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新言語構想エスルーデャ語
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新エスルーデャ語 3. 代名詞、名詞、そして語順

こんにちは。蘆名院(Asinine)でございます。今回はエスルーデャ語の代名詞、名詞の数と格変化について解説していきます。エスルーデャ語においてこれらは特徴的な文法の一つですが、規則は比較的簡単に理解できると思います。よろしくお願いいたします。

目次

代名詞

エスルーデャ語の代名詞は、[主格(子音)]+[目的格(母音)]+[数・主格の意識(子音)]を組み合わせて一つの単語で表す構成となっています。常に二つのものの関係を示しているので、エスルーデャ語の動詞に自動詞は存在せず、必ず目的格をとります。以下、構成要素の一覧です。

主格・目的格

主格 目的格
v- -ö-
あなた l- -a-
彼(女) s- -e-
可視 n- -u-
不可視 t- -i-
m- -aj-
h- -ahj-

ここで、指示代名詞について可視・不可視という用語が登場しましたが、エスルーデャ語で指示代名詞を用いるとき、話しているトピックに関する物事が目の前にあるかないかで区別します。

例えば、話者が手に掴んでいるリンゴについて話すときは可視指示、手元にないリンゴ、リンゴという概念などについて話すときは不可視指示を使用します。

続いて、数・主格の意識です。

数・主格の意識
自発(主格が自分から行う)

自発 単数目的格 複数目的格
単数主格 -∅ -l
複数主格 -n -h

無意識(主格が無意識に行う・勝手に行う)

無意識 単数目的格 複数目的格
単数主格 -s -t
複数主格 -f -k

強制(主格が外部から強いられて行う)

強制 単数目的格 複数目的格
単数主格 -st -tf
複数主格 -fs -ks

代名詞は人称・格・数のほかに主格の行動に対する意識においても変化します。

・自発...生物主語の場合、その者が自ら行動したいと考えて行う動作を、無生物主語の場合は限定的に、人工知能やロボットなどが思考して、または自動で行動する動作を表す。

・無意識...生物主語の場合、呼吸や反射などの自分で意識しなくてもできる動作を、無生物主語の場合、その物や概念の持つ本来の機能による動作を表す。

・強制...生物主語の場合、他人に命令・強制されて行う動作や、ある状況下でそうせざるを得ないために行う動作を、無生物主語の場合、本来の用途から外れたことを行う動作を表す。

名詞の数・格

名詞は4つの数・4つの格において変化する接尾辞をつけられることで変化します。
以下、数・格の種類と変化表です。


・単数...そのものが一つである。
・複数...そのものが複数ある。
・群単数...そのものがある個数に集まった一つのグループないし集合。
・群複数...群単数であるものが複数ある。


・主格...話題における動作主の形。
・属格...ほかの名詞を修飾するする時の形。
・目的格...話題における主格の動作の影響を受けるものの形。
・斜格...上記以外の格を示す形。(用途はのちに解説)

変化表

主格 属格 目的格 斜格
単数 -∅ -a -an -as
複数 -e -at -ar -et
群単数 -o -ak -al -os
群複数 -uf -öf -um

例)rutj 単語

主格 属格 目的格 斜格
単数 rutj(単語が) rutja(単語の) rutjan(単語を) rutjas(単語で/にetc)
複数 rutje(単語たちが) rutjat(単語たちの) rutjar(単語たちを) rutjet(単語たちで/にetc)
群単数 rutjo(文章が) rutjak(文章の) rutjal(文章を) rutjos(文章で/にetc)
群複数 rutjuf(文章たちが) rutjöf(文章たちの) rutjö(文章たちを) rutjum(文章たちで/にetc)

語順

エスルーデャ語の基本語順はV(P)SO/NAです。

udá sút anuran. 教師は朝ごはんを食べます。
udá su sút. 教師はこれを食べます。
udá su anuran. 彼は朝ごはんを食べます。
udá su. 彼はこれを食べます。

基本的に、動詞の直後に代名詞が来て、そのあとに主格・目的格・斜格・前置詞を用いる名詞などが続きます。主格と目的格の名詞どちらも判明している場合は代名詞は使われません。

斜格の用法

エスルーデャ語における斜格は、それぞれの動詞によって機能か決められており、具格や直接目的語のような働きを見せます。

例1) mörá O(目的格:Objective)をOb(斜格:Oblique case)で覆う

mörők vu ostelas. 私はこれを布で覆った。

この動詞は斜格の機能を具格(~で)としているので、目的格の意味は「これを」、斜格は「布で」となります。

例2) ová OまでObで行く

ovás lu sodikkan ovuros. あなたは学校へ電車で行きます。

この場合は、動詞は目的格を向格(~へ)、斜格を具格(~で)としています。

このように、斜格ないし目的語の意味は一位に定まらず、動詞ごとに機能を覚えていくことになります。

代名詞の用法

代名詞で主格・対格以外の格を示す場合は、前置詞を用います。

所有格
eh 代名詞

ösj eh vis 私の声

所有格として用いる場合、eh の後に代名詞を置きます。この時の代名詞は、主格の部分が修飾するもの(私)を、対格の部分が修飾されるもの(声)を表します。また、主格がどのような意識でそれを所有しているかも示さなければなりません。この時、「声」は所有しようとせずとも生得的に備わっているため無意識となります。

斜格
zhj 代名詞

odrőj lös zhj les. あなたは私を彼と間違えた。

斜格として用いる場合、zhj の後に代名詞を置きます。この時の代名詞は、主格の部分がこの文章の主格(あなた)を、対格の部分が斜格(彼)を表します。しかし、斜格として用いられた代名詞はしばしば主格の部分を省略した形を用いることもあります。

odrőj lös zhj les.

odrőj lös zhj, es.

このほかの前置詞(ne, os, luなど)とともに用いるときも上記のように代名詞を変化させます。

ahjl ne sus 彼のような人 (三人称単数無意識主格-可視指示単数対格)
os his あれについて (不定指示単数無意識主格-不可視指示単数対格)
kinj lu mi 誰かによる戦争 (不定人称意識主格-不可視指示単数対格)

主格にあたるものが不明、または意識が無関係の時はそれぞれ不定人称・指示、無意識を選択します。

これで、エスルーデャ語の基本的な文章を書けるようになりました。
ありがとうございました。

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