Migdal

あづまにゃん@SCJ
あづまにゃん@SCJ

Posted on • Updated on

日本語の未来と辞書(二)

 さて、日が空いてしまひ、内容を忘れてしまひましたが、読者視点のお話でありますね。

 性癖について、再び辞書の定義を掲載いたします。

性質上のかたより。くせ。

 ——『広辞苑 第七版』

性質の片寄り。くせ。

 ——『大辞林 第四版』

その人の行動・態度などに表われる、性質上のかたより・くせ。

 ——『新明解国語辞典 第八版』

 実は、読者視点でも編集者視点と同じことが言へます。
 ですから、性的嗜好の意として使ふのは、何ら間違ったことではありません。寧ろ正しいまであります。
 しかし、ここからが大切なのですが、性的嗜好以外での意で用ゐるのは間違ひである、といふ主張です。こちらの主張が間違ってゐるです。
 性的嗜好の意で我々は用ゐてゐる→上記の主張と解釈する→さらに曲がり、性的嗜好の意で用ゐるのは間違ひ、となる
 この様な伝言ゲームと化してゐたのでせう。

 我々は、辞書の示す範囲を間違へず、又、誤用とならない範囲で意味の変化を担ひつつ、言葉を使ってゆかなくてはならないのです。

 読者視点、編集者視点、意味の範囲は間違へてはなりません。

Top comments (2)

Collapse
 
niftg profile image
にふ

些末な話ながら

しかし、ここからが大切なのですが、性的嗜好以外での意で用ゐるのは間違ひである、といふ主張です。これは、明らかにただしいものです。

の件、初見で「その主張が“ただしい”の??」と困惑したのですが、今読み返してみるとやはり「これ」→「性的嗜好以外での意で用ゐるの」ですかね(つまり件の主張には与しない)

Collapse
 
azumanyan profile image
あづまにゃん@SCJ

わかりにくい書き方ですね……。
にふさんの解釈の通りです!
書直しておきます。