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さざんか(Cada Endefluhna)
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Denastia語のざっくりした説明(2)代名詞・名詞編

 ざっくりした説明、第二回です。(代)名詞の語形変化をざっくり説明していきます。
 
 
 
3代名詞

 代名詞は人称代名詞と指示代名詞と、再帰代名詞があるのですが。全部zp〇ICに載っているので、重要なところだけ書いておきますね。

 まず、人称代名詞は人称ごとに数(単数、複数)と格(主格、属格、対格)で変化します。基本的に人に対して用いられます。また、以下の表は一部を抜粋したものです(親愛の情がある相手に使う三人称代名詞とか、ぶっきらぼうな二人称単数代名詞とか、親愛の情三人称代名詞由来のお高くとまった(?)感じの一人称代名詞とかがあるんです)。

主格:主語に使います(人称代名詞の場合)
属格:「~の」という意味で用いられます。何があろうと「-t」で終わります
対格:前置詞の後ろや、直接目的語で使われます

  人称     数     主格     属格     対格  
  一人称     単数     ja     jat     jao  
  一人称     複数     eih     eit     eo  
  二人称     単数     jo     jot     juo  
  二人称     複数     tzo     tzot     tzuo  
  三人称     単数     cja     cjat     cjao  
  三人称     複数     cjeih     cjeit     cjeo  

 次に、指示代名詞ですが、こちらは数(単数、複数)と格(主格、対格)、距離(これ、それ、あれ)で使う語が変化します。属格はありませんが、かわりに指示冠詞というものがあり、実質それが属格です(属格ではない)。
 主格と対格の区別は複数形ではありますが、単数形では同一になります。このあたりは英語からの影響が強かったりします(「sa:それ」なんてもはやフランス語の“ça”そのものだったり)。

  距離     数     主格     対格     冠詞  
  近称     単数     co     co     cun  
  近称     複数     ca     cao     cun  
  中称     単数     sa     sa     sun  
  中称     複数     seih     seo     sun  
  遠称     単数     ta     ta     tun  
  遠称     複数     teih     teo     tun  

 そして再帰代名詞ですが。これは基本的に単独で使用される「la」と、複合して使用される「対格(など)-la」という語形があります。

 まずは単独形です。これは従属節の中でも主節の語に対しても使用できます。再帰対象の数と格によって変化します。ちなみに、これも現状属格がない(これは冠詞すら!)ので「A teu la(lao、leo)」で「自分のA」とするしかありません。

  再帰対象     単数     複数  
  主語     la     la  
  目的語     lao     leo  

Litia uapot Milehcja lufet la.
リティアはミレーシャが自分を愛していると思っている。
(「la:自分」はリティアとミレーシャのどちらでも指すことができる)
(どちらも女性の名前です)

Milehcja jaunet mer teu lao feu cjao.
ミレーシャは彼(女)に××の名前を言った。
(「lao:対応する日本語がない」は「彼(女)」にしか再帰できません)
 
 
 一方、複合再帰代名詞は基本的に「対格-la(例 jao-la:私自身)」という語形をとり、従属節内で使用された場合は、その従属節内の語に対してのみ再帰することができます。
 かわりに、再帰対象が主語かどうかは無視できます。数については再帰対象によって「対格」となる語が変わるのでわかりますが。

Litia uapot Milehcja lufet cjao-la.
リティアはミレーシャが彼女自身を愛していると思っている。
(「cjao-la:(ここでは)彼女自身」はミレーシャのみ指しうる)

Milehcja jaunet mer teu cjao-la feu cjao.
ミレーシャは彼(女)に彼(女)自身の名前を言った。
(「cjao-la:彼(女)自身」はミレーシャと「彼(女)」どちらにも再帰できる)
(そもそも文学的効果を狙わないなら、普通に「cjat mer:彼(女)の名前」と言った方がいい)
 
 
 ちなみに、「-la」の直前に入る対格の代名詞ですが、一部(例えば指示代名詞の単数形など)は特別な語形をとります(「sao-la:それ自体」のように)(のわりに対格はないんですよ奥さん)。全部辞書に載っているので他は省略します。
 
 
 
4一般名詞、固有名詞

 一般名詞は数は単数と複数の区別があり、格は主格と属格を持ちます。人称代名詞とは異なり、対格はありません(そして指示代名詞と異なり、属格があります)。ここも英語からの影響だったりします(car、car's、cars、cars'的な。たぶん)。
 固有名詞も主格と属格に変化しますが、単数複数の区別はあったりなかったりです。個人名の複数形はさすがにないですし。「私の父たちが」は「jat pava-veih」と書きますがくわしくはzp〇ICの田日辞書を開いて「-veih」で検索検索!

