漢字表記(ラテン文字表記)
之奇語。(öɣasxɔ.)
-これは奇妙な言語です。
之奇語呼。(öɣasxɔjip.)
-これは奇語と呼ばれます。
意表字以記。(ysilžyɛšil.)
-表意文字で記されます。
一般的な語である 奇語(思いもよらない珍しい言葉) では無い。
音韻
音素
子音は40個くらい、母音は20個くらいある。
子音 | 両唇音 | 唇歯音 | 歯音 | 歯茎音 | 後部歯茎音 | 硬口蓋音 | 軟口蓋音 | 口蓋垂音 | 咽頭音 | 声門音 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
破裂音 | p,b | t,d | k,g | q | ʔ | |||||
破擦音 | c[t͡s] | č[t͡ʃ],ğ[d͡ʒ] | ||||||||
鼻音 | m | n | ñ[ɲ] | ŋ | ||||||
摩擦音 | f,v | θ,ð | s,z | š[ʃ],ž[ʒ] | ç | x,ɣ | ħ | h | ||
接近音、ふるえ音 | r | j | ʀ | |||||||
側面接近音 | l | ľ[ʎ] | ||||||||
側面摩擦音 | ɬ |
w: [w]
ƿ: [ʍ]
母音 | 前舌 | 中舌 | 後舌 |
---|---|---|---|
狭 | i y | ɨ ʉ | u ı[ɯ] |
半狭 | e ö[ø] | o ɤ | |
中央 | ə | ||
半広 | ɛ | ɔ | |
広 | ä[æ] | a[ɑ] |
鼻母音 | 前舌 | 中舌 | 後舌 |
---|---|---|---|
狭 | ĩ | ũ | |
半狭 | õ | ||
中央 | |||
半広 | |||
広 | ã |
二重母音は存在しない。
音節構造
(C1)(C2)V(C3)(C4)
C1,C2に入るのはp,t,k,f,s,m,l以外。
C3,C4に入るのはp,t,k,f,s,m,lのみ。
文頭では子音2連続を避けるために短い曖昧母音から始めることもできる。
音節末の子音でも内破音にはならない。
アクセント・トーン
単音節語なのでアクセントのつけ方は変わらない。基本的に「棒読み」。
文法
語順:SOV、前置修飾。
後置詞を用いる。
格標示:能格。
但し、主語・目的語が両方あるとき、能格の接尾辞-o(阿)は省略される。
類型:膠着語。
人称代名詞
主格等 | 所有格 | |
---|---|---|
一人称 | 我a | 吾ä |
二人称 | 汝i | 爾ɨ |
三人称 | 彼u | 其ʉ |
近称 | 之ö | 此ĩ |
中・遠称 | 夫ũ | 其õ |
動詞
ゼロ項動詞、一項動詞、二項動詞、三項動詞がある。
一項動詞には形容詞的な役割を持つものが多い。(品詞としての形容詞は無い)
二項動詞は主語-目的語の順、三項動詞は主語-間接目的語-直接目的語の順。
名詞の前に置くとその名詞を修飾する。
助動詞(網羅的ではない)
助動詞は動詞のすぐ後ろに置く。
・時制を表す助動詞は、文中に他に時制を示すもの("昨日"とか"この前"とか)があると省略される。
助動詞 | 意味 |
---|---|
未ɔ | 未来 |
既ã | 過去 |
可əs | 可能 |
使ɔs | 使役 |
推es | 推量 |
義ɨs | 義務 |
使役文においては項が一つ増える
使役者(使役者格) 行為者(能格) 関節目的語(与格) 直接目的語(絶対格)
助詞
助詞は名詞もしくは動詞のすぐ後ろに置く。
・能格を表す助詞"阿"は、目的語が一つ以上省略されているときのみ現れる。
・間接目的語を表す助詞"吽"は、"三項動詞"においてすべての項が埋まっているときに省略できる。
助詞 | 意味 |
---|---|
(∅) | 絶対格 |
阿o | 能格 |
於ı | で(処格) |
以ɛ | で(具格) |
共om | と(共格) |
伊es | 使役者格 |
縁en | から(奪格) |
吽ɤ | に(与格,向格) |
和ə | ~と |
的e | ~の |
也y | ~も |
名詞
単独では使えない名詞がある。
また、それらのなかには助詞を必要としない名詞がある。
主な単独では使えない名詞
(見方…N=名詞,V=動詞)
名詞 | 意味 |
---|---|
者no | V/N者「Vする者、Nである者」 |
機 | V/N機「V/Nのための機械」 |
具 | V/N具「V/Nのための道具」 |
処 | V/N処「V/Nのための場所」 |
家 | V/N家「V/Nのための施設」 |
系 | N系「V/Nの仲間、類」 |
辺 | N辺「Nの近く(に/で/を)」 |
隣 | N隣「Nの横(に/で/を)」 |
内 | N内「Nの中(に/で/を)」 |
辺 | N辺「Nの近く(に/で/を)」 |
疑問詞
何時 いつ
誰 だれが
何処 どこで
何を 何
何如 どのように
何故 なぜ
何量 いくつ
文末記号
発音はされないがトーンがが変わる
記号 | 意味 |
---|---|
. | 平叙文。棒読み |
! | 命令文。文の終わりから2音節目を上げる |
? | 疑問文。文の終わりから1音節目を上げる |
# | 希求法の文。文の終わりから1・2音節目両方を上げる |
*希求法は願望に加え勧誘も表す。
もし一音節だけの文であれば、その音節内でトーンを作る(命令:下降調、疑問:上昇調、希求:高調)
例文
生郷ikgof「ふるさと」
兎追其山.
ʉskvikõjäm
小鮒釣其川.
qabnäcilõqäf
夢阿今也巡.
jʉmoɨmynik
忘難生郷.
visnasikgof
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