こんばんは。相州と申します。
前回の記事『みなさんの人工言語のコピュラについて教えて下さい(Test)』が好評であったこと、拙著『個人言語でも文化がしたい!』に基づく実験として、みなさんの人工言語で「創作途中で放置された人工言語」を訳して頂きたく存じます。
みなさんの人工言語において、「創作途中で放置された人工言語」はどのように訳されますか。
構文の解説を添えて頂けるとなお幸いです。
みなさんの訳し方はユキュアでの訳し方の参考にさせて頂きます。
例えばユキュアでは、
“Waretia de Quenese de te de töse”
「残され終えた被造物の言語」としてみました。
お手数をおかけしますが、コメントをいただけますと恐縮です。
Be quare nö Süannare.
(感謝が貴方を知っている)
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現時点のwakofal語であれば,"syal zadal tvam noum stordon gvan arz juvo vurowaso."「(誰かが)作成し終えるということを停止した言葉」という言い方になりそうです.
レーゲン語では、少し文学的ですが "napvaix empaolvai lenqeetas pau tool isten zavkenxil" という言い方ができると思います。
nap: (~を)放置する、見捨てる、置いていく、忘れる
-vaix: ~された
empaolvai: 人工の
lenqeetas: 言語
pau: ~で
tool: too (道) の与格形
isten: ~への、~へ向かう
zavkenxil: zavkenx(創造) の与格形。cf. zav: (~を)創る
お返事が遅くなり、大変申し訳ございません!
つまり、「創造への道で放置された人工の言語」ということでしょうか。
確かに文学的ですね。
そして、時系列を道で表現するのは実に合理的に思えました。
ユキュアでも参考にさせて頂こうと思います。
余談ですが、与格形は-lで、子音の後に続く場合はiを挿入するという理解で正しいでしょうか。あるいは、屈折が存在するのでしょうか。
お手数をおかけしますが、お返事を頂けますと幸いです。
レーゲン語の名詞は屈折により主に五つのグループに分類されます。そのうち最もメジャーな「一型名詞」と呼ばれるタイプの名詞では、単数の与格形では格変化語尾 -il をつけます。母音で終わる名詞の場合、i を省いて l (L) のみをつけます(厳密には、短母音の i, u で終わる場合、i を省きません)。
例:zaf(木) → zafil
例2:eetee(空気) → eeteel
例3:diiba(地面) → diibail
一型名詞の単数形以外では、与格形の格変化語尾は -il とは限りません。詳細は、レーゲン語の文法書をご覧ください。
「短母音の i, u」 は、「短母音の a, e, o」の誤りでした。
ljatoku fa kju testin te fatopelmju
完成する前に捨てられた人工言語
ljatoku 動詞「完成する」
fa 接続詞「〜する前に」
kju 助動詞「〜される」
testin 動詞「捨てる」
te 後置詞(前の節を関係節化)
fatopelmju 名詞「人工言語」
fatopelmjuは直訳すると「計画言語」の意です。助動詞kjuは「得る」を表す動詞からの転用になります。また、testin「捨てる」には「諦める」の意味もあります。
以下は複合語の語形成です。
lja「全て」+ to「作る」→ ljato「完成させる」
ljato + ku(自動詞化)→ ljatoku「完成する」
tes「外」+ tin「置く」→ testin「捨てる」
fa「前に」+ to「作る」→ fato「計画する」
pel「言う」+ mju「されるもの」→ pelmju「言語」
fato + pelmju → fatopelmju「人工言語」
お返事が遅くなり、大変申し訳ございません!
なるほど、「捨てる」と言うと少しニュアンスが違うような気もしますが、「諦める」という意味を内包しているのですね。
電車などで席を譲る場合も、「席を捨てる」と言えるのでしょうか。興味深いです。
そして、以前にもお伺いをしましたが、語形成が巧みですね。
個人的には、fa「前に」+to「作る」=fato「計画する」が自然言語と似た形成過程に感じました。