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格や接置詞の為の例文集 フェネリヤ語訳

やあ!torlotです
矛盾と混沌様の例文集を翻訳しました。多くの文法をさらっている素晴らしい例文集だったので翻訳しました。
(ちょっとクセの強い例文ですが…)


フェネリヤ語は本来フェネリヤス文字で記述されますが、表示方法を整えていないので、ここではラテン文字で転写します。

また、一部訳文に誤りが含まれる可能性がありますが、ご了承ください。


文型の表記は言語学のちゃんとした表記でもなんでありません。
以下に判例を示します。

S 主語
O 目的語
Sn 始点の名詞
Dn 終点の名詞
Fn 定点の名詞
Stn 時の始点の名詞
Dtn 時の終点の名詞
Ftn 時の定点の名詞
N 上記以外の名詞

V 動詞

() 明記されていないもの
[] 名詞節
{} 形容詞節
《》動副詞節

"+" 修飾している
"-" 繋ぎ


1:太陽神が歩く。

Gacmistorlot multe,,

太陽神-歩く

SV

2:私は虹を見なかった。

log me ra eng kih adombel,,

過去+ない-[ra節(名詞節)]
[私-を見る(不定相)-虹]

V[SVO]


フェネリヤ語では
意志のある動作のときは、対格文で記述し、
意志のない動作のときは、能格文で記述します。
格を表示しないときの語順は、
対格文で
SV
SVO
能格文で
VS
VOS
です。
格を表示するときはその限りではありません。

名詞節は
"ra V(不定相) ef" で表します。

否定文は「ない」という意味の補助動詞"me"と、名詞節とを用いて、
"me ra V (ef)"「〜することはない」で表します。


3:私はあなたに会うだろう。

eng wog wejg mait kalip,,

私-未来+推量+会う-あなた(終点)

SV-Dn


フェネリヤ語は基本的に動作主と動作の対象の状態の変化を比べ、動作主の方が大きく変化していれば自動詞、そうでなければ他動詞となります。
「会う」という動詞は動作主の方が大きく変化している、と捉えられたので、自動詞となり、対象を終点として表すようになりました。


4:魂を持つ物体を霊に差し上げた。

log kost res icanth dobbell ef raslel op'anotsejdlip,,

過去+を渡す-{res節(形容詞節)}+物-敬意+霊(終点)
 {を持つ-魂(対格)-終節}

(S)V{(S)VO}+O-Dn


フェネリヤ語で項の数が最も多い動詞は他動詞で、二重他動詞はありません。
いわゆる二重他動詞で間接目的語に当たるものは、基本的に終点で表します。

敬意を表す動詞の形はありません。
人称の謙譲、軽蔑、近親、尊敬、敬遠の形を用いて敬意や軽蔑を表します。

形容詞節は
"res V(不定相) ef" で表します。


5:ナイフで被り物を切り裂いた。

log opssil onkelarl knifelajv,,

過去+を切り裂く-帽子(対格)-ナイフ(定点)

(S)VO-Fn


手段は定点で表します。


6:猫よ!

grop ja!

猫-呼びかけ

N


"ja"は多くの意味を持ちますが、ここでは呼びかけの用法です。


7:泥棒は私の主人から金銭を奪ってしまった。

befset log gozdek endree engll owfalip lip,,

泥棒-過去+を奪う-金銭-私(属格)+主人(起点)-(終点)

SVO-Sn-D(n)


起点と終点を表す名詞の形はどちらもlipをつけた形で、文中で先に出てきた方が起点を表します。
起点のみを表すときは、起点を表したい名詞にlipをつけ、さらにその名詞より後ろにlipを置きます。


8:愛と金と、両方ガラクタである。

li gvente cu eve alt endree if,,

としてある-ガラクタ-絶対格+愛+双数包含並列+金銭+格の終了

VOS
(VCS)


"li"はコピュラのような動詞ですが、ふるまいは他動詞です。
ほとんどの場合この動詞の動作は意志がないので、いわゆるコピュラ文で主語に当たる語は絶対格、補語に当たる語は能格で表されます。

