この記事は 語学・言語学・言語創作 Advent Calendar 2025 10日目の記事です。
どうもこんにちは、僕です。
Migdalでは久々ですね。
11/21に22歳になりました。
Tips:夕向奏は毎年誕生日が変わる
いやあ、歳は取りたくないものですね。おかげか、最近はあまり創作が進まないし、ネタも出づらくなっているような気がします。
この記事もマジでネタが出ないので、私は禁断の果実に手を出そうと思います。
そうですね、ChatGPTです。
こいつにいくつかランダムに決めてもらい、それから言語を作ろうと思います。
その名も「AI安価言語作成」! まあ、実はンーネーメーマウンーもAIは使ってないけど即興で作ったんですが……
おっと、今の情報はこの記事での秘密ですよ。
僕とあなたの♡ひ♡み♡つ♡
はい、まずはChatGPTに言語の名前を決めてもらいましょう。
何が出るかな、何が出るかな、テレテレンテンテレレレン♪(小堺一機)
……まあまあ良いのが出ましたね!
この調子で色々決めてもらいましょう。
次は音素数です。
まあまあ良くないですか? 子音62は多すぎる気はするけど……これで音素を決めてみましょう。
ということで、こんなふうになりました。
母音
| 前舌非円唇 | 前舌円唇 | 中舌 | 後舌非円唇 | 後舌円唇 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 狭長 | [iː] ii | [yː] üü | [uː] uu | ||
| 狭短 | [i] i | [y] y | [u] u | ||
| 半狭長 | [eː] ee | [øː] öö | [oː] oo | ||
| 半狭短 | [e] e | [ø] ö | [o] o | ||
| 中 | [ə] ë | ||||
| 半広長 | [ɛː] ää | ||||
| 半広短 | [ɛ] ä | ||||
| 広長 | [aː] aa | ||||
| 広短 | [a] a |
子音
| 無声両唇 | 有声両唇 | 無声歯茎 | 有声歯茎 | 無声硬口蓋音 | 有声硬口蓋音 | 無声軟口蓋音 | 有声軟口蓋音 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 鼻音 | [m̥] hm | [m] m | [n̥] hn | [n] n | [ŋ̊] hñ | [ŋ] ñ | ||
| 硬口蓋鼻音 | [m̥ʲ] hmj | [mʲ] mj | [n̥ʲ] hnj | [nʲ] nj | [ŋ̊ʲ] hñj | [ŋʲ] ñj | ||
| 破裂音 | [p] p | [b] b | [t] t | [d] d | [k] k | [ɡ] g | ||
| 硬口蓋破裂音 | [pʲ] pj | [bʲ] bj | [tʲ] tj | [dʲ] dj | [kʲ] kj | [ɡʲ] gj | ||
| 破擦音 | [p͡f] pf | [t͡s] c | [d͡z] q | [k͡x] kx | ||||
| 硬口蓋破擦音 | [p͡fʲ] pfj | [t͡sʲ] cj | [d͡zʲ] qj | [k͡xʲ] kxj | ||||
| 摩擦音 | [f] f | [v] v | [s] s | [z] z | [x] x | [ɣ] ƣ | ||
| 硬口蓋摩擦音 | [fʲ] fj | [vʲ] vj | [sʲ] s | [zʲ] z | [xʲ] xj | [ɣʲ] ƣj | ||
| 接近音 | [ʍ] hw | [w] w | ||||||
| 硬口蓋接近音 | [ɥ̊] hwj | [ɥ] wj | [ç] hj | [j] j | ||||
| ふるえ音 | [r] r | |||||||
| 硬口蓋ふるえ音 | [rʲ] rj | |||||||
| 側面接近音 | [l] l | |||||||
| 硬口蓋側面接近音 | [lʲ] lj | |||||||
| 側面摩擦音 | [ɬ] þ | [ɮ] ð | ||||||
| 硬口蓋側面摩擦音 | [ɬʲ] þj | [ɮʲ] ðj | ||||||
| 側面破擦音 | [t͡ɬ] tþ | [d͡ɮ] dð | ||||||
| 硬口蓋側面破擦音 | [t͡ɬʲ] tþj | [d͡ɮʲ] dðj |
……音素が多すぎる!
どうすんねん……これ……
ま、まあ、なんとかなると信じて次に行きましょう。
次は品詞の数について決めてもらいましょう。
多いのか……少ないのか……?
ま、まあ、内訳を決めてくれる言うてるので、内訳を決めてもらいましょう。
分類詞と述容詞ってなんだよ!
