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ふぃるきしゃ(FILUKISJA)
ふぃるきしゃ(FILUKISJA)

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架空世界・架空言語の構想メモ

こんにちは、ふぃるきしゃです。最近、自分としては初の架空世界・架空言語の制作に着手しようとしているところです。それらについて現時点で色々考えている設定をここに書き残しておこうと思います。さて、どこから書いたものか……


世界観

異世界に存在する、地球に酷似した惑星。そこに住む人間その他の全生物は、体内で魔力を生成しており、惑星の大気は魔力で満たされている。人間の中には魔力を意のままに利用してテレキネシスやテレパス、テレポートなどの奇跡を起こす者がおり、そのような人間を魔人と呼ぶ。魔人の才能は遺伝することが知られている。一方で魔人ではない人々を常人と呼ぶ。
この惑星の生物は低確率で魔獣と呼ばれる存在に変異することがある。これは過度なストレスにより体内の魔力生成が暴走することが原因である。魔獣化した生物は巨大化・凶暴化し、魔法を行使して手当たり次第に周囲を攻撃するようになる。古来より人間は魔獣の被害に遭ってきたが、魔獣を駆逐する役割を担っていたのが魔人である。魔人は人々の崇拝を集め、やがて権力の座を獲得していった。世界各地で魔人による王国が誕生し、魔人による常人の支配という構図が形成され、数千年もの間維持された。時が経つにつれて魔人は徐々に権力に溺れ、常人を一方的に抑圧・搾取するようになった。これには、常人は魔人に従うべきとするヴァルゴン教の教えも大いに影響している。
ところが近代に入ると、魔法機械の発明によって常人でも容易に魔法を行使することが可能になった。これに対し世界各国の魔人は自らの優位性の喪失を恐れ、魔法機械の製造・使用を禁止したり使用者を弾圧したりするようになった。このように、魔人による常人の支配という従来の社会構造を維持しようとする者は魔法主義者という。一方で魔人による一方的な支配への反逆を画策する一部の常人は、魔法機械の普及により魔人と常人が対等な社会を作りだそうと考えた。そのような者たちは機巧主義者という。
旧暦1952年、魔法主義国ゼネラリアの植民地アクランガで機巧主義者による独立運動が起き、本国との独立戦争に発展した。翌年、アクランガは世界初の機巧主義国ファーゼナルとして独立することになる。これに続き旧暦1950年代には世界各国で機巧主義国家が次々と独立する。
旧暦1980年代、ファーゼナルで魔法機械による身体置換技術が発展し、サイボーグと呼べる人々が出現する。彼らは機人と呼ばれ、もはや魔人と遜色ない魔法を使用することができた。魔法主義者はこれに対し反発を強め、魔人・機人間の緊張が高まっていった。
旧暦1997年、ゼネラリアのファーゼナル系機人コミュニティで魔法主義者による大規模な虐殺が発生した。これに対するゼネラリア政府の関与が露呈すると、ファーゼナルはゼネラリアに宣戦布告。世界は魔法主義国家と機巧主義国家に二分され、全面戦争へと発展した。この戦争は後に世紀末大戦と呼ばれる。
旧暦2000年、ファーゼナルとゼネラリアは大量破壊兵器の応酬の末に継戦不能になり、急速に和平が結ばれる。翌年に世界連邦が樹立し、新たに統一暦が制定される。
統一暦15年現在、世界連邦の活動によって各国の復興が進み、表向きは魔人と機人の融和が進んでいるとされる。しかし実際には世界各地で双方の対立によるテロ・虐殺・紛争が起こり続けているのが現状である。

ゼネラリア王国

統一暦15年現在で最大の魔法主義国。魔人の王家クアドにより2000年以上も統治されてきた。一時期は世界の約半分を植民地としていたが、機巧主義国家独立運動や世紀末大戦を経てその多くを失った。それでも魔法主義国としての影響力は健在である。
機人に対し過剰と言えるほどの忌避・排斥を行っており、大戦期には収容所や民間施設にて多くの機人を虐殺した過去を持つ。現在も表向きは機人の権利を認めつつあるが、裏では過激派魔法主義団体を支援しているとされる。

ゼネラリア語

ゼネラリアの公用語。世界一の話者数を誇る言語でありながら言語変化に対し極めて保守的であり、複雑な屈折の体系を維持している。これは発声が魔法の効力に影響をもたらすという「詠唱思想」の影響である(ただし、詠唱は実際にはそれほど効果を持たないことが機人研究者によって明らかになっている)。
語順はSOV-V2-AN。ほとんどの動詞が定形を持たず、文には助動詞が必須である。助動詞は主格・対格・与格の人称と数、時制、法によって活用し、必ず文の2番目に置かれる。名詞は数と格によって屈折する。アラインメントは三立型であり、自動詞主格・他動詞主格・対格がそれぞれ異なる屈折形で表される。また、いくつかの名詞クラスを区別する。冠詞や形容詞は名詞の数・名詞クラス・格に一致する。

ファーゼナル共和国

ゼネラリアから独立した世界初にして最大の機巧主義国。旧暦1500年頃からゼネラリアの植民地となっていた赤道付近のアクランガ半島に位置する。人口の約7割が機人であり、世界的に見ても最も多い。
魔人による弾圧から逃れた者たちによって建国されたという背景や、大戦中に被った機人虐殺も相まって、魔人に対する国民の憎悪は凄まじい。政府は魔人の移住を認めており、魔人に対する社会的支援も手厚いが、世間での悪感情からすると魔人の安全な生活は困難である。