並列は接続詞で表します。


9:店長によって客たちが追い出された。

log si ra fiedelh intovl ef olivetlip,,

過去+をさせる-[ra節(名詞節)]-店長(終点)
 [を追い出す(不定相)-客(複数形)(対格)-終節]

V[(S)VO]-Dn


いわゆる受動文はありません。
受動のニュアンスを持たせるときは、使役の補助動詞"si"と、名詞節とを用いて、"si ra V (ef Nlip)" 「何者かが〜に〜させた」で表します。


10:我々は食事のために生きているのだと思う。

afw lu ra eneng ede acalar cowz hako dag deueen ef if,,

を思う-対格+[ra節(名詞節)]+格の終了
 [私(大属形)-に働きかける-食事-ために-再帰-断定+生きる(存続相)-終節]

(S)VO=[SVO→SV]


目的は接続詞で表します。


11:殴打より濡れタオルが効果的だ。

li agledarlip lip ejntsenxi ekjuusisav ette,,

としてある-殴打(起点)-(終点)-効果的だ(叙述形)-濡れる+形容単化子+タオル

V-Sn-D(n)-OS


比較の基準は起点で表します。


12:私の車が壊れた。

log dan engll ageun,,

過去+壊れる-私(属格)+車

VS


所持、所有は属格で表します。
 
自他動詞は、意志の有無と自動か他動かで文型や動詞の形、名詞のとる格が異なります。
•無意志 自動
VS
主語は能格

•有意志 自動
SV
主語は主格
動詞は有意自動形

•無意志 他動
VOS
目的語は能格
主語は絶対格

•有意志 他動
SVO
主語は主格
目的語は対格


13:あなたの目の中にネギを入れよう。

manag inos nostol llu kanll kira if inbwalip,,

意志+を入れる-ネギ(対格)-属格+あなた(属格)+目+格の終了+中(終点)


属格が連続するときは、格の前置を用いて表すことがあります。


14:私には携帯がある。

es espodd englajv,,

ある-携帯電話-私(定点)

VS

15:何度も横転した後彼には顔が無くなった。

rom sanzil llog aldemon'fw ef log meize ventse kaislajv,,

確定条件接続-何度も+重過去+横転する'能格-終了-過去+ない(発生相)-顔-彼(定点)

V(S)→VS-Fn


所有者は定点で表します。


16:これは私の作品です。

li engll xaht tile,,

としてある-私(属格)+作品-これ

VOS
(VCS)


17:白い鳥であり天使である乗り物があった。

log es res lih vleks navasfw alt lih telfwenfw ef onle,,

過去+ある-{res節(形容詞節)}+乗り物
 {としてある(不定相)-白い+鳥(能格)-双数包含並列-としてある(不定相)-天使(能格)-終節}

V{VO/VO}+S


同格は定義句、定義節と包含並列で表します。


18:王として地上を支配するであろう。

hako ek tomtorlot wog wejg misen itigol,,

再帰+言換+王-未来+推量+を司る-地上

(S)VO


「〜として」は"hako ek N"や"人称代名詞 ek N" 「〜つまり〜」で表します。


19:水の代わりに酒を飲んでいる。

inakkeen akuosll intejxi ek ahkel,,

を飲む(存続)-水(属格)+代わり+言換+酒(対格)

(S)VO


「〜の代わりに〜」は"Na(所有格)+intejxi ek Nb" 「〜の代わり、つまり〜」で表します。


20:悪魔のように笑っていた。

hako ek bw'delbwen log awhaav,,

再帰+言換+曖昧'悪魔-過去

SV


「〜のように」は"hako ek bw'N"や"人称代名詞 ek bw'N" 「〜つまり、曖昧な〜」で表します。


21:悪い大人になっちゃったね。

log liize baabwz llegtonfw ja,,

過去+としてある(発生相)-悪い+大人-念押し

VO(S)
(VC(S))


「〜になる」は"li"「としてある」の発生相で表します。

"ja"はここでは念押しの用法です。


22:蛇口のような蛇に噛まれたの??

log si ra t'gwempsh'l ef lip ponkel ek bw'akedd if ja?

