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米田みる
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水面言語【人工言語コンペ2026冬】

言語の概要

名前

水面言語「↑↑↻↺・→↻↑↑」

特徴

音声言語ではありません。

水面(大抵は海や湖などの広い水面)に両手の人差し指を浸します。この2つの指を動かして水面を揺らすことで言葉を話します。

世界観

現実世界でいうところの古代文明の時代です。ただし、現実世界とは異なる点があります。

それは、陸棲種族(人間のような生物)と水棲種族(イルカのような生物)のそれぞれが独自の音声言語を話していることです。そして、彼らは陸と海のそれぞれで文明を築いてます。

彼らの母語について軽く触れます。陸棲種族は現実世界の人間のような音声言語を話しています。水棲種族は、現実世界におけるイルカが発するホイッスルのような音を使って、人間の言語にみられるような複雑性を持った音声言語を話しています。

水面言語「↑↑↻↺・→↻↑↑」は、商人たちの間で使われる言語です。この言語は、陸棲種族と水棲種族との間で取引をする際に用いられます。

陸棲種族の商人がボートで海に出かけていきます。そして陸地から離れた場所で錨を下ろします。これが、取引を開始したいという合図になります。もしくは、水棲種族の商人が、陸棲種族の商人のボートの前で水面から出て大きくジャンプをすることで合図を出します。

音韻体系

水面言語「↑↑↻↺・→↻↑↑」は音声言語ではありませんが、便宜上、音声言語で用いられる用語を用いて説明していきます。

また、特に断りがなければ、陸棲種族にとってのやり方を説明します。

音素

水面言語「↑↑↻↺・→↻↑↑」では、左右の指を半分が水面に浸かった状態で動かすことで言葉を話します(水棲種族は、左右のヒレの先端を水面から出した状態です)。

まずは、一本ごとの指の動きを説明します。指の動かし方は左手は4種類、右手は6種類です。

発話されるとき、話者の顔は水面を向いています。上下左右は、話者の視点から見たときの方向です(物理的な上下ではありません)。

また、右手・左手、時計回り・反時計回りは水棲種族では逆になります。

左手

記号 指の動かし方
指を上下に動かします。
指を左右に動かします。
指を時計回りに回します。手首は動かさず、指だけで動かすくらいの軌道の大きさです。
指を反時計回りに回します。手首は動かさず、指だけで動かすくらいの軌道の大きさです。

右手

記号 指の動かし方
指を上下に動かします。ただし、左手の指と同じ向きに動かします。
指を上下に動かします。ただし、左手の指と逆向きに動かします。
指を左右に動かします。ただし、左手の指と同じ向きに動かします。2つの指が平行移動する形です。
指を左右に動かします。ただし、左手の指と逆向きに動かします。2つの指が内側と外側に交互に動きます。
指を時計回りに回します。手首は動かさず、指だけで動かすくらいの軌道の大きさです。
指を反時計回りに回します。手首は動かさず、指だけで動かすくらいの軌道の大きさです。

音節

同時に行う左手と右手の2つの動きをあわせて、1つの音節と数えます。音節の種類は全部で18種類です。左の記号が左手の指の動き、右の記号が右手の指の動きです。

  • ↑↑
  • ↑↓
  • ↑→
  • ↑↻
  • ↑↺
  • →↑
  • →→
  • →←
  • →↻
  • →↺
  • ↻↑
  • ↻→
  • ↻↻
  • ↻↺
  • ↺↑
  • ↺→
  • ↺↻
  • ↺↺

正書法について

水面言語「↑↑↻↺・→↻↑↑」は文字言語として使われることは基本的にありません。しかし、陸棲種族・水棲種族のそれぞれで、教育目的で発音記号が作られ、この言語の文字として用いられています。(陸棲種族はこの記事で紹介している記法を使用しています。)

単語の分かち書きについて

水面言語「↑↑↻↺・→↻↑↑」の文字は、原則として音素を左から右へと羅列して書きます。単語と単語の間には「・」と点を打ちます。

文法

語順

単語の活用・曲用はありません

基本語順はSVO/NAです。つまり、「主語・動詞・目的語」の順で、名詞は後ろから修飾されます。

品詞は主に、動詞・名詞・形容詞・前置詞があります。

例文集

第1課「絹の布が欲しい」

会話文

水棲種族:

→↻↑↑・→→↻↺→→

水面/静かだ

水面が静かだ(取引開始時の挨拶)。

陸棲種族:

→↻↑↑・→→↻↺→→

水面/静かだ

水面が静かだ。

水棲種族:

→↑・↻↻↑↻・↻→→←・↺↻↑↑↑↺

あなた/渡す/布/絹

あなたは絹の布を渡す。

→←・↻↻↑↻・→↺↻→・→↑↑↑

私/渡す/石/青

私はラピスラズリを渡す。

水棲種族が水面を繰り返し打つ。(取引への承諾を尋ねる仕草)

それに続いて陸棲種族も同じ場所の水面を繰り返し打つ。(取引への承諾を表明する仕草)

互いに品物を渡す

水棲種族:

