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フィユス
フィユス

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Felvez'ani, Felveqani, Feəveðani...

Meetepolanos.

フィユス・ギャゾフィーウェイ・インヴァロムでございます。

今回の記事では、弊言語「フェルヴェザニ語」のラテン文字転写について、ちょっと考えたことを書き殴りたいと思います。


フェルヴェザニ語にはフェルヴェザニ文字があり、それで記すのが正式ですが、この世界においてはフェルヴェザニ語は人工言語なので、いつでもどこでもそのフォントが用意されているわけではありません。

そういうわけで普段はラテン文字を用いて表す転写を行っています。

現在もっとも一般的なフェルヴェザニ語のラテン文字転写の形式は以下の通りです。

a/a/ e/e/ i/i/ o/o/ u/u/ y/i:/
s/s/ z/z/ t/t/ d/d/ k/k/ g/g/
m/m/ n/n/,/ŋ/
x/ʃ/ x'/ʒ/ s'/θ/ z'/ð/ l/l/,/ə/ r/r/
f/f/ v/v/ b/b/ p/p/
h/h/,/x/ w/w/ j/j/ c/kʲ/ q/gʲ/
m'/mʲ/ n'/nʲ/ h'/hʲ/

例文サンプル
 Zi em'ah tox cal x'ofdilki ne xos miz'a eglik,
 s'efe x'ofdilof ne xos lax'awals delvandola.
 Zi bax'alolk tef ilki ne emoint myfidans fis delvandola,
 h'ofui zi olqenav tox jeglaus ne pan'a diqars fis stanx'.

見慣れたフェルヴェザニ語ですね。
この形式の欠点は、なんといってもアポストロフィーの存在です。言語の個性として認められていれば嬉しいですが、入力が面倒という欠点があります。
 ダイアクリティカルマークの変換するよりはマシだと思ってこうしました。実際変換無しで打てるならShiftを使うなど楽なもんです。

もう一つのアポストロフィーの欠点が、アポストロフィーのつき方が全ての文字で同じではないということです。
・x と x' の関係は清音と濁音
・s と s'、z と z' の関係は舌を歯に触れさせるかどうか
・m,n,h と m',n',h' の関係は軟音かどうか
この問題は、フェルヴェザニ語を学ぶ際に直感的ではなく、「アポストロフィーがつくとちょっと音が変わる」と説明するしかないという悩みに繋がります。

実はアポストロフィーを使わない形式をちょっと前に考えていたので、ここでしっかりした形で公開したいと思います。


代替案1:アポストロフィー駆逐形式

a/a/ e/e/ i/i/ o/o/ u/u/ ii/i:/
s/s/ z/z/ t/t/ d/d/ k/k/ g/g/
m/m/ n/n/,/ŋ/
sy/ʃ/ zy/ʒ/ c/θ/ q/ð/ l/l/,/ə/ r/r/
f/f/ v/v/ b/b/ p/p/
h/h/,/x/ w/w/ j/j/ ky/kʲ/ gy/gʲ/
my/mʲ/ ny/nʲ/ hy/hʲ/

例文サンプル
 Zi emyah tosy kyal zyofdilki ne syos miqa eglik,
 cefe zyofdilof ne syos lazyawals delvandola.
 Zi bazyalolk tef ilki ne emoint miifidans fis delvandola,
 hyofui zi olgyenav tosy jeglaus ne panya digyars fis stanzy.

2024年6月20日にXでポストしたことを参考に、さらに改変したものです。
この形式は一般的な形式からアポストロフィーを排除することを目的に考えた形式で、実際にアポストロフィーはありません。

しかしこれにも欠点があります。
まず一文字で一音を表していないので、単語によっては区切り方で違う発音・表記に見える危険性があります。例えば pantanuy という単語がありますが、これは pantanuii になるので、uii の部分が ui+i なのか u+ii なのか分からず、フェルヴェザニ文字表記と対応させるのが少し難しくなっています。
また、(一般的な形式の) x と x' は語末にも来る可能性があり、それぞれ/ʃ/と/ʒ/の音を表しますが、これを sy, zy と書くとその発音をするということがどうしても直感的ではありませんね。

ということでこの形式にすると、アポストロフィーは不要になるが発音の面で直感的ではなくなってしまうので、結局使われていません。


代替案2:もうなんでもいいや

a/a/ e/e/ i/i/ o/o/ u/u/ i:/i:/
s/s/ z/z/ t/t/ d/d/ k/k/ g/g/
m/m/ n/n/,/ŋ/
ш/ʃ/ ж/ʒ/ θ/θ/ ð/ð/ l/l/ ə/ə/ r/r/
f/f/ v/v/ b/b/ p/p/
h/h/ x/x/ w/w/ j/j/ /kʲ/ /gʲ/
/mʲ/ /nʲ/ /hʲ/

例文サンプル
 Zi eax toш aə жofdiəki ne шos miða eglik,
 θefe жofdilof ne шos laжawaəs deəvandola.
 Zi baжaloək tef iəki ne emoint mi:fidans fis deəvandola,
 ofui zi oəgьenav toш jeglaus ne paa diars fis stanж.

キリル文字などさまざまなアルファベットをぐちゃぐちゃに混ぜてでも、発音を分かりやすくすることを目指した形式です。
アポストロフィーよりも入力がめんどくさいので本末転倒ですが、これはこれで見た目が面白いのでちょっと好きです。


ということで、アポストロフィーを使うのが一番マシということが分かりましたね。

フェルヴェザニ語の音に対してラテンアルファベットの文字が少ないのが悪いです(責任転嫁)。

お疲れ様でした。

Fijuθ Gьaðofi:wei Invarom

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