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ChatGPTに自作言語を解読させてみた

ChatGPTに自作言語を解読させてみた

まえがき

文法解説って難しいですよね。自分で考えて説明するのは時間もかかるし、うまく言語化できないことも多い。そこで、最近話題のChatGPTにまるごとお願いしてみました。どれくらい正確に、そして明確に解説してくれるのか――ちょっとした実験です。

プロンプトの内容

解読対象となる人工言語の例文を以下に記します。この言語にはユニークなルールがあるようですので、ChatGPTにその文法や構造を解析させます。


人工言語の例文

以下は、プロンプトとして与えた文章の一部です。

  1. me otitel lip. 私はりんごを食べる。
  2. me otitelel lip. 私はりんごを食べた。
  3. ga ostolol otitel lip. 彼女はりんごを食べ終わっている。
  4. lip osozel kolo. りんごが3つある。
  5. ke otitel lip da? あなたはりんごを食べますか?
  6. no, me no otitel lena. いいえ、私はみかんを食べません。

このように、具体的な例文を多数提示しました。次に、ChatGPTが導き出した解説結果を見ていきましょう。

ChatGPTの解説結果

1. 主語と述語の配置

  • 主語は文頭に置かれ、動詞がそれに続きます。目的語は動詞の後に配置されるシンプルな構造です。
  • 例: me otitel lip. = 私はりんごを食べる。

2. 動詞の変化 (時制・相)

  • 動詞は接尾辞によって時制や相が変化します。例えば:
    • -el: 過去形 (例: otitelel = 食べた)
    • -ol: 進行形 (例: otitelol = 食べている)
    • -il: 完了形 (例: otelil = 落ちた)
    • -ul: 可能形 (例: etitelul = 食べられる)

3. 否定表現

  • 否定は基本的にnoを動詞や形容詞の前に置く形です。
    • 例: lip no etitelul. = りんごは食べられない。

4. 質問・命令・依頼表現

  • 疑問文には接頭辞keが用いられる。命令形には動詞に接尾辞-delが付加される。依頼にはo-を接頭辞として動詞に付ける。

    • 例: ke otitel lip da? = あなたはりんごを食べますか? otitedel lip. = りんごを食べろ。 me okoleselol lip da? = 私がりんごを頂いても宜しいですか?

5. 量や時間の表現

  • 数量や時間を示す単語が名詞や副詞の後に続きます。
    • kolo = 1つ
    • kolili = 6つ
    • itola kelo = 昨日
    • itolo kolili kelo = 6日後

6. 接続詞と理由の表現

  • 接続詞や理由の表現も確認されました。
    • tezen = 一方で
    • pasen = だから
    • milen = なぜなら

例:

lip imebo. tezen, lena imeba.

(りんごは汚い。一方で、みかんは綺麗だ。)

7. 語彙の一部

以下のような語彙が確認されました:

単語 意味
lip りんご
lena みかん
imeba 綺麗
imebo 汚い
otitel 食べる
otel 落ちる
okolesel 頂く
ospil 言う

ChatGPTの解読例

例文

me otitelel lip.

解読

  • me = 私
  • otitelel = 食べた (動詞「食べる」の過去形)
  • lip = りんご

訳: 「私はりんごを食べた。」


答え合わせと考察

ChatGPTの解説は全体的に正確で、文法の整理も非常にわかりやすいものでした。しかし、一部誤りも見つかりました。特に、「ke」を疑問文に関連付けた点は誤解で、このkeは「あなた」という意味の名詞です。 また、o-が依頼の意味を示す接頭辞でなく、〜させるという意味で、動詞の変化です。

ただし、驚くべき精度で人工言語の法則を把握し、ほぼ正解に近い形で構造を解説してくれたのは評価すべき点です。複雑な人工言語の文法をここまで分かりやすく紐解けるAI技術には感嘆せざるを得ません。

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