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スライムさん
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打語の紹介

coi rodo mi'e .slaimsan.

今回は過去に考えた「打語(ダゴ)」をまとめようと思います。

きっかけとしては、Migdalの過去記事にワウーン語というのがあるのを知り、部分的に同じコンセプトになっているので、参考になればと思い過去の自分の構想をまとめることにしました。

なお、以下に書く内容は過去にX(旧Twitter)上で「#ターコン符号」というタグで調べると出てくる内容です。

1. 打語とは

打語は、太鼓のような道具で信号をやり取りする想定の言語です。すなわち、子音や母音のような音素を使い分けることはできず、音の高低も無く、長さのある音を出すことができない環境で情報をやり取りするための言語です。

似たものにモールス符号がありますが、モールス符号は持続音を出すことができるため、音の長短を区別することができます。打語はモールス符号よりも条件が厳しい状態と言えます。

モールス符号は言語そのものではなく、アルファベットに対応する信号パターンを定義したもので、厳密には言語ではないです。より厳しい状況の打語も、厳密には言語ではなく、モールス符号と同様に既存の文字等に対応させる符号として定義することを目指します。

2. 打語で区別するもの

打語には音の長短は無いと言いましたが、前の打撃からの「間」の長さは太鼓でも作り出すことができるため、これを区別することにします。

打語で区別する間は、短、長、最長の3種類です。短の長さを1とした時、長は3くらい、最長は6くらい空ければ良いかなと思います。符号内部では短と長の間を使い分け、符号と符号の切れ目を表す時に最長の間を使います。そのため、ほぼほぼモールス符号と同じような構成になります。

3. 表記方法

短と長は、モールス符号から流用して "." と "-" で表すことにします。符号と符号の区切りである最長の間は、表記上は「スペース」で表します。

ところで、短と長は厳密には音の長さではなく「次の打撃までの間の長さ」を表すものです。例えば、"..." は「タタタ」と素早く3回叩くことを表し、".-." は「タタンタ」のようなリズムになります。

4. 打語に課す制限

打語において次のような制限を課すことにします。

  1. 符号の末尾は短長の区別をしない。(ただし表記上は短音で表記する。)
  2. (末尾以外が)全て長であるような符号は認めない。

1つ目の制限は、打語の短長の区別の性質上必然的に課されるものです。次の打撃が無ければ短長の区別ができないからです。形式上は「短」扱いにします。

2つ目の制限は少し解説が要ります。末尾以外が長という符号ですが、例えば "---." という符号について考えてみます。これはあえて言うなら「タンタンタンタ」というリズムになります。実はこれは "...." という符号と混同する可能性があります。「タタタタ」というリズムになりますが、もしかしたらこれは "---." を早くやっているだけの可能性があります。逆に "---." は、もしかしたら、ゆっくり "...." をやっているだけかもしれません。基本的に符号内部で長短が混在する状態でないと混同の可能性があるのです。そのため、このような符号は全て短の "...." であると解釈するように定めます。

5. 5打までで作れる符号

さて、上記の制限で作られる符号の内、5打までで作れる符号を書き出してみましょう。(便宜的に番号を振っておきます。)

01 .
02 ..
03 ...
04 -..
05 .-.
06 ....
07 -...
08 .-..
09 ..-.
10 --..
11 -.-.
12 .--.
13 .....
14 -....
15 .-...
16 ..-..
17 ...-.
18 --...
19 -.-..
20 -..-.
21 .--..
22 .-.-.
23 ..--.
24 ---..
25 --.-.
26 -.--.
27 .---.

全部で27種類です。このくらいあればアルファベットくらいの種類数くらいなら対応させることができます。

逆に6打以上になってくると、何回打ったか分からなくなる可能性が出てきて、この辺が落とし所かなという感じになってきます。

この符号にそれぞれアルファベットのような文字を対応させることで、太鼓でモールス符号のようなやり取りができるようになります。なお、文字の割当まではやっていないです。

6. 終わりに

打語は、使える音素が極限まで少ない状況で情報をやり取りするにはどうするか、というのを考えていた時に出てきた言語シリーズです。割と極限に近いものだと考えていて、ここから使えるものを少しずつ増やしていくことで、色んなタイプの符号や言語に発展させていくことができるかなと思います。

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