どういうことだよ!
わけがわからないので訊いてみましょう。
以下はChatGPTの文です。
分類詞(CLF)の役割
分類詞とは、名詞を数えるときにセットで使う語です。
東・東南アジア言語に多く見られる仕組みです。
えっと……これはあれか? 類別詞っていうやつか?
それなら理解できます。なんとなくエスニックな香りが漂ってきましたね。
述容詞についても訊いてみましょう。
述容詞とは、形容詞と動詞の中間にある「状態を述べる語」です。
たとえば:
日本語の「〜だ/〜である」に近い自立した語
朝鮮語・タイ語・漢語のように形容詞が述語になれるタイプ
動詞の活用を持つ「性質動詞」として扱えるタイプ
……形容動詞みたいな扱いでいいのか? それで形容詞は述語になれないと……
まあまあ理解できました。
では次に時制の数について決めてもらいましょう。
7!?
多すぎねえか!?
内訳を決めてくれるらしいので決めてもらいましょう。
そしたら、
・近過去
・遠過去
・現在
・近未来
・遠未来
・結果現在
・習慣過去
になりました。
……なんか若干相が混じっているような気がしないでもないですがこのまま行きましょう。
この言語では相と時制が切り離せないんでしょう(適当)
次に相の数を決めてもらいましょう。
9はなかなか当たりじゃないでしょうか。多くもなく少なくもないちょうどいい感じです。
内訳を決めてもらいましょう。
するとこうでした。
・進行相
・継続相
・完了相
・達成相
・開始相
・終了相
・習慣相
・反復相
・未遂相
なんか聞き慣れないものが幾つかありますが無視していきましょう。
次は態です。結果がこちら。
多いって!
6は多いって!
でお出しされたものがこれです。
・能動態
・受動態
・中動態
・使役態
・互恵態(交互態?)
・逆使役態
……意外となんとかなりそうだ……?
次はどうしましょう。法でも決めてもらいましょうか。
12……12かあ……多いのか少ないのか……
内訳はこうです。
・直説法
・命令法
・勧誘法
・願望法
・依頼法
・仮定法
・条件法
・推量法
・必然法
・許可法
・禁止法
・嘆願法
いくつか聞きなれない法がありますね。
GPTによるとこうです。
依頼法(Requestive / Supplicative)
命令ほど強くない丁寧な依頼。
例:来てください。
必然法(Necessitative)「〜しなければならない」「〜する必要がある」。
義務・必要性を表す。
例:帰らねばならない。
嘆願法(Supplicative / Pleading Mood)願望法が「祈り・願い」の法であるのに対し、
嘆願法は 切迫したお願い・哀願・懇願 を表す。
らしいです。まあ、このまま行きましょうか……
では語順でも決めてもらいましょう。
まさかの。面白いのがいいって言ったけどさ……やばいやつを出してきおった。
じゃあ分類でも決めてもらいましょうか。
おーーーい!!!!!
類別詞を持つ抱合語ってどういうことだよ!!!!!
流石に相性が悪すぎる気がするので別のものにしてもらいます。
まあ、屈折語ならいい……いいのか?
そういえば格の数を決めていませんでした、決めてもらいましょう。
13、まあまあの数ですね。
なんとかなりそうです。
では最後に言語的に面白い現象を一つ考えてもらいましょう。
?????????????
どういうこと?????
あらかた決まったので、ここからは僕のターンです。色々と決めていきましょう!
