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フィユス
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shevoti pazhq maonq toneshei #1

皆さんこんばんは。
shevoti pazhq maonq toneshei の時間がやって参りました。

こちらは私が創作している言語・シェヴォト語の文法事項などを解説する不定期連載記事となります。

連載名はシェヴォト語で「シェヴォト語と眠ろう」という意味です。「シェヴォティ・パジャン・マオナン・トネシェイ」と読んでください。
ぜひおやすみ前の静かな時間にでもお楽しみください。


第1回の今回は、シェヴォト語とは(概要)についてです。


概要・設定

シェヴォト語は、フェルヴェザニ語と同じフェルヴァミー語族に属する言語で、現代のフェルヴァミーで公用語となっているフェルヴァミー四大言語のうちのひとつです。四大言語の祖先となったフェルヴァミー祖語に最も近い存在とされています。

…という設定の、私フィユスが制作している人工言語です。

言語コードは svt 、漢字表記は 歳語 です。過去に軽く調べた限りは被りはありませんでした。

言語的な分類は屈折語で、SOV(主語-目的語-動詞)、AN(修飾詞-被修飾詞)です。

音素

子音は以下の19種です。
 s, z, t, d, k, g, m, n, sh, zh, th, dh, l, f, v, b, p, h, w
 sh は/ʃ/(シャ行)、zh は/ʒ/(ジャ行)、th は/θ/(英語の mouth の th)、dh は/ð/(英語の that の th)を表します。
 h は発音しない(子音が無い)ことを表すため、h で始まる音節は母音のみの発音です。

母音は単母音と二重母音に分類され、単母音は a, e, i, o, u、二重母音は ao, ai, eo, ei, uo, ui があります。

o で終わる二重母音は zhosai ○○「下がる○○」、i で終わる二重母音は nawotai ○○「上がる○○」と呼ばれます。ただし、この上がる・下がるはアクセントやイントネーションとは関係ありません。

加えて鼻音 q があります。q は活用語尾でのみ現れ、子音-q の形のときの q の発音は/əŋ/(弱い母音で「ァン」「ェン」のように発音)、-muq の形のときの q の発音は/uŋ/(はっきり「ウン」のように発音)となります。

音節構造は、uq を除いて必ずCV(子音-母音)からなります(二重母音は一つの母音として数える)。

単語内のアクセントは、後ろから2つ目の母音を強く発音します。

文字

シェヴォト語で使う文字はシェヴォト文字と呼ばれ、フェルヴェザニ文字およびニカレド文字の原形になったとされています。

シェヴォト文字はアブギダです。母音の記号なしで子音字だけを書いた場合は i の発音をすることを表し、それ以外の母音を表す場合は子音字に記号を書き加えます。一応 i の音を表す文字(記号)もありますが、あまり使われません。

シェヴォト文字サンプル

(shevoti pazhq maonq toneshei)

語法

シェヴォト語の「品詞」は名詞動詞修飾詞接続詞があります。このうち名詞・動詞・修飾詞はいくつかのかたちに「活用」をします。その活用の仕方は「格」や「形」という言い方で分けられています。
つまり「~が」「~の」「~である」などの用法によって、特定の文字を語尾に付け、発音を変化させるのです。

名詞の活用表

意味 活用語尾 例 k「私」
主格 ~が -i ki shaifei 私が食べる
属格 ~の -a ka zafaini 私のりんご
対格 ~を -q kq shaifei 私を食べる
与格 ~に -eo keo lutei 私に感謝する
奪格 ~から -uo kuo zhemazei 私から買う
向格 ~へ -ui kui tatei 私(の方)へ行く
処格 ~で、~によって -o ko kihoduipei 私によって解決される
肯定格 ~である -e tuni ke それは私だ
否定格 ~でない -emuq tuni kemuq それは私ではない

 

動詞の活用表

意味 活用語尾 例 shaif「食べる」
原形 ~する -ei ki shaifei 私は食べる
否定形 ~しない -eimuq ki shaifeimuq 私は食べない
命令形 ~しろ -eigam zafainq shaifeigam りんごを食べろ
否定命令形 ~するな -eigamuq zafainq shaifeigamuq りんごを食べるな
連体形 ~する○○ -ai zafainq shaifai lugi りんごを食べる人
否定連体形 ~しない○○ -aimuq zafainq shaifaimuq lugi りんごを食べない人
名詞形 ~すること -aon- zafainq shaifaonq mithokei りんごを食べることが好きだ
使役形 ~させる -ezh- zafainq shaifezhei りんごを食べさせる
受動形 ~される -uip- ki shaifuipei 私は食べられる

名詞形に活用した動詞は aon で終わる名詞として扱う為、その後に改めて名詞として活用をする必要があります。
使役形と受動形に活用した動詞も、また別の動詞のように扱い、活用することが必要です。

 

修飾詞の活用表

そもそもシェヴォト語における修飾詞とは、一般的な言語でいう形容詞・副詞のことです。シェヴォト語では活用の特徴上、形容詞か副詞かで分類する意味があまりないためこのように呼ばれています。

意味 活用語尾 例 dof「大きい」
原形 ~な、~に -ai dofai zafaini 大きいりんご
否定形 ~でない -aimuq dofaimuq zafaini 大きくないりんご
コピュラ形 ~だ -e zafaini dofe りんごは大きい
コピュラ否定形 ~ではない -emuq zafaini dofemuq りんごは大きくない
名詞形 ~さ -ain- zafaina dofaini りんごの大きさ

名詞形に活用した修飾詞は ain で終わる名詞として扱います。


作文

実際に文を作ってみましょう。

シェヴォト語の作文は、ニホネザニ日本語を話す方なら簡単です。

シェヴォト語の活用が日本語の助詞「~が」「~を」などとだいたい一致していることを利用し、それをそのままで並べることで文が成立してしまいます。

私は りんごを 食べる
  k「私」(名詞)+主格(~は)→ ki
  zafain「りんご」(名詞)+対格(~を)→ zafainq
  shaif「食べる」(動詞)+原形(~する)→ shaifei
 ⇒ ki zafainq shaifei.

赤い 本は 重くない
  zhulak「赤い」(修飾詞)+原形(~な)→ zhulakai
  tazheg「本」(名詞)+主格(~は)→ tazhegi
  galag「重い」(修飾詞)+コピュラ否定形(~でない)→ galagemuq
 ⇒zhulakai tazhegi galagemuq.

文の最後にはピリオド(に相当する記号)を置きます。


まとめ

第1回では、シェヴォト語の概要を紹介させていただきました。

第2回の内容は未定です。正直なところ、語法の話をした段階でシェヴォト語の文法の多くを網羅しているような気がするので、このシリーズは早々に終わるか、しばらく更新が止まることになるでしょう。

どちらかというとフェルヴェザニ語を始めとするフェルヴァミー語族との関わりや語族の中での立場の方が大事な言語なので…

細かい文法事項の更新などはZpDICの記事をご覧下さい。

それでは、フェルヴァミー四大言語の中でもかなり古風な雰囲気漂うシェヴォト語の今後にご期待ください。

mithalaonq.

フィユス・ギャゾフィーウェイ・インヴァロム

Latest comments (2)

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domere_metabaon_gie_xnocke profile image
zanariut

いつかシェヴォト文字のシェヴォト語で書かれた記事が投稿されるのでは

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fijus7_q_i profile image
フィユス

どうでしょうね

シェヴォト文字の解説記事は書くことになるとは思いますが、シェヴォト語で書くかどうかは…???