ここでは、人工言語ä'agellの文法、特に文構造に関わるものを説明する。
基本語順
語順はSOVを基調とする。
一つの節には必ず動詞が存在する。
項の表現
主語
動詞の主語は、自動詞であれば絶対格、他動詞であれば能格名詞で表現する。
目的語
目的語は、直接目的語であれば絶対格、間接目的語であれば与格名詞で表現する。
時制
時制は現在、過去、未来、およびこれらの反復時制の六種存在する。
反復時制は習慣的な動作を表す。英語における進行形のような、連続した動作はスロット4(状態)で表現される。
数詞
数詞は独立詞n-lを用いて表現する。
詳細は辞典で確認されたい。
名詞の修飾をする際は、スロット2(数)にn-l語幹を挿入し、その連続・非連続を記述する。
文特性
動詞スロット5(文特性)は、文(節)の特徴を決定する役割がある。
具体的には、疑問、命令、比喩、伝聞、断定などの要素を決定する。
独立詞w-v
独立詞w-vを用いて、助動詞に相当する文要素を生成する。
1.否定要素:a 例).w-vの用法
w-vに要素を含めることで語を形成する。
以下、要素を便宜的に+で表す。
要素が四個以上含まれる場合、要素二個毎にkを挿入する。
2.可能要素:e
3.受身要素:o
4.仮定要素:u
5.使役要素:i
6.推定要素:ae
7.助言,提言要素:ai
8.必要,必然要素:ea
9.意思,欲求要素:iu
10.予定,計画要素:oi
~できる -> Wev ~
~でないだろう -> Wa'aev ~
~されない -> Wo'av ~
~させられたがらずにはいられないに違いないだろう(使役・受身・欲求・否定・可能・否定・必然・推定)
-> Wi'okiu'ake'akea'oiv
形容詞・副詞表現
ä'agellには単独で形容詞や副詞となる語は存在せず、動詞・名詞形成詞に接頭辞y-を接続することで修飾詞(形容詞と副詞の混合)を作る。
修飾詞は、形容詞としての用法の場合、名詞を修飾する時は名詞スロット1(限定)に挿入され、存在動詞などで表現される際は単独で存在する。
副詞としての用法の場合では、動詞スロット4(状態)に挿入される。
また、接頭辞yを用いて形成詞を修飾詞にする場合、修飾詞化する語が名詞か動詞かによって形が変化する。 修飾詞化する際、以下のスロットが省略される。
名詞:スロット1,2,5 接辞:yl
動詞:スロット3,4,5 接辞:yr
ハイフンは省略されない。
接続詞
接続詞は、独立詞-r-s-を用いて表す。
接続観念成分は、接続する語、節の関係性などを提示する。 構造上、aとcになり得る成分の種類は同じである。 接続観念成分(a,c成分) 例外的に、時間・位置成分は成分の最後に格助詞をつけて意味(起点、終点、進行など)を表す。成分が空である場合、'を用いて成分が無いことを標識する。 接続観念成分(b成分) 3,4の矢印は、 等を表す。 例)-r-s-の用法
接続詞に相当する文要素をつくる。
接続観念成分の混成により接続詞を形成する。以下、r,sを+,+と表記する。
A a+b+c Bという構造において、aはA、cはBに直接関係する。
1.通常成分:∅
2.否定成分:a
3.出力・実現成分:e
4.条件・仮定成分:o
5.原因成分:u
6.結果成分:i
7.時間・位置成分:ä
1.a,c同格・並立成分:a
2.a,c択一成分:e
3.a→c成分:o
4.a←c成分:u
5.順接成分:i
6.逆接成分:ä
AとB -> A Ras B
AまたはB -> A Res B
AではなくB -> A Arus B
AでもBでもなく -> A Arasa B
AそしてB -> A Ros B
AだからB -> A Urisi B
AだからB(A強調) -> A Uroisi B
AなぜならB -> A Irisu B
AなぜならB(B強調) -> A Iruisu B
もしAならB -> A Orise B
AしかしB -> A Räs B
AにもかかわらずB -> A Rous B
Aの時にB -> A Äris B
関係詞
独立詞cc-zzを用いて、関係詞(節)を表す。
cc-zz内の節は単語の分かち書きをせず、-で繋ぐ。このとき、繋いだ単語は通常通り語頭の一字を大文字にする。
「AがBするC」のような場合、関係節はCの限定詞として働く。
先行詞が関係節の主語や目的語である時は、ccに格標識を行う。
- Ne Acca-Sa-Xraze'e'a-zzaxraza Mruga'i'a.
- ne acca-sa-xraze'e'a-zzaxraza mruga'i'a
- 私は その服を-彼が-着る.過去.動作後 描く.現在.連続動作
- ▶私は、彼が着ていた服を描いている。
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