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フドリュー文書(フドリュー語)-第10回人工言語コンペ参加作品

邪神、悪魔、亡霊、悪鬼…この世に存在する邪悪な者たち。

その邪悪な存在と交信し、召喚するのに使われるのはある特別な言語。

さて、それはどんな言語でしょうか?邪悪な存在に関する神話や伝説の体系と、交信や呪文に使われる言語を作り解説してください。

ただし、もし「本物」を召喚してしまった場合は自己責任となりますのでご注意>を…


目次


恐れ慄け君達よ。
君達は今宵、外界と交渉する術を知る。
君は強大な力が欲しいか。
ならば願え。
それがフドリューの本質だ。

やあやあやあ、黒魔術師見習いのいももちだ。
今回は黒魔術の根幹である悪魔を召喚し、交信するための文言を君に教えよう。


黒魔術とは

そもそも、君は黒魔術を知っているだろうか。
黒魔術は紀元前15世紀から信じられている、悪魔を召喚したり、悪魔と取引したりする魔術だ。
そして、その召喚や取引で使われる文言がフドリュー文書だ。


悪魔とは

悪魔、それは悪しき魔力を持った獣。
一般的に悪魔は5段階で分類されている

1.サタン
2.その眷属
3.その眷属の眷属
4.死神
5.使い魔

このような通りだ。

(ちなみに、人の子一人が第1等級様や第2等級様を呼び出してしまうとなんやかんやあって全人類の首がfry awayするので要注意。)


儀式の開始

君は礼儀というものを知っているだろうか。
礼儀とは挨拶のことである
異論は認めない。
悪魔に対しても勿論挨拶が必要なのである。
もし、第3等級様なんかに対して挨拶を欠かしたら君の首がその場でスパッと切れてしまうだろう。

悪魔に対しての挨拶というのは階級によって文言が異なる。

第3等級 valzɡyːxm(valz)
第4等級 vaːldʒɔɸv(vaːl)
第5等級 vaːlbɹyxd(vaːl)

こんな感じだ。
この挨拶が、儀式開始の合図となる。

(通常、その階級の括弧内の言葉を2回繰り返した後、呼びかけを行う。)


召喚

君は礼儀というものを知っているだろうか。(2回目)
礼儀とは面と向かって話すことである
ただ、悪魔と面と向かって話すためには、悪魔をその場に召喚する必要がある。

さぁ、ここからフドリューの言語的要素が見えてくる。
フドリュー語の語順はSVOだ。

姿を見せてください。フドリュー語で言うと

faɒnzl ɸdly adʒbaːn hazv myɸvɹaːzd.

要約

[faɒnzl]一人称の対格
[ɸdly]希望←コイツがフドリュー
[adʒbaːn]見せるの命令形
[hazv]対格の前置詞
[myɸvɹaːzd]姿

意訳すると、私に姿を見せてくれ。
こう言うと悪魔を召喚出来る。


本文

さぁ、君の願いを言う時が来た。

力が欲しい。フドリュー語で言うと、

ɡɛlbzna faɒnzl ɸdly ɛːɡɔɹx hazv ɹɒːɡlma.

要約

[ɡɛlbzna]現在の時制
[faɒnzl]一人称の対格
[ɸdly]希望←コイツもフドリュー
[ɛːɡɔɹx]与えるの命令形
[hazv]対格の前置詞
[ɹɒːɡlma]力

意訳すると、力を与えてくれ。

この願いが了承されれば、あなたは超人的な力を手に入れられる。
さぁ、この儀式を終わらせてその力を存分に使おう。


儀式の終了

願いは叶い、残すは役目を果たした悪魔にサヨナラを言うだけとなった。

サヨナラの言い方は、

第3等級 valzɡyːxm(valz)
第4等級 vaːldʒɔɸv(vaːl)
第5等級 vaːlbɹyxd(vaːl)

儀式の開始と同じ様に、こんな感じだ。

(通常、その階級の呼びかけを行った後、括弧内の言葉を2回繰り返す。)


一連の流れ

一連の流れをまとめると、

valz, valz, valzɡyːxm.
 儀式の開始(第3等級の場合)
faɒnzl ɸdly adʒbaːn hazv myɸvɹaːzd.
 悪魔を召喚
ɡɛlbzna faɒnzl ɸdly ɛːɡɔɹx hazv ɹɒːɡlma.
 願いを提示
valzɡyːxm, valz, valz.
 儀式を終了(第3等級の場合)

(一度でも噛んでしまうと一からやり直しになってしまうので、噛まないように気を付けよう。)


終わりに

さぁ、今回君は悪魔を召喚し、交信するための言語を教えた。
しっかりと覚えられたかな。

君の首がfry awayしていない事と、新たに手に入れたその力を良いように使う事を祈っている。

それでは、良き日を

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