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みかぶる
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人工言語ehtaplenの紹介

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紹介↓

1 ehtaplenの思想

 ehtaplen(エフタプレン)はみかぶるが2016年ごろからユームワテラ、ユームワテリン、オネッサ、ネッサなどさまざまに名前を変えて製作してきた人工言語です。現在のehtaplenと呼んでいるバージョンの文法は2021年ごろに生まれました。ある程度納得のいく文法になったので、2023年4月に文法を公開しました。2023年の時点で語彙は1000語程度あります。まだ文例や文例作成による必要な文法・表現の洗い出しが足りず、言語として運用は難しいです。
 ehtaplenの設計思想は次の3つがあります

  1. 意味が前から順に読んで一通りに定まること(構文厳密性)
  2. ロジバンで使われるような括弧構造を持たず、人間にとって話しやすいこと(使いやすさ)
  3. 小さな構造で現れる規則が、全体にも適用できること(覚えやすさ)

 1を達成するために、後置修飾やVSO語順を採用しました。動詞が先頭に来る語順でもVOS語順としなかったのは、動詞と主語が融合できるようにするためです。
 2を達成するために、snn文法と呼んでいるehtaplenに特色ある文法が生まれました。snn文法の特徴は、動詞に後続する項(≒目的語や補語)の数を明示し、動詞の要求している数の項を使い果たすと句や文が自動的に終わると解釈する規則で、この規則によって括弧を閉じる必要がなくなり、左結合の演算子に近い要領で作文できるようになりました。snn文法の規則によって、ピリオドや分かち書きがなくても、ランダムに抜き出してきた文章から手続き的に文の開始点と終了点が分かります(場所や時間を表す0項動詞の前置詞的な用法を使わない場合)。
 3を達成するために、品詞を動詞、名詞、接続詞および間投詞の4つに絞りました。形容詞と副詞を動詞に含めている点がehtaplenの特徴です。形容詞、副詞、関係詞のもつ修飾機能は、項の欠けた文を後置する語法によって統一的に表せるようにしました。
 snn文法のアイデアは、当時触れていたシャレイア語のVSO語順や、シュメール語の動詞で主語や目的語に対応する接辞がチェーンのように連結するverb-chainと呼ばれる文法に影響を受けています。また、人工言語創作自体はアルカから影響を受けています。

2 ehtaplenの文法の紹介

2.1 語順

 ehtaplenの語順はVSO-NA語順(動詞-主語-目的語|名詞-形容詞)です。後置修飾(NA)なので例えば

niwon towis「青い魚」
niwon: 魚, towis: 青い

のように名詞のあとに形容詞を続けて名詞句を作ります。日本語や英語とは逆で、フランス語と同じです。(後で解説しますが、ehtaplenに形容詞という品詞はなく、1項動詞という動詞の一種の、関係詞としての用法が形容詞のように機能します)また、VSO語順なので

felis niwon「魚が燃える」
felis: 燃える, niwon: 魚

のように動詞が文の先頭に来ます。

2.2 動詞

felis niwon「魚が燃える」
felis: 燃える, niwon: 魚

 上の文の動詞felis「燃える」の最後の母音iは文に現れる項(≒目的語や補語)の個数が1であることを表し、母音が変わると取る項の数も変化します。例えばfelis→felesにすると、項が2つになり

feles en niwon「私は魚を焼く」
feles: 焼く, en: 私, niwon: 魚

という他動詞文が作れます。VSO語順なので、動詞の後に主語が来ますが、これは縮約してfelesenと読むのが一般的です。feles-enとも書きます。一般に、項の個数は次の表によって決まります。

名称 動詞語尾 要求する項 対応する従来の品詞
0項動詞 -us 0個 動詞、接続詞 shigus「雨が降る」polus「潮が満ちる」
1項動詞 -is 1個 形容詞、自動詞 is「ある」towis「青い」pis「寝る」
非可換2項動詞 -os 2個 コピュラ、2つの補語が同格の動詞 os「である」olos「似ている」
可換2項動詞 -es 2個 他動詞 mes「食べる」ekes「見る」
3項動詞 -as 3個 直接目的語と間接目的語をとる他動詞 plas「変える」jimas「借りる」

-isで終わる動詞は項を1つ、-es,-osは項を2つ、-asは項を3つ要求し、それぞれ1項動詞、2項動詞、3項動詞と呼びます。1項動詞は、伝統的な文法で自動詞や形容詞にあたり、2項動詞は、他動詞か、補語を要求する自動詞にあたり、3項動詞は直接目的語と間接目的語をもつ他動詞にあたります。
 人称代名詞、代名詞は以下の表の通りです。複数形はありません。

代名詞 意味
en
on あなた
bin これ
in それ、彼、彼女
un あれ
an どれ

2.3 snn構造

 ehtaplenの動詞は必ずsで終わり、名詞は必ずnで終わるため、文章は常に-s -n -n...のリズムを持っています。2.2節で書いたように、動詞の最後の母音が取る項の個数を決めるため
-is -n(1個)
-es -n -n(2個)
-as -n -n -n(3個)
と文頭の動詞を見れば後に項がいくつ続くか予想できます。予想される項が現れると文は終わったと解釈されます。逆に、予想される項が現れない不完全な文は、他の名詞を修飾する関係節と解釈されます。例えば

niwon towis 「青い魚」
niwon: 魚, towis: 青い

この例では、towis「青い」の後に名詞が来ないので、towisは不完全な文であり、直前の名詞に対する修飾節と解釈されます。1項動詞が修飾節として解釈されると、形容詞として働きます。
 2項動詞の修飾節も1項動詞と同じように作りますが、どの項が欠けたのかを明示するためin(それ)が抜けた項に入ります。例えば

niwon mens en in「私が食べた魚」
niwon: 魚, mens: 食べた, en: 私, in: それ

のように書きます。上の文の修飾節は、mens en niwon「私は魚を食べた」という文のniwonをinに置き換えたものです。3項動詞以上の動詞も同じように作ります。

3 ehtaplenに関係するリンク

 詳しい文法はこちらにあります。pdf版もあります。
ehtaplenの辞書は、ZpDic版↗がオリジナルで、最新です。その他に、jsの練習で作った辞書もあります。辞書データはGitHub↗にもあります。
 ehtaplenは、ラテン文字の転写をもちますが、独自の音節文字ehtaplen文字でも表記することができます。フォントは製作中で、一部をここから試し打ちすることができます。

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