導入
(架空の地名や団体などには| |を付けています
二度目以降での登場では付けられていません)
黒海に浮かぶ小さな島々、|クラーノ諸島(Clanol-tlupu,クラーノ語)|。
19世紀にあるブルガリア人によって発見されたこの島には、不思議な文化を持った少数民族が生活していた。
彼らの言語は、近くの国々のそれとはかけ離れた文法を持っていた。
また、後の調査で本当に数少ない人数が話す方言も発見された。
長年発見されなかったこの島の存在に、黒海沿岸の国々の人々の意見は、歓迎と警戒で完全に二分されたという。
現在、この島は国家としての権利を主張しているが、認められていない。
これは、その島の奇怪な歴史である。
民族性
|クラーノ族|、と日本では呼ばれている。また彼ら自身は|„Clanorno”|と自称している。
羊を飼い、農作をし、魚を獲って暮らしている民族である。
話される言語は、周囲で話されている印欧語族にも、ウラル語族にもあまり似ていない。
着ている服は黒海西岸部の人々とさほど変わらない。
現代では周りの文化に順応していき、独自の生活様式を取りながらも、近代的な一面が島に見受けられる。
島に住んでいる人は合計で500人程度。そのほぼ全てがこの民族である。
始まり
およそ西暦10世紀、まだ黒海がその名で呼ばれていなかった頃…
ヴラフ人が支配していたルーマニアの黒海沿岸地方に、ある夫婦がいた。
苗字が|ヴィゴネスク(Vigonescu)|であり、妻の名前が|クレナ(Clena)|であることは分かっているが、夫の名前は不明である。
男は、支配の制度を不満に思い、遂には妻と一緒に自分たちの住む土地を出て黒海に出るという大きい決断に出た。
何匹かの羊と少しの食料を乗せた船は、奇跡的にある島にたどり着いた。
それこそが、現在のクラーノ諸島の中心、
|トリッパオ本島(Tlipăol-tlupu uișo)|である。
(ちなみに、ルーマニア・コンスタンツァ県で歌われている民謡
|おかしな男とおかしな女(Bărbatul Ciudat și Femeia Ciudată)|に登場する男と女は、この夫婦のことと思われる。)
彼らは、その島で子供を産み、現在のクラーノ族の生活様式を確立していった。また、言語能力に長けていた男は自分たちの言語を造ろうと考え、そして作られたのがこの言語である。この言語には新たな語順、対義動詞、動詞活用の種類の削減、内存格、三進法など、画期的な概念が数多く含まれていた。
だが、この夫婦の寿命は長いものではなかった。クレナが亡くなると、男は泣き悲しみ、彼女がこれからも忘れられることのないよう、この島を|クラーノの島(tlup Clanoc)|と名付け、言語も|クラーノ語(Clanon)|と名付けた。そして、そう遅くないうちに、彼も死んだ。
父の遺志を継いだ息子の|ボラド・ヴィゴネスク(Bolad-Vigonescu)|が、この島と言語を発展させていくのであった。
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