ファーゼナル語

ファーゼナルの公用語。アクランガの現地語であるショマ語や南方からの移民の言語であるシウンティアン語との接触によりゼネラリア語から変異した言語である。屈折の体系が崩壊し、文法の分析性が高まっている。また、ヘルサヴィット語由来の単語は魔法主義の象徴として排除され、固有語に置き換えられている。なお、ゼネラリア政府は一貫としてファーゼナル語を「ゼネラリア語アクランガ方言」と呼称しており、独立した言語として認めていない。
語順はSVO-ANであり、ゼネラリア語のV2語順が崩壊している。また、名詞などの曲用や名詞クラス、助動詞の活用が失われている。

ヘルサヴィット語

古代ヘルサヴィットで話されていた言語であり、ゼネラリア語を始めとする周辺言語に多大な影響を与えた。ゼネラリア語の高級語彙の多くはヘルサヴィット語由来である。ミシバル語、ノディスン語、ズマン語などはヘルサヴィット語の方言が起源であり、ハザル語派と呼ばれる。
ヴァルゴン教の開祖にして最高の魔人と呼ばれたアビナムの母語であり、聖典であるネプラムの書記言語でもあったことから高い権威を誇る。ゼネラリアでも王族や貴族が日常言語や詠唱に用いていた時期があった。現代でも典礼言語として用いられており、敬虔なヴァルゴン教徒の中には話し言葉として常用する者もいるほどである。一方で、機巧主義者には魔法主義の象徴として忌避される。

ヴァルゴン教

旧暦元年にアビナムが開いた世界最大の宗教である(旧暦はヴァルゴン教が開かれたとされる年を元年とした紀年法)。聖典はアビナムの教えを弟子がまとめたネプラム。
根幹となる教義として「真実の世界」と呼ばれるものがある。これは、この世界の外側には魔力によって何もかもが思い通りになる「真実の世界」があり、この世界はそこで罪を犯した魂が囚われる牢獄であるというもの。この世界で善行を積み天寿を全うすれば真実の世界へ還ることができるとされる。一方で自殺や殺人は自他の服役を妨げることになるので重大な禁忌とされる。また、魔人は他の罪人を管理するために真実の世界の力を与えられた模範囚的存在であり、人々は魔人に従う義務があるという教義もある。
アビナムは高潔で正義感に満ちた人物であり、自らの持つ魔人の才能をもって人々を魔獣から救うことを使命と感じていたという。「常人は魔人に従うべき」という教義も、本来は魔獣を前にした常人の無茶な行動を抑制するためのものだったとされる。しかし後世においてこの教義は曲解され、魔人が常人を支配・抑圧する大義名分として利用されることになる。

魔力・魔法に関するいろいろな設定

  • 魔力は、古代の魔人哲学者パストレノムによれば「世界を自らの望む方向へ作り変える力」であるという。実際、魔力は使用者の意思に呼応してさまざまな効果を発揮する性質がある

  • 代表的な魔法の一つにテレキネシスがある。ある魔人によればテレキネシスを使用する際は「無数の見えない腕で物体を包み込む」イメージを思い描くという。また、水などの液体や砂などの粒子は特に自在に動かすのが難しいとされる。

  • 魔力は圧縮させることで発光する性質がある。圧縮の度合いに応じて発光する際の色が変化する。球状に成形して高速で発射する魔力弾や、線状に収束させて放つ魔力光線などは古来から使用される遠距離攻撃である。

  • 魔力を剣などの近接武器の形に成形したり、薄く成形して防壁にしたりする手法もよく使われる。圧縮された魔力は反発し合う性質を持つため、魔力で成形された魔力剣同士がぶつかり合うとすり抜けずに鍔迫り合いが発生する。

  • 魔法機械は電気信号によって大気中の魔力に刺激を与え魔法を発生させる仕組みである。バッテリー駆動であるため、機人は魔人と比べて極端に戦闘可能時間が短い。そのため、不意打ちによる一撃必殺や高速離脱戦法といった短期決戦を好む。

  • 魔人は一人で戦術兵器並みの戦闘力を発揮するため通常兵器では太刀打ちできず、撃破するには同じく魔人や機人をぶつけるしかない。そのためこの世界の戦闘は魔法を用いた白兵戦が主流である。

  • この世界では銃火器も非常に発達している。これは魔法機械の発明以前、魔人・魔獣に常人が対抗できる手段が「魔人・魔獣が知覚できない距離からの狙撃」以外になかったからである。現代でも魔法機械よりも安価な武器として銃火器は広く普及しており、常人同士の戦闘や魔人・機人への不意打ちに用いられる。


以上になります。人工言語は何年も作っていますが、本格的に架空世界とか考えるの初めてで、右も左も分からない状態です。年表とかどうやって埋めたらいいんじゃ!? 感想・疑問・提案などあったら遠慮なくコメントください。それではまたね!

人気順のコメント(4)

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atridott profile image
Atridott

うおー!すごい好きです……こういう世界。

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fruksha_bidima profile image
ふぃるきしゃ(FILUKISJA)

ありがとうございます!!もっと作り込みますね

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sazankaiueo profile image
さざんか(Cada Endefluhna)

読んでてわかりみがすぎて好きすぎて語彙力がどこかいってしまいました…!

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fruksha_bidima profile image
ふぃるきしゃ(FILUKISJA)

嬉しい!ありがとうございます!!