↻↺↺↺・↻↻↑↻・→↑・→↻→→→↻

貝殻/由来/あなた/美しい

あなたが渡した貝殻は美しい(取引終了時の挨拶)。

陸棲種族:

↻↺↺↺・↻↻↑↻・→↑・→↻→→→↻

貝殻/由来/あなた/美しい

あなたが渡した貝殻は美しい。

解説

単語「↻↻↑↻」は動詞では「渡す」を意味し、前置詞では「~由来の」を意味する。

第2課「その品物は持ち合わせていない」

会話文

陸棲種族:

→↻↑↑・→→↻↺→→

水面/静かだ

水面が静かだ。

水棲種族:

→↻↑↑・→→↻↺→→

水面/静かだ

水面が静かだ。

陸棲種族:

→↑・↻↻↑↻・→↺↻→・→←↻→↻↑

あなた/渡す/石/香り

あなたは竜涎香を渡す。

→←・↻↻↑↻・→↺↻→・→↑→↑↻↑

私/渡す/石/緑

私は翡翠を渡す。

陸棲種族が水面を繰り返し打つ。(取引への承諾を尋ねる仕草)

水棲種族はヒレを大きく動かして水面の同心円状の波を消し去る。(取引の拒否を表明する仕草)

水棲種族:

→←・↻↻・↑↻↑→・↑↓

私/~ない/持つ/それ

私はその品物を持ち合わせていない。

↺↻・→↻↻↑・↑↺→←・↻→→↻・↻↻↺↺

~しよう/合う/~のときに/月/丸い
満月の日にまた会いましょう。

水棲種族が水面を繰り返し打つ。(同意を求める仕草)

それに続いて陸棲種族も同じ場所の水面を繰り返し打つ。(同意を表明する仕草)
水棲種族:

→↻↑↑・↺↻・→→↻↺→→

水面/~しよう/静かだ

水面が静かでありますように。(「またね」の挨拶)

陸棲種族:

→↻↑↑・↺↻・→→↻↺→→

水面/~しよう/静かだ

水面が静かでありますように。

第3課「この金貨は偽物だ」

陸棲種族:

→↻↑↑・→→↻↺→→

水面/静かだ

水面が静かだ。

水棲種族:

→↻↑↑・→→↻↺→→

水面/静かだ

水面が静かだ。

陸棲種族:

→↑・↻↻↑↻・→↺↻→・↻↺↺↺

あなた/渡す/石/貝殻

あなたは真珠を渡す。

→←・↻↻↑↻・↻↺↺↺・↻↑↺↑

私/渡す/貝殻/金

私は金貨を渡す。

陸棲種族が水面を繰り返し打つ。(同意を求める仕草)

それに続いて水棲種族も同じ場所の水面を繰り返し打つ。(同意を表明する仕草)

互いに品物を渡す

陸棲種族:

↻↺↺↺・↻↻↑↻・→↑・→↻→→→↻

貝殻/由来/あなた/美しい

あなたが渡した貝殻は美しい。

水棲種族:

↻↺↺↺・↻↑↺↑・↑↓・→←↑↓→←

貝殻/金/それ/偽物

この金貨は偽物だ。

水棲種族がボートの縁を掴んで品物を取り返そうとする。

陸棲種族はオールを漕いで逃げようとする。

水棲種族は海に戻って仲間を呼び、仲間とともにボートを下から槍でつついて壊す。

陸棲種族の商人は海で溺れ死んだ。

語彙集

単語

  • ↑↑↻↺ 言語
  • ↑↓ これ・それ
  • ↑↻↑→ 持つ
  • ↑↺→← ~のときに
  • →↑ あなた
  • →↑↑↑ 青
  • →↑→↑↻↑ 緑
  • →→↻↺→→ 静かな
  • →← 私
  • →←↑↓→← 偽物
  • →←↻→↻↑ 香り
  • →↻↑↑ 水面
  • →↻→→→↻ 美しい
  • →↻↻↑ 合う
  • →↺↻→ 石
  • ↻↑↺↑ 金
  • ↻→→← 布
  • ↻→→↻ 月
  • ↻↻ ~ない
  • ↻↻↑↻ 渡す・~由来の
  • ↻↻↺↺ 丸い
  • ↻↺↺↺ 貝殻・貝
  • ↺↻ ~しよう・未来に~である/する
  • ↺↻↑↑↑↺ 絹

熟語・フレーズ

  • →↻↑↑・→→↻↺→→ 水面が静かだ。(挨拶)
  • →↻↑↑・↺↻・→→↻↺→→ 水面が静かでありますように。(挨拶)
  • →↺↻→・→↑↑↑ ラピスラズリ
  • →↺↻→・→↑→↑↻↑ 翡翠
  • →↺↻→・→←↻→↻↑ 竜涎香
  • →↺↻→・↻↺↺↺ 真珠
  • ↻→→↻・↻↻↺↺ 満月
  • ↻↺↺↺・↻↑↺↑ 金貨
  • ↻↺↺↺・↻↻↑↻・→↑・→↻→→→↻ あなたが渡した貝殻は美しい。(挨拶)

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