個人的な結論
動詞はいる
おおい!って思う人もいるかもしれないが、聞いてほしい。
正確に言えば、『動詞に当たるものはいる』という話である。
品詞上は、動詞はいらない。
この世に存在するほとんどの文章は、「状態」を表すものだ。
「状態」というのは、英語を例に挙げるとbe動詞を使う文が一番わかりやすいだろう。
他にも、"I walk." という文があったとしても、これは「私は歩いている or 歩いた or 日常的に歩いている etc.」という「状態」を表すのだ。
しかし、"can" や "will" などの助動詞を使う文はどうなのだ!という質問が来るかもしれない。しかし(来ないかもしれないが)よく考えてほしい。
be able to や be going to など、be動詞を使う文に直すことができる。
文法上はbe動詞は助動詞の一種として使えるのだ。つまり、動詞はいらないのである。
(~しなければならない、というようなものに対しても、「しなければならないものを持っている」と力押しだが訳せるのだ。)
「状態」のみといったが、それではわかりにくいため、もう一つ形態を増やそうと思う。「変化」である。「状態」は「変わらない」ということを表すことも可能だ。
つまり、名詞のカタマリを二つ並べる。そして、「AからBに変わった」という意味をつけるだけであら不思議。動詞なんていらないのだ。
いくつか例を挙げてみよう。単語は英語をもとにしている。
(「前と同じ」という場合はitを用いた。)
I walk to school from my house.
→ I in school I in my house.
これに先ほどの意味を適用すれば、
「家にいる私は学校にいる私になった」という意味を表す。歩いたということは伝わらないが、移動したという事実は伝わるだろう。
I make you happy.
→ you you happy.
何によってかはわからないが、「あなた」が幸せになったことは伝わるはずだ。
I am Japanese high school student.
→ I that Japanese high school student it.
直訳すると「日本の高校の学生である私は同じものになる」という意味になる。
つまりこれは変化を表さず、「状態」を表す文として成立するのだ。
もちろん、自然言語にはほかにも多くの意味がある。条件や感嘆など、これだけでは表せないものが多い。しかし、単純な文であれば動詞はいらない。
ただし、ひとつ足りないものがある。
「理由・原因・方法」に当たる単語である。日本語では「~によって」と訳せるものだ。最初の例文であればwalk、次はI、最後はいらないが。では、名詞の区切りを表すために、変化前、変化後の間にこれらを表す単語を入れよう。
するとどうなるか。
I in school walk I in my house.
you I you happy.
半ば無理やりな気もするが、これでこれまでの文であれば無理なく訳せるはずだ。
ここまで聞いて、疑問に思った人もいるかもしれない。
一度挙げた、"I walk."という極力単純にされた文は、どう訳すのかと。
よく考えてほしい。日常生活で、「私は歩く」という意味をそのままいうことがあるかと。
「歩き始める」「歩き続ける」という意味で用いることは多いが、単体で、直訳で使う場合はほとんどないだろう。つまり、
「歩き始める」であれば「変化」だし、「歩き続ける」であれば「状態」だろう。
I I walking I.
こうすれば「私は私によって歩き始める」と解釈ができる。ほら、表せた。
あと必要なのは時制だろう。そこはまあ、変化前と変化後で時間差をつけたり、原因を表す部分に手を加えれば問題はない。
これで、動詞がいらない言語が作られたわけだ。
では、なぜ初めに「動詞はいる」といったのか。
これまでの文章で、英語では動詞として扱われている単語がある。
walkやwalkingだ。これらは「歩行」「歩いている」という意味で使った。これは動詞とは言えないのだろうか。日本語や英語では動詞として扱われることはない。「~する」をつけたりするなどして動詞化することはあるが、一応は動詞ではないのだ。
しかし、これを動詞とすることもできる。「歩行」だって「勉強」だって、一応は動作を表しているのだから、動詞とすることもできるだろう。だからだ。
お気づきかもしれませんが、この言語、「主語」「述語」の関係がないんですよね。読み取り方次第で誰でも主語にできる。そのため、語順を表す際はSVOという書き方ではいけない気がする。よって、
- Before(変化前)
- After (変化後)
- Cause (原因)
の頭文字をとってABCと表すことにする。
(たまたまだが、きれいだ)
ただし、先ほども言ったように「歩行」などの単語は名目上は名詞・形容詞である。なので、動詞がないともとれるのだ。
少ないかもしれないが、今日のAdventCalendarはこれにておしまいにしたいと思う。
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