特に flovna から flovnedriň を推測しなければならないところは、言語を利用しているからこそできる仕掛けで面白かったです。

と同時に、キプソル語・レスレ語のときもそうでしたが、「解けるように作る」というのはとても難しいということも改めて分かりました。
私が作る際の難易度感の参考になりました。

それでは、また会いましょう。
QuizKnock10周年、おめでとうございます。

su sisop! (キプソル語)

フィユス・ギャゾフィーウェイ・インヴァロム

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