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自治型言語の思想

前文

日本語において、ら抜き言葉は正しいか否かという論争がある。

日本国文化庁が行った2015年度の「国語に関する世論調査」では「見れた」「出れる?」を使う人の割合が「見られた」「出られる?」を上回った。

ら抜き言葉を使用することで可能や受け身などの意味を区別しやすいというメリットが発生する、という指摘もあるようだ。

一方で社会的な慣習を理由にこれらの使用を容認できない、という意見も存在する。

私はこのような言語をより良くする可能性がある変化について話者が議論し正式な文法として採用できるエコシステムを持った言語を作り、またそれを国際共通語になり得るものとしたい。

そして、そのようなエコシステムを持った言語のことを自治型言語と総称することにする。

方法論

私はOSS、オープンソースソフトウェアという概念に注目した。

OSSとはソフトウェアのコードがインターネット上に公開されており、一般ユーザがオリジナルのソースコードに対して改善を提案できるものである。

これに倣うと、私が実現したいことは「一般の話者が正式な文法を定義する文書に対して改善を提案できるシステム」ということになる。

さて、母語に関係なく全ての話者が開発に参加でき、国際共通語にならんとする言語を定義する文書は、一体どの語で記述すればいいのだろうか?

全ての人類が理解できる言語というのが理想ではあるが、無い物ねだりである。

一方で英語や日本語といった特定の言語を採用するのは他の言語を母語とする話者に対してのハードルを生み出してしまう。

全話者に平等

そこで私はプログラミング言語のセルフホスティングという概念から新たな着想を得た。

新たなプログラミング言語(以下A言語とする)を作成する場合、コンパイラというプログラミング言語を機械語に翻訳するシステムを構築する必要がある。

そのコンパイラをA言語で記述する事は不可能であるといえよう。

なぜならA言語はコンパイラが誕生するまでするまで機械には理解不能だからだ。

しかし、一度別のプログラミング言語で作成したコンパイラを利用してA言語で同一の機能を持ったコンパイラを記述し、以降A言語だけでコンパイラのアップデートも可能となる。

このような仕組みをセルフホスティングと呼ぶ。

私の言わんとする事は、初めの定義書は任意の自然言語・人工言語で記述した上で自言語で書き直し、以後は書き直したバージョンを参照し改変を続けるのはどうか?ということだ。

問題点

一方で他の多くの人工言語が抱えるのと同じような問題点を抱えている。

話者数が少ないマイナー言語のコミュニティは必然的に活発にはなり得ない、ということだ。

しかし自治型言語を機能させていくには他の言語以上に強い支持と一定数の話者が必要であるというふうに考える。

そこで以下に連絡先を記載しておくので、もしこの思想に同意してくださる方がいらっしゃればぜひ開発に加わってほしい。

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