「数学例文32」の提案

ごあいさつ

はじめまして、NappleNoSweetといいます。
普段は密かに人口言語や創作世界の制作を行なっています。

本記事は需要があるのか無いのかわからないですが、
数学系の例文を作ったので載せます。

例文の理念

• 高度な科学文明を想定した言語制作をサポートする
• 文化によらない高校レベルの数学的表現を網羅する
• 基礎的な文法表現も同時に確かめる

数学例文32

1. 1+1が2であることを証明せよ。
2. 整数論は多くの数学上の未解決問題を有する。
3. 1962年から1972年の十年間で、全体の3割の都市においてその人口が半減した。
4. 2乗して-1になる数を虚数単位と呼びます。
5. 大抵9時半から10時45分にかけて交通量が増加します。
6. 三角形の内角の和は常に180度一定だ。
7. 農耕の発明なしには人類は数学を手にし得なかっただろう。
8. 10より大きく15以下の整数は13,14と15である。
9. 自然数どうしの和は当然自然数だが、自然数どうしの差も自然数であるとは限らない。
10. 球面は３次元空間において中心からの距離が一定な点の軌跡であり、２次元の場合の円に対応する。
11. 多くの数学者には好きな素数がある。
12. n枚の相異なるカードの並べ方はn!通りある。
13. 微積分学のおこりは物理学と密接に関わっているらしい。
14. 別に定理も公式も空から降ってくるものではないよ。
15. 正方形は正多角形であり、かつ長方形でもある。
16. 任意の命題Pに対し「Pである、あるいはPでない」という命題は常に成り立つ。この前提を排中律という。
17. 一般に方程式の解は複数存在する場合や、存在しない場合もある。
18. 0は無限大の概念と同様に扱うのが難しい。
19. 素因数分解って一意性が担保されてて嬉しいよね。
20. √2は無理数ですか？
21. 数列の極限を求める方法はいくつかある。
22. これは多分、数学的帰納法で確かめられる。
23. 3.14...は円周率の最初の3桁である。
24. 定規は直線や特定の曲線を引くための道具だ。
25. 「どうして答えは一緒なのにかけ算の順番が大事なの？」
26. 有理化のテクニックは、例えば複素数の計算などにも役に立つ。
27. 波は周期性を持ち、周期の値は振動数の逆数に等しい。
28. 何も無いことと0があることは区別される。
29. (x-y)(x+y) = x² - y²
30. 実際の1年は暦から毎年約0.2日ずつずれている。
31. 有名な数学パズルの魔方陣では、３×３の解答は対称形を除いて１つしかない。
32. 袋から取り出したのが赤いカードだったとき、そのカードに偶数が書かれている確率を求めよ。

補遺

理念にある

"文化によらない"高校レベルの数学的表現を網羅する

というのは、例えば「黄金比」などの数学上の概念は、
現代の人間が恣意的かつ歴史的な背景のもとに設定した呼称や表現なので、
必ずしも創作されている文化においても同様とは限りません。
そのため、そういった表現はできるだけ避けて例文を選んでいます。

一方で、

• 「1962年」「9時半」などの時間表現
• 「自然数」「微積分学」などの基礎的かつ重要な概念
• 「√2」「n!」などの数学記号
• 数字

などは、それぞれの世界でどう認知されているのかを考慮した上で
訳していただきたいと考えています。