さあ始まりました!ふむ~らシスカー語講座のお時間です。
いよいよ本格的に夏がやってきましたね……
気温が35°Cを超える日が現れはじめ、
なかなか外に出るのが億劫になってきました。
さて、本題に移りましょう。
今回は「応化」という現象についてのお話です。
応化とは何か
覗語では、二つの音が隣接したときに、
発音のしやすさのために音が変化することがあります。
これを応化と言います。
応化の種類
応化には分類における二つの「軸」があります。
- 起こる条件
- 絶対応化: 元の音素配列を禁止し、絶対に応化するもの。
- 限定応化: 元の音素配列を禁止せず、他の語と合成したときなど特定条件下で応化するもの。
- 起こる場所
- 照応化: 子音と子音の間で起こるもの。
- 響応化: 子音と母音の間で起こるもの。
- 反応化: 母音と母音の間で起こるもの。
覚えよう
さあ、ここからは実際、どのような応化を起こすのか見ていきましょう!
照応化
照応化はすべて絶対応化です。
- 同じ字を二つ重ねる
pp, mm など、同じ字を二つ重ねるものは、
長子音ではなく短子音のままで読みます。
p + p → pp/pp/
ただし、ph, th, ch は特別に、
pph/p/, tth/t/, cch/k/ に変化します。
- 後にph, th が付く
鼻音・摩擦音の後に付くと、発音が破裂音に変化します。
z + th → zth/st/
また、
p + ph → pph/p/
t + th → tth/t/
です。
- 後にch, h が付く
基本的には、綴りの上でのみch, hを付け、それを発音しません。
r + ch → rch/ɾ/
ただし、以下の場合は特殊な読み方をします。
z + ch → zch/ʃ/
v + ch → vch/ɸ/
v + h → vh/ɸ/
- h付きの文字の連続
ph, th, ch のように、hが付く二重音字が連続した場合、
二番目のものからhを無くします。
ph + th → pht/ɸt/
- m, n
基本的には、後の子音に調音点を合わせるように変化します。
/ŋ/はnで表記します。
n + p → mp
m + c → nc
ただし、z, s の前ではそのままです。
m + s → ms
また、v, l の前ではこのようになります。
m + v → mm
n + v → nv
m + l → mm
n + l → nn
- r,l
基本的にはそのままです。
ただし、
r + l → rr
l + r → ll
です。
- p
m, t, c, th の前ではfに変化します。
p + th → fth/ɸt/
また、
p + f → pf/ɸ/
p + v → pf/ɸ/
です。
- t
m, n, p, c, ph の前ではz/s/に、
f, v の前ではr/ɾ/に変化します。
t + n → zn/sn/
t + v → rv/ɾβ/
また、
t + z → tz/t͡s/
t + s → ts/t͡ʃ/
です。
- c
p, t, ph, th の前ではch/x/に変化します。
c + t → ch/t/
- f, z, s
これ以前に説明した以外には、特にルールはないです。
- ph, th, ch
r, z, s の前では破裂音に変化します。
ch + r → chr/kɾ/
また、
ph + f → phf/ɸ/
ph + v → phf/ɸ/
th + z → thz/t͡s/
th + s → ths/t͡ʃ/
です。
- v
綴りは変わらず、発音が/ɸ/に変化します。
v + l → vl/ɸl/
ただし、
v + f → ff/ɸ/
です。
- z/s + t/c/th + 軟母音
この形になると、子音部の発音が/ʃ/になります。
z + t + e → zte/ʃʲe/
響応化
前回『〈Ⅱ〉発音を学ぼう』では、
後の子音によって発音が変わる子音がありました。
それらは全て絶対応化、
絶対に変化するものでしたが、
今回、ここでは自由応化である響応化について説明します。
- p
f/ɸ/に変化します。
p + a → fa/ɸa/
- t
軟母音の前以外ではr/ɾ/に変化します。
t + u → ru/ɾu/
- ch
軟母音以外の前で
a, ä の前ではv/β/
それ以外ではph/ɸ/に変化します。
ch + ä → vä/βε/
ch + å → phå/ɸɔ/
- h
軟母音の前でch/ʃ/に変化します。
それ以外はchと同じです。
h + ö → chö/ʃʲø/
h + ä → vä/βε/
h + å → phå/ɸɔ/
- 前に母音が付く
響応化は後ろに母音が付いた場合だけでなく、
前に母音が付いた際にも起こります。
a + pa → afa/aɸa/
反応化
反応化はa, e, i, o, u の間でのみ起こります。
それ以外の母音では、間にvを挟みます。
a, e, i, o, u の間での反応化は以下の通りです。
| 前\後 | a/a/ | e/je/ | i/ji/ | o/o/ | u/u/ |
|---|---|---|---|---|---|
| a/a/ | a/a/ | ä/ε/ | ä/ε/ | å/ɔ/ | å/ɔ/ |
| e/je/ | ã/je/ | e/je/ | ī/ji/ | ö/jø/ | ü/jy/ |
| i/ji/ | ã/je/ | ī/ji/ | i/ji/ | ö/jø/ | ü/jy/ |
| o/o/ | å/ɔ/ | ø/ø/ | ø/ø/ | o/o/ | ů/u/ |
| u/u/ | ă/a/ | y/y/ | ï/i/ | ŏ/o/ | u/u/ |
……覗語の応化規則を全て挙げ終わりました!!
多いですね……
実は私も忘れてて、間違えちゃうことが多々あります……
作者なのに!?
次回予告
次回は「ふむ~らシスカー語講座〈Ⅳ〉―挨拶と自己紹介」です。
お楽しみに!!!
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