過去+をさせる-[ra節(名詞節)]-終点+蛇+言換+曖昧'蛇口+格の終了-疑問
 [主格'を噛む(不定相)'対格-終節]

(S)VO-Dn


23:不況のもと職場から人が減っている。

rom li diikenfw ef coo tomai kifiihi sisedariglip lip,,

確定条件-としてある-不況(能格)-終了-順接-人-減る(有意自動形)-職場(始点)-(終点)

VO(S)→SV-Sn-D(n)


24:あなたにとってグリフィンはどのようなものか?

li laiv lev rasle Griffin kanlajv ja?,,

としてある-どのように+どのような+物-グリフィン-あなた(定点)-疑問

VOS-Fn


「〜にとって」は定点で表します。


25:週刊誌によるとそれは陰謀だ。

rengarz pinottsil log li dirakon atle,,

週刊誌-言うには-伝聞+としてある-陰謀-それ

VOS
(VCS)


伝聞現在と直接過去の助動詞、
伝聞過去と直接重過去の助動詞はそれぞれ同じです。


26:チョコレートでできた城を暖めよう。

manag bwa res si ra t'es'l utandelip lip ef ef owvenol,,

意志+を暖める-{res節(形容詞節)}+城
 {をさせる-[ra節(名詞節)]-終節}
  [主格'をつくる'対格-チョコレート(始点)-(終点)-終節]

(S)V{VO=[(S)V(O)-Sn-D(n)]}+O


27:抹茶だからおいしいだろう。

rom li mattcafw ef coo wejg li uilihi,,

確定条件-としてある-抹茶(能格)-終了-順接-推量+としてある-おいしい(叙述形)

VO(S)→VO(S)


28:今日は祭りに行きましょう。

manag t'koa pastlip arrenlibw,,

意志-主格'行く-祭り(終点)-今日(時の定点)

(S)V-Dn-Ftn


行為の時については時の定点を表す格で表します。


29:それはローマ帝国時代以前には無かった。

log me atle lost Romas ambizantll agagastlost

過去+ない-それ-時の起点-ローマの+帝国(属格)+時代(時の終点)

VS-St(n)-Dtn

30:今この瞬間より後これは国有とする。

lost agon ek ats agit if si lu ra li nowpwabll rasle atle,,

時の始点-今+言換+この+一瞬-格の終了-とする-対格-[ra節(名詞節)]
 [としてある-国(属格)+もの-これ]

Stn-VO=[VO(S)]


時の起点と時の終点を表す名詞の形はどちらもlostをつけた形で、文中で先に出てきた方が時の起点を表します。
時の起点のみを表すときは、時の起点を表したい名詞にlostをつけ、さらにその名詞より後にlostを置きます。
時の終点のみを表したいときはその逆を行います。


31:春と共に花粉症が私を襲う。

rom esteuek harrmo ef balast zowll eng,,

確定条件-来る(完了相)-春-終了-花粉症-を襲う-私

VS→SVO


「〜と共に〜」という接続詞はあるがそれを用いると
"harrmo elt balast zowll eng,, " 「春、そして花粉症が〜」となり、春が私を襲い、さらに花粉症も私を襲うことになるので、「春が来て、そして、花粉症が〜」という文章にする。


32:布団から出ろ。

ha t'edd esonlip lip ja,,

命令-主格'出る-布団(始点)-(終点)-終了

(S)V-Sn-D(n)


命令は"ha V ja"で表します。


33:敵陣に行った。

log t'koa diell alotlip

過去+主格'行く-敵(属格)+域

(S)V-Dn


34:彼は映画館で逮捕された。

si ra atoutomo kaisl viziigenlajv,,

をさせる-[ra節(名詞節)]
[を逮捕する-かれ(対格)-映画館(定点)


35:海王星まで船で行ける。

cag koa Neptlip onakcilajv,,

潜在可能+行く-海王星(終点)-船(定点)

