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red_camellia52
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Ðésexister語【第15回人工言語コンペ】(出題者による)

Red_Camellia52です。

出題者も言語を作らねば無礼というものと思ったので作りました。

講評してね


序章

テーマは「無」ということで、「まぁ数学だろ」という思考の下作りました。

名前は「Ðésexister語」です。発音は[de.zɛ.ɡzi.ste]です。

VSO語順、後置修飾です。


事前知識

この言語を理解するうえで必須の情報を記します。

解集合

解集合とは、「ある条件を満たす値を集めた集合」といえます。

例を出すと、 x2=4x^2=4 という条件を満たす解 xZx\in\mathbb{Z} 2,22, -2 の2つのため、解集合は {2,2}\lbrace 2, -2 \rbrace となります。

空集合

集合に属する値を「要素」といいますが、この要素がない集合を「空集合」と呼びます。

空集合は \varnothing と表します。


解説

この言語では、文章を方程式としてとらえます。

例えば、「私は無を構築する」という例文で考えてみましょう。

これは「私が構築するものは無である」というコピュラ文に言い換えられます。擬似分裂文というやつですね。

ここで、 x=私が構築するものx=私が構築するもの y=y=無 、としたとき、 x=yx=y という方程式にできます。

そこで、 x=私が構築するものx=私が構築するもの y=y=無 としてみましょう。ただしここでは、私は無を構築しないものとします。

この時、方程式 x=yx=y を考えたとき、仮定より xyx \neq y となり、方程式は解なしとなります。したがって解集合 {(x,y)x=y,x=私が構築するもの,y=}=\lbrace (x,y)∣x=y, x=私が構築するもの, y=無 \rbrace = \varnothing となります。解が存在しない=解集合の要素がない。からです。

さて、ここで、「林檎は梨である」という文で、 z=林檎、w=z=林檎、w=梨 としてみましょう。無論、林檎は梨ではないから、 zwz \neq w となります。

この時、前述と同じように解集合 {(z,w)z=w,z=林檎,w=}=\lbrace(z,w)∣z=w, z=林檎, w=梨\rbrace=\varnothing となります。

つまり、 {(x,y)x=y,x=私が構築するもの,y=}=,{(z,w)z=w,z=林檎,w=}=\lbrace (x,y)∣x=y, x=私が構築するもの, y=無 \rbrace = \varnothing, \lbrace(z,w)∣z=w, z=林檎, w=梨\rbrace=\varnothing です。聡明な読者ならお気づきかと思いますが、同じものとなります。

言い換えると、 {(x,y)x=y,x=私が構築するもの,y=}={(z,w)z=w,z=林檎,w=}\lbrace (x,y)∣x=y, x=私が構築するもの, y=無 \rbrace=\lbrace(z,w)∣z=w, z=林檎, w=梨\rbrace となります。

つまり解集合が同じなんだから、元の方程式も同値になります。

従って、「私が構築するものは無である」という文と「林檎は梨である」という文は、同じことを言っている。となるのが、この言語です。

日本語で言うと、「窓を開けてください」と「窓を開けれますか?」という文章が、大体同じ意味を示す。というようなものです。


どこに「無」があるの?

文の同値関係を示すために、「空集合」という名の無を使用しました。


例文

bonrci maicole:猫は空を飛ぶ
painture maicole grantit:猫は本を読む
solevre grantit maicole:本は猫と結婚する

bonrci[bɔ̃ʁsi]:空を飛ぶ
maicole[mɛkɔl]:猫
painture[pɛ̃tyʁ]:読む
grantit[ɡʁɑ̃ti]:本
solevre[sɔlɛvʁ]:~と結婚する

この3つの文章は、すべて同じことを言っています。
猫は本を読むし空を飛ぶ?知りませんそんな現実

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終章

我ながらいいお題で、超絶難しいお題だな。と思いました。

なかなかいい作品ができたと思います。

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