gula zugui kai.
石は動かしたよ。
今回は、セキアーロ語の主題部に関する詳しい解説と、それに深く関わる単語である-ka-について書いていきたいと思います。
主題部
セキアーロ語は、基本文法では主語ではなく主題をとります。日本語の「は」に近い感覚です。
主題部は-aまたは-arで終わる語で構成されます。
seka zela jatedui nedi.
私たちはあなたを待っている。
ほとんどの場合、主題節は主語と同等です。
しかし、場所だろうが条件だろうが、自分の話したいものであれば主題として最初に掲示できます。
名詞文・形容詞文
名詞文や形容詞文はシンプルで、主題部を置くだけです。
pala tular.
良い天気だ。
主題部が極めて単純な場合、形容詞を先に持ってきても良いです。
tular pala.
良い天気だ。
ただの名詞句ではなく、明確にA=Bという文であることを示したい場合は、形容詞jarで区切ります。
maa nedar jar maa sekar.
お前のものは俺のもの。
主体部
主語(動作主)を明示したい場合、-iarで単語を終わらせます。日本語で言う「〜が」「〜によって」に相当します。
-iarが付いた語のある部は主体部と言います。主体部は主題部の派生型で、同じく-aや-arで終わる語で構成されます。
jabiar japuju.
雨が降っています。naa gula zugui saiar mar.
あの石は何者かが動かした。
受動態の動作主を表す時にも使えます。
naa gula zugur saiar mar.
あの石は何者によって動かされた。
-ka-について
代名詞-ka-は、『先に提示したもの』を示す語です。これと主題部を組み合わせる事で、主題部に何を入れても後から動詞・目的語など自由な形で参照することができます。
naa gula zuguui kai sekiar.
あの石は私が動かした。muga pitu kau.
食べることをやめた。
ただし、セキアーロ語は主題部を最初に持ってこなくてもいいルールなので、この使い方はあまりしなくていいかもしれません。
派生として-ka-は『その』『この』などの意味を持ちます。
famuguui we fazugu waju? kar zawa yadu jau.
ものを食べたり踊ったりする?そんな植物はいないよ。
まとめ
以上の文法をもって、セキアーロ語は『言いたい事を最初に言える』言語であるという要件を、その仕様上満たしたものとします。
実際にそのように機能するには、もっと語彙を増やし、言語という体裁がある程度整う必要があります。また、その上で目論見通り機能するかの検証も、長い目で見てやっていく必要があると思います。
上述の-iarや-ka-など、目的を達成する上で、またその体裁を整える上で独特な語彙も生まれていますので、そういうものは都度記事にしていこうと思います。
よろしくお願いします。
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