少年言語作成中……
完成しました
これがソラニア語の全貌です、ご覧ください。
ソラニア語(sran þorania)
ソラニア語人称代名詞
| 名詞 | 通常 | 強調 | 弱化 | |
|---|---|---|---|---|
| 一人称 | 単数 | cen | cjent | cörk |
| 複数 | ðad | ðiul | ðiig | |
| 二人称 | 単数 | lias | ljurs | laak |
| 複数 | nihjs | niiks | njöök | |
| 三人称 | 単数 | sjart | sjükt | sjlok |
| 複数 | kjusf | kjel | kuihm |
ソラニア語の人称代名詞は屈折しますが、それは格によって変化しません。
それらは通常、強調、弱化の三つに屈折します。
通常
通常はその名前の通り、普遍的に使われます。
強調
強調はその人称代名詞を強調したい際に用いられます。その人称代名詞が文の中心であることを強く意識させます。
弱化
弱化は強調の逆の働きをすると考えるとわかりやすいでしょう。つまり強調させたくない人称代名詞、もしくはあまり主題ではない代名詞を側に置く機能を持ちます。
で、これらは単数形か複数形かに於いてまた屈折します。
もし、特に三人称代名詞の場合に男性か女性かを明示したい場合は、類別詞であるqir/qialk(男性)、vian/virta(女性)を前に置いて明示します。
前は単数形、後は複数形に屈折します。
類別詞(分類詞)
類別詞はソラニア語では名詞類別詞と数詞類別詞の二つが使われます。
今回は名詞類別詞としてmaast(食べられるもの)、数詞類別詞としてbas(板状のもの)を例にとって説明します。
sjkanteという単語があった時、そのままでは「牛」という意味を表しますが、maast sjlanteとすると「牛の肉」という意味になります。
このように名詞類別詞は前置されます。
zonkという単語があったとき、このままでは「紙」という意味を表します。
no「1」という意味を前につけてno zonkとは表せず、no zonk basという表現でないといけません。これは紙は薄いもののため、basという数詞類別詞でしか数えられないためです。
このように名詞類別詞は名詞の意味を拡張させますが、数詞類別詞はそれを必ず取るという形がほとんどです。
格助詞と重要な助詞
さて、次は格助詞についてです。格助詞は以下の通りになっています。
| 主格 | 対格 | 対象焦点格 | 属格 | 与格 | 具格 | 処格 | 出発格 | 通格 | 到着格 | 共格 | |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 単数 | wü | sjurc | qant | fial | qjiiks | hmiska | iste | kiia | tonsk | viant | zee |
| 複数 | wüerk | sjiirat | qider | foosjt | qjuuk | hmisken | istos | kien | tonke | vierka | zookan |
この中で珍しいのは対象焦点格、出発格、通格、到着格、役格あたりでしょうか。
対象焦点格
これはもしOがその文の焦点となるときに現れる格です。
わかりづらいので例文にて説明します。
例えば、通常の文はこうです。
彼がリンゴを食べる。
→vulkun sjurc qir sjart gusöök
りんご を 男性 彼/彼女が 食べる
これをもしりんごに焦点を合わせたい場合はこうなります。
彼がリンゴを食べる。
→vulkun qant qir sjart wü gusöök
りんご は 男性の 彼/彼女 が 食べる
このように、焦点化する場合に使います。
出発格
出発格は奪格のことで、〜からという意味を表します。ただし、比較には使いません。
通格
通格は〜を通って、という意味を表します。出発点と到着点の間に位置します。
到着格
到着格は簡単にいえば出発格の逆です。つまり、到着点のことを表します。
vesk viant sjart wü selhjöök
→あそこに彼が行く
あそこ 到着格 彼 が 行く
日本語で訳すときは「に」になることが多いです。
名詞
名詞はあまり活用しません。強いていうなら複数形のときに-üan/-süanがつけられるくらいです。前者は子音、後者は母音の後につきます。
また、名詞は類別詞によって様々に意味を変化させることができます。
動詞
子音活用
子音活用には三つの活用があります。
| 子音活用Ⅰ | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 遠過去 | -on | -ont |
| 近過去 | -orten | -otlks |
| 現在 | -öök | -ööks |
| 近未来 | -öö | -ööan |
| 遠未来 | -öls | -ört |
| 結果現在 | -ösken | -örten |
| 習慣過去 | -oin | -oilk |
| 子音活用Ⅱ | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 遠過去 | -us | -ust |
| 近過去 | -usten | -ustan |
| 現在 | -ül | -ülte |
| 近未来 | -üen | -üerhn |
| 遠未来 | -üaz | -üarm |
| 結果現在 | -ian | -ien |
| 習慣過去 | -ooir | -ooütk |
| 子音活用Ⅲ | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 遠過去 | -en | -ent |
| 近過去 | -eg | -eegen |
| 現在 | -iat | -ierf |
| 近未来 | -iast | -iont |
| 遠未来 | -irk | -ilken |
| 結果現在 | -ister | -ishne |
| 習慣過去 | -ëiz | -ëilk |
母音活用
対して、母音活用は一つしかありません。
| 母音活用 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 遠過去 | -lin | -len |
