【ワウーン語】進捗報告#1
はじめまして、こちらのサイトには初投稿となります、Sasho-Shirokamiです。
今回は自身が創作する予定の作品の舞台となっている世界で使われる、ワウーン語について、言語には明るくないながらも基礎の基礎の基礎くらいのレベルで枠組みを決めることができましたので、頭の整理も兼ねてその報告をします。
創作経緯
獣人の異世界に迷い込んだ人間がいかにしてその世界の獣人たちにゼロから受容されていくかの話を書きたかったことが第一。
そのうえで、どうせなら上記の自分の創作世界の庭を手入れしてみたくなったので、その一環で言語から考えようと思ったことが第二。
方針
獣人は種族ごとに身体の構造が大きく異なる。
その違いを吸収しつつ一つの言語でやり取りさせたい。(※)
そこで、ワウーン語では音の高さと拍子のパターンを組み合わせることを軸に据え、文法・語彙を構築していく。
※特に獣人は頭の形に元の動物の特徴が強く表れる。口(唇・口蓋・歯列)の構造は人間とは大きく異なるため、発話のコミュニケーションでは人間のそれとはほとんど同じようにならないと考えた。
『ワウーン』語という命名について
ワウーン語(ラテン文字の表記だとおそらくWaoonと思う。浅学故間違っている可能性)は基本的に人間の口を駆使した多彩な子音や母音が存在しないため、この「ワウーン」も人間的な感覚からそう聞こえているだけの便宜的な呼び方に過ぎない。
犬獣人なら人間から聞くとワウーンかもしれないが、猛獣系であればガウーン、大型系であればグワーン、鳥系であればピチーンなど、音と拍子さえ合えばすべて同じである。
発声の基本ルール
発話音階 / ワウーン音階
- 発話で使用する音階は7段階とする。これを人間世界の発声言語でいう子音に対応したものとする。便宜的にこの音階を発話音階(またはワウーン音階)と呼ぶ。
- 基調音:発話で使用する音階の真ん中は基調音と呼ぶ。基調音は種族のもつ発声可能な音域の違いを話者同士で認識するために必要な概念である。基調音と、そこから相対的な高低それぞれ3音、計7段階の高さの音を使う。
- 音階を表すための便宜的な記号:
- ◇:基調音
- ↑1 ↑2 ↑3:それぞれ、基調音から1, 2, 3段階高い音。
- ↓1 ↓2 ↓3:それぞれ、基調音から1, 2, 3段階低い音。
母拍 / ワウーン拍子
- 発話で使用する拍子は発話しない者も含め5~7パターンとする(今後変動する可能性がある)。これを人間世界の発声言語でいう母音に対応したものとみなし、母拍(またはワウーン拍子)と呼ぶ。使用される拍子の規則は下記の通り:便宜的にタン、タとしているが、好きなように発話してよい。
- 拍子に対する便宜的な記号(※1):
- ○:人間のリズムでいう「タン」の感覚
- □:人間のリズムでいう「タ」の感覚
- →:音を伸ばす。
- 拍子の種類:
- ○:「タン」
- □□:「タタ」(※2)
- ○→:「ターン」
- ○→□:「ターンタ」
- ○→→:「ター-ン」
- →:「ンー」(口を閉じて喉を鳴らす)
- /:休符(つまり、発話しない(※3))
- 暫定的なワウーン語の表音:
※1:獣人によって発声するときのリズムが異なるので人間世界の音楽で使われる音符を使って定量的に示すことはできない。
※2:獣人によっては単に「□」とするかもしれない。あるいは「□」と「□□」を混合して使うかもしれない。
※3:「//…」と並べて並べて音を出さない時間を長くする表現をとることもできる。
組み合わせ
発話音階と母拍を組み合わせて一つの発音を作る。発話音階と母拍を組み合わせるときは「^」でつなげる。
例:
- ◇^○:基調音で「タン」
- ↑2^□□:基調音から2段階高い音で「タタ」
- ↓1^→◇^→↑1^→:基調音から1段階低い音から基調音を経て1段階高い音へ「ンーンーンー」
- ↑1^○→□/↑3^○→→:基調音から1段階高い音で「ターンタ」、1拍子分間を置いて3段階高い音で「ターン」
とりあえずの語彙
ワウーン表記(暫定) | 意味 |
---|---|
↑1^○→ | はい(一般的な肯定) |
↓1^□□ | いいえ(一般的な否定) |
◇^□↑2^○→ | この世界(つまり、ワウーン語のある世界) |
現状での文法の方針
- 基本的な語順は「SOV」型とする。
- 膠着語の性質を強く持つ。
- 適切に運用すれば語順は柔軟に入れ替えて運用することができる。
- 疑問を示す際は音の高さを最後に「くいっ」と上げる。(明文化しきれていない)
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