 一番シンプルなところから言いますと、(代名詞の項目でも書いたように)属格は必ず「-t」で終わるという決まりがあります。「omle:りんご」と「gaut:従者」を例に取ると、以下のようになります。

       主格     属格  
  単数     omle     omlet  
  複数     omla     omlat  
       主格     属格  
  単数     gaut     gautet  
  複数     gauto     gautot  

(複数形はもう少し後で説明します)

 名詞は単数主格(辞書形とも)を基本に、単数属格と複数主格が派生され、さらに複数主格から複数属格が派生されます。
 主格が母音終わりの場合、属格は「-t」をつけると完成します。一方、子音終わりの時は「-et」をつけます。緩衝母音ですね簡単ですね(棒)。

 ただし、「母音+h」で終わる時は「-h」をとって「-t」をつけます。以下「fluhneh:花」を例に挙げます(ちなみに以前書いた気がしますが発音は「ふるーね」です。「ふるーねー」ではありません。語末のhは語末音節のeを/e/と読ませるための黙字です)。

       主格     属格  
  単数     fluhneh     fluhnet  
  複数     fluhna     fluhnat  

 
 
 それで「単数主格→複数主格」ですが。これが少しだけ厄介なので基本的なルールを載せておきますね。もちろん、例外も多少ありますが大体これでいけます。
 
 
 
①語末が「h」または「lh」の時、その「lh」を取る(と言いつつlhで終わる単語はまだないので、実装時に変わるかもですが。h終わりは上にありますね。はい)。

この段階で、単語が子音終わりになる場合は以下のAの、母音終わりになる場合はBの操作をします。
②-A ①の操作の結果、子音字で終わる語
語末子音が「j」の場合(のうち、直前に「c」がない時)は語末に「-a」を、それ以外(「-cj」を含む)の場合は「-o」をつける。
②-B ①の操作の結果、母音字で終わる語
以下の表を参考に、単数形の語末の母音を複数形用の母音に変化させる。表は上から見て、最初に合致したものを置き換える。

  単数主格     複数主格  
  -ai -ia     -eih  
  -ui -oi -eu -ei -i     -eo  
  -ao -eo     -ah  
  -au     -ao  
  -e     -a  
  -o     -oa  
  -u     -o  
  -a     -ai  

 この操作を上から順番に見て、左側に該当する(二重)母音があった場合、その母音(の塊)を右側のものに変えます。このように、簡単に単数主格から複数主格は導き出せます。まあ、代名詞は例外なのですが……。

 と、ここまで簡単簡単と書いてきましたが。一点だけ注意が必要な通称「eo複数」というものがあります。表を見ていただければわかるように、複数主格「-eo」に対応する単数主格の語尾はたくさんあるのですが。このうち「-eu」を除いたものはすべて「-i」で終わっていますね(確認)?
 これが「-eo複数」と呼ばれるものです(ここテストに出る以前にテストがありません)
 「-eo複数」で終わる語の何が特別かというと。……複数属格が「-eot」ではなく「-et」で終わることがあります(というか、それが本来の語形です)。

 「esloi:精霊」を例としてあげます。

       主格     属格  
  単数     esloi     esloit  
  複数     esleo     eslet(esleot)  

 理由は単純で上の表、基本的に複数形になるにあたり、母音が一段下がっているのですよね。それで「-i」を下げると「-e」になるはずなのですが……。
 これだと語末のeが曖昧母音/ə/で発音されてしまうので、本来は対格だった形が主格として用いられているという設定になっています。

 と長々と書きましたが、現代では「-eot」も認められていたりします(という設定です)(おい)。ひとまず、そういう語形変化もあるよということだけ覚えておいていただければ(読む時に苦労しないのではないかと)。
 
 
 ひとつ言えることとすれば、名詞を辞書で引きたい時は、最終音節の母音以降を落とす(fluhnat→fluhn)ことで検索が容易になるということぐらいですかね……代名詞はともかくですが。
 
 
 とりあえず第2回はこれでおしまいです。

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