| 近過去 | -liue | -lonsehm |
| 現在 | -vaan | -vaot |
| 近未来 | -via | -vieas |
| 遠未来 | -vire | -virelx |
| 結果現在 | -vilan | -visjt |
| 習慣過去 | -liost | -liante |
さて、それぞれの時制をざっくりと解説します。
・近過去
近い過去を表します。さっきした、直前にしたというような意味です
・遠過去
一般的な過去です。
・現在
今起こっていることを表します。
・近未来
すぐ未来のこと、もしくは確定的な未来のことを表します。
・遠未来
一般的な未来です。
・結果現在
アオリスト的な役割をします。過去の行為の結果が残っている状態を表します。〜しているのような意味に近いです。
・習慣過去
過去に繰り返されていた習慣のことを表します。昔はよく〜のような感じです。
重要な補助動詞
基本的に補助動詞は相、法、態などを表します。
態
| 態 | 能動態 | 中動態 | 受動態 | 使役態 | 交互態 | 逆使役態 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| Ø | bias | tjanil | mjevaan | xiavaan | fiolöök |
この中で少し聞きなれない態について説明します。
・中動態
主に自己への働きかけに使います。自分自身で〜や再帰代名詞に近いです。
・交互態
日本語で言う「〜し合う」 のような意味です。
・逆使役態
使役態の逆です。つまり何者かが自然とその状態になることを表します。中動態に近い機能を持っています。
相
| 相 | 無相 | 進行相 | 継続相 | 完了相 | 達成相 | 開始相 | 終了相 | 習慣相 | 反復相 | 未遂相 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Ø | irjöök | viajiat | kwonten | xjsjütöök | cant | kolsül | sjteekiat | njanköök | terkiat |
相は開始相と終了相をそれ専用のもので表すのが特徴的です。
以下、聞き慣れない相を解説します。
進行・継続相
聞きなれないわけではないですが進行と継続はこの言語では区別するので解説します。
進行相は今まさに起きているその状態を表します。過去や未来では過去のその時、未来のその時で行われていることを表します。
継続相はそれが長時間持続する場合に使われます。現在継続なら過去から現在、現在遠未来なら現在もしくは近未来から遠い未来まで持続することを表します。
達成相
達成相は結果が達成されたその瞬間を表します。やったと言った時の、そのやった瞬間が焦点になります。
習慣相・反復相
これらも似た相だと思うので同じ項で解説します。
習慣相は習慣的に繰り返し行われている動作を表します。
反復相は同じ動作が短い間隔で繰り返されることを言います。
この二つは要はその繰り返しの動作が長いから短いかで区別されます。
法
| 法 | 直説法 | 命令法 | 勧誘法 | 願望法 | 依頼法 | 仮定法 | 条件法 | 推量法 | 必然法 | 許可法 | 禁止法 | 嘆願法 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
| Ø | fikül | hjejül | njeröök | ƣlöök | aolül | zjeetiat | cxjöök | nöök | züriat | wensiat | dljöök |
この中で聞きなれない法について解説します。
依頼法
依頼法は要は、してください、してくれませんか、といった弱い命令を表します
推量法
推量法は、だろう、こうだろうといった推測を表します。また、相手はこう考えているのだろうという憶測も表します。
必然法
必然法は、しなければならない、する必要があるといった義務、必要性を表します。
許可法
許可法は、何々してもいい、許可を表します。自身に対しても使うことができます。
願望法・嘆願法
願望法は、したい、を望むといった願望や祈りなのに対し、嘆願法は切迫した願い、懇願を表します。
助けてくれ! や、やめてくれ! のような感じです。
述容詞・形容詞
形容詞は活用がありません。また、単独で術語になることができないので、コピュラ動詞fionを使うことが必須です。
述容詞の活用を説明します。
子音活用
| 子音活用 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 遠過去 | -est | -este |
| 近過去 | -eu | -euk |
| 現在 | -ehn | -ihjt |
| 近未来 | -er | -eeal |
| 遠未来 | -eks | -ein |
| 結果現在 | -ezel | -eziil |
| 習慣過去 | -aas | -aaken |
母音活用
| 母音活用 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 遠過去 | -fiar | -fiute |
| 近過去 | -fister | -fiörte |
| 現在 | -jehn | -jk |
| 近未来 | -jeezan | -joozjen |
| 遠未来 | -juust | -jiosrt |
| 結果現在 | -faste | -fasrti |
| 習慣過去 | -juuter | -joost |
もし相等を表したい場合は補助動詞を使います。
また、これらは形容詞のように単語を形容すらことができます。
最後に、ちょっとした例文を紹介して終わろうと思います。
私はリンゴを食べる。
vulkun sjurc sjart wü gusöök
私はりんごとみかんを食べる。
vulkun sjiirat sjart wü ik larfen gusööks
リンゴはあなたが食べないでくれ
vulkun qant lias wü gusö dljöök
以上、夕向奏でした。














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