(S)V-Dn-Fn


36:橋の上で狂ったように踊りましょう。

log es rejl evxen'fw ef t'duop manag lujaksall onlajv,,

過去+節修飾+《rejl節(動副詞節)》+主格'踊る+勧誘-橋(属格)+上(定点)
 《狂う'能格》

(S)《V(S)》+V-Fn

37:あなたの足の下に懐中時計がある。

llu kanll esend if denlajv es espagastra,,

属格-あなた(属格)+足-格の終了+下(定点)-ある-懐中時計

Fn-VS

38:私の家の横に川があった。

llu engll bilin if aarilajv log es lujakk,,

属格-私(属格)-家-格の終了+横(定点)-過去+ある-川

Fn-VS


行為の位置はどのようなものであっても定点で表します。
また、「〜の上」、「〜の下」、「〜の横」のような空間の位置は「属格+方向を表す名詞」で表します。


39:的に向かってショットガンを撃った。

log cuut cątl owsekteddlajv,

過去+を撃つ-的(対格)-ショットガン(定点)

(S)VO-Fn


撃つ対象は的、ショットガンは的を撃つ手段です。


40:道に沿ってかつて人間であった人形が並んでいる。

rejl t'kwudd kwelzollip ef kwandeen res log link tomai'fw tsralibw ef tomason,,

《rejl節(動副詞節)》+並ぶ(存続)-{res節(形容詞節)}+人形
 《主格'沿う-道(終点)》
 {過去+としてある(完了)-人-以前(時の定点)}

《(S)V-Dn》+V{VO(S)-Ftn}+S


41:あなたは怪異の前に立っていたのか?

kan log maitonaavii ditomll algolajv ja?

あなた-過去+立つ(進行)(有意自動形)-怪物(属格)+前(定点)-疑問

SV-Fn

42:冷蔵庫の後ろに空間を作っておきなさい。

ha aheagrall afrelip es fafajtl ja,,

命令-冷蔵庫(属格)+後ろ(終点)-を作る-空間(対格)-終了

(S)VO-Fn

43:それはAIたちの間で流行っているのですか?

atle pestaav tomesgonuvanovll ejntlajv ja?

それ-流行る(進行)-人工知能(属格)+間(定点)-疑問

SV-Fn

44:電車の中に人がいないんだけど…

me tomai ojnell inbwalajv,,

ない-人-列車(属格)+中(定点)

VS-Fn

45:駅の近くにその事故物件はあったのだ。

pitrall tamenlajv dag esek ats alembz bilin

駅(属格)+近く(定点)-断定+ある(完了)-その+問題の+家

Fn-VS

46:ケモノの少年から離れたところでスポーツをしていた。

log es res duratts laktanlip lip t'nami ef itiglajv log t'tomarvosaav,,

過去+節修飾詞+{res節(形容詞節)}+ところ(定点)-過去+主格'運動する
 {ケモノの+少年(始点)-(終点)-主格'離れる-終節}

{Sn-D(n)-(S)V}+Fn-(S)V


「〜の前」、「〜の後ろ」、「〜の間」、「〜の中」、「〜の近く」、「〜から遠く」のような空間の位置は「属格+方向を表す名詞」で表します。

※この例文での「〜から離れたところ」は「〜から遠く」ではなく、そのまま訳出されています。


47:今私を魔法使いって呼びました?

agonlibw eek ra engc li fwentfw ef ja?

今(時の定点)-と言う(完了)-[ra節(名詞節)]-疑問
 [私(絶対格)-としてある-魔法使い(能格)-終節]

Ftn-(S)VO=[SVO]


SVOCのような文章は、定義文の節を用いて、「〜を『〜が〜である』と〜する」で表します。


48:あなたは光なしでものを見ることができますか?

rejl me luup' ef kan cag ki rarasle ja?

《rejl節(動副詞節)》+/あなた-可能+を見る-物(大族形)-疑問
 《ない-光-終節》

《VS》+/SVO


「〜なしに」は動副詞節を用いて、
「〜がなくて〜」で表します。


おわり

この言語は原文のアクァルヅァルゴ語とは異なり、格の数が少なく、格の役割の融合も起こっていて、文脈から読み取ることが多いですが、何事もバランスが大事だと思いました。
格が多すぎても少なすぎても不便がありますねぇ…

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