前回の記事を公開した後に、各種ルールのせいで破綻が起きていることに気づいた。語末に母音uがつかないという事だったが、冠詞の語尾に-uを設定してしまっていた。母音uを付けないルールに基づいて、語尾が子音の場合はuがある物として考えてしまうと、動詞の語尾の一つである-asや-isを付けたときにこれもまた冠詞と同じ扱いになってしまう。
こんなふうに自分で作ったルールのせいで破綻しそうになってしまっている。これではいけないので各種ルールの見直しを行った。
改定版
語尾で品詞決定
子音単体はウっぽく読む(実際に母音uがついているわけではない)
子音は常に何かしらの母音とセットになり表記・発音するが、語末にのみ母音uを伴った子音は付けられず、そこに置かれたnは撥音化する。
-o 名詞
-a 形容詞
-e 副詞
-i 動詞の原形
-k 冠詞
-as 現在
-is 過去
-os 未来
-es 命令、勧誘
-us 仮定
-j 複数形
-n 対格
-jun 複数形+対格
一つの単語を例に出すと
名 boludo ボルード 石
形 boluda ボルーダ 石の、石製の
動 boludi ボルーディ 石化する
冠 boludok ボルードク (直後の固有名詞が石であることを表す)
対格化→boludon ボルードン(語末のnの撥音化)
複数形→boludoj ボルードユ
複数形の対格化→boludojun ボルドーユン
複数形の対格化のみ、母音が一つ増えてるのでアクセントの位置がずれる。
前回の例文の訂正
Mi janok Sofia.(ミ ヤーノク ソフィーアorソフィア) *「私はソフィアです」
yan→yanok。冠詞化するには名詞形yanoに語尾-kを付ける。意味は変わらない。
*Boludok Boulder kouga.(ボルードク ボルダー コウーガ)「ボルダーは硬いです or 硬いボルダー」
bolud→boludok。こちらも意味は変わらない。
Kodujano mia cisa.(コドゥヤーノ ミア ツィーサ)「小さい私の子供」
変更なし。
動詞を含む文の例
滑語の語順はSOV型で、Oの部分に入る単語が対格化して語尾-nがつく。対格化する関係上、文法規定上はSOV型の語順ではあるがSVOやOVSなどの形でも問題ないものとする。ただ、聞き取り時の混乱を避けるためSOVで統一するのが好ましいとされる。
修飾語の位置について、名詞を修飾するのは形容詞で、名詞の後ろに置かれる。一方、動詞や形容詞、副詞自身を修飾するのは副詞の役割で、修飾したい語の直前に置かれる。例文を通じてみてみる。
Janok Sofia linugon sijokas.(ヤーノク ソフィア リヌーゴン シヨーカス)「ソフィアはリンゴを食べる」
最も基本的な形。janok Sofiaが主語(S)、linugonが目的語(O)、sijokasが動詞(V)の、SOV型となっている。なお、linugonは名詞linugoが対格化したものである。
Mi bin toteme hatalagis.(ミ ビン トテーメ ハタラーギス)「私はあなたをたくさん働かせた」
mi→私、bin→あなた(対格化)、toteme→とても(副詞)、hatalagis→働かせた(動詞・過去形)。totemeは動詞hatalagisを修飾している。
Mi linugojun cisajun toteme sijokis.(ミ リヌゴーユン ツィサーユン トテーメ シヨーキス)「私は小さいリンゴをたくさん食べた」
一つ目の文に、形容詞cisa(小さい)を加え若干アレンジしたもの。この分において、リンゴは複数個あることを表しているので、名詞linugoに複数形語尾-jと対格語尾-nを合成した-junを付ける。また、リンゴを修飾する形容詞にも同様に複数形対格語尾である-junを付ける。この分の場合、副詞totemeは動詞にかかっている。この副詞の位置を変えると若干意味合いが変わり、
Mi linugojun toteme cisajun sijokis.(ミ リヌゴーユン トテーメ ツィサーユン シヨーキス)「わたしはひどく小さいりんごを食べた」
形容詞cisaの前に置くことで、小ささを強調する意味合いに変わる。例文を見てもらうとわかると思うが、副詞は対格語尾や複数語尾などが付かない。
おわりに
前回と今回で滑語における平叙文の解説はできたと思う。次はたぶん疑問文について書くと思う。
おしまい
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