※ rain sailen さんの企画に便乗した記事です。ご本人の許可を頂いております。
※素人の翻訳した、時代区分さえ定かでないエセ古文です。あまり真に受けないでください。でも添削は欲しいです。
本文
ありすなる女の子、堤にて姉が傍らに居りたるに、為すこと無ければ、いと困じ出でて、姉の読みたる書を一度二度とうち見れども、かの書には絵も語らひも無かりければ、されば絵も語らひも無き書にいかなる用ありやとぞ思ふ。
さりて、昼なればいと眠たく愚かに覚ゆれども、雛菊が輪を作ることの面白きと起ちて花を摘むことの大儀なるはいづれか勝らむと思ひたるに、桃色なる眼したる白兎、にはかに傍らをぞ走りける。
かやうなるにいと珍かなること無きに、「あな、あな、われ遅るべし」と兎の独りごつるを聞くも、いと怪しきとも覚えざりけれど、兎まさしく時計1を衣より取りて見て急ぎぬれば、兎の衣着たる2も、取らむ時計持ちたるも、見たる例なかりけりと驚きて、跳び上がりて、いとゆかしげに兎を追ひて野を横切りぬれば、垣の下なる大きなる穴にまさに兎の跳び落つるを見つけて、程なく兎を追ひて落つ。
(原文: Alice in Wonderland by Lewis Carroll, Sam’l Gabriel Sons & Company, 1916)
あとがき
「古語->現代語」の古語辞典はあるのに、「現代語->古語」の逆引き古語辞典は無いので、なかなか苦戦しました。考えてみれば、多くの人にとって古文は読むものであって書いたり話したりするものではないので、辞典がないのは当然ですね。
Top comments (2)
「現古辞典」で検索してみると、実はいくつかありますよ!
たしかにヒットしますね! 「現古辞典」というワードは思いつきませんでした。ありがとうございます。あと、返信遅れてすみません。数日間ネットが使えなかったもので。