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アノザール語について 4.動詞の語形変化

dūro!

語形変化

第 2 回にて、「主語が三人称単数である場合、 lon は lan に変化する」と話しました。このときはそれ以上の言及はしませんでしたが、ほとんどの言語と同じくアノザール語にも動詞の語形変化が存在します。

  1. 原形 - 動詞の本来の形です。主に過去・現在・未来のどれかに限定しない場合常識・不変の真理などを表す際に用いられます。
  2. 現在形 - 主に現在の動作・状態を表すために用いられます。通常は原形と同じ形です。主語が三人称単数である場合、三人称単数現在形となります。
  3. 過去形 - 主に過去の動作・状態を表すために用いられます。
  4. 現在分詞形 - 動作・状態が進行・継続中であることを表すために用いられます。英語の -ing 形に相当します。
  5. 完了分詞形 - 動作・状態がすでに完了・終了していることを表すために用いられます。英語の過去分詞に相当します。

例文を 5 つ提示します;

zopas zop (zopas-e) lopas.
和訳: 従者は主人に従う。
zop - ~に従う(原形)

vil parana ñao.
和訳: 彼は猫が好きだ。

kas noelo bopp.
和訳: 私はいたずらをされた。
noelo - noelの過去形

tarou lan hopp-ina ma bomp.
和訳: タロウはゲームで遊んでいる。
hopp-ina - ~で遊ぶ(現在分詞形 原形: hopp ) ma - 不定冠詞 bomp - ゲーム

hanako tsaruso ma diguRu-ont vao.
和訳: ハナコは捨てられた犬を見つけた。
tsaruso - ~を見つける(過去形 原形: tsarus) diguRu-ont - ~を捨てる(完了分詞形 原形: diguRu )  vao - 犬

最初の文章について、「 zop を三人称単数現在形にするべきではないか」と思う方もいるかもしれません。しかし、従者が主人に従うことというのは基本的には当たり前のこと、すなわち常識であるため、原形のままとなります。しかし、これを三人称単数現在形で表記しても問題ありません。そちらで表した場合、「従者は今のところ自身の主人に従う」というニュアンスになります。

今更ですが、動詞は語形に関わらず、その原形の意味を翻訳しています。そのため diguRu-ont の和訳が「~を捨てる」というわけではありません。

第 2 回で話したように、形容詞はそのままの形では目的語となることはできません。しかし、現在分詞及び完了分詞は目的語となることが可能です。

変化表

それでは早速、変化表を記します;

三人称単数現在形 過去形 現在分詞形 完了分詞形
lon lan lōn lon-ia lon-iont
末尾が子音 -a -o -ina -ont
末尾とその直前の子音が一致 -ia -io -ina -ont
末尾が母音 -a/-ā -o/-ō -ina/-īna -ont/-ōnt

動詞の末尾の母音と接尾辞の頭の母音が一致している場合、前者を削除し、後者を長母音として表記します。

三人称単数形と過去形はハイフンをつけませんが、現在分詞形と完了分詞形はハイフンをつけて表記します。

この変化表は絶対ではないかもしれません。この表通りに変化させると発音が難しくなる動詞が生まれる可能性があるからです。その場合は、その動詞の語形変化を記事の末尾に記載することとします。

あとがき

やはりというかなんというか、動詞もまだいろいろと詰めて書けそうな気がしました。しかし現在、時制に片足を突っ込んでいる状況であり、さらに前置詞を登場さえさせていない以上、先にそちらに手を回していきたく思いますのでご容赦願います。

人工言語初心者なので、創作性抜きに明らかに誤りな要素等がございましたら、指摘していただければ幸いです。

それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。

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