こちらの記事で提案された例文を訳したものです。
A1
1.私は~~です。
Mi sen ~~.
- mi が「私」です。英語の I, me に相当します。
- sen はコピュラ(繋辞)と呼ばれるたぐいの動詞で、「〜です」に相当します。 Mi name ~~.
- name はここでは「〜という名前を持つ」という意味の動詞として使用されています。
2.あなたは?
Yu kepul?
- yu は「あなた」です。英語の you。
- kepul は「どんな?」です。状態を訊く疑問表現です。
- なお、この語は疑問を表す ke- と状態を表す -pul からなるもので、相関詞と呼ばれる一連の語彙群のひとつです。相関詞については今後の記事で詳細を扱う予定です。
- Yu kepul? だけでは解釈のしようがいろいろあり、「調子はどう?」などの意味を表すこともあります
- この例文が 1. に続くものであることを踏まえ、「あなたはどんな名前ですか?」の意味であると考えるなら、より丁寧に Yu name keto? などと表現することもできます。keto は「何」で、疑問を表す ke- とモノ・コトを表す -to からなる相関詞です。
3.こんにちは。
Salom.
- 時間帯などを問わない出会いの挨拶です。 Xanti. -時間帯などを問わない出会いまたは別れの挨拶です。 Bonnuru.
- 昼の出会いの挨拶です。
- bon は「よい」で、挨拶などのさまざまな間投詞の成分として使用されます。
- nuru は「昼」です。
4.ここは暑い。
Hay termo hinloka.
- 文字通りにいえば「ここには熱がある」です。
- hay は存在を表す表現(「ある、いる」)で、場の天気や空気などについて表現するときにも使用することができます。
- グロバサは通常 SVO 語順なので、動詞が主語よりも前に来ることはないのですが、hay だけは例外で、比較的緩い語順が許容されています。
- hinloka は「ここ(において)」で、近さを表す hin- と場所を表す -loka からなる相関詞です。
5.あれは何ですか?
Dento sen keto?
- dento 「あれ」は遠さを表す den- とモノ・コトを表す -to からなる相関詞です。
- keto「何」は疑問を表す ke- とモノ・コトを表す -to からなる相関詞です。
6.まだ食べていない。
Mi no uje yam.
- no uje yam は「まだ食べていない」で、これは uje yam「既に食べた」を否定語の no で否定したものです。uje が「既に」、yam が「食べる」です。
- 副詞が動詞に係るとき、副詞は動詞の前に置かれるのがよくあるパターンです。1
- 副詞が動詞に係るとき、これを no で否定するのであれば、no は副詞よりも更に前に置かれる必要があります。
- 日本語の「まだ」にあたる表現は通常 haji という副詞で表現されるのですが、ここでは否定表現が絡んでくるので、haji を使って表現しようとすると *mi haji no yam. となってしまいます。これでは no の位置が haji より後になってしまうので不適格です。
A2
7.私の名前は~~です。
Misu name sen ~~.
- Misu が「私の」です。
- こちらの name は「名前」という名詞です。このように、グロバサでは名詞と動詞はしばしば通用します(一方として使用できる語彙は他方としても使用できる)。2
8.あなたの名前は何ですか?
Yu name keto?
Yusu name sen keto?
- 主語が変わっただけなので、特に言う事がないです。
9.おはようございます。
Salom.
- 時間帯などを問わない出会いの挨拶です。 Xanti. -時間帯などを問わない出会いまたは別れの挨拶です。 Bonsoba.
- 昼の出会いの挨拶です。
- bon は「よい」で、挨拶などのさまざまな間投詞の成分として使用されます。
- soba は「朝」です。
10.水を撒いて冷たくしよう。
Mi xa disgi sui celki hay bardi.
- xa は動作を未来に実行することを表します3。
- disgi は「広める、広範囲にあるようにする」です。4
- sui は「水」で、日本語の「水分」などに見られる「すい」が主要な語源のひとつです。
- celki5 は「〜なように」で、後続する文の内容が真になることを目標にしていることを表します。ここでは hay bardi「冷気がある」を導いています。
- hay bardi の hay は例文 4. に出てきた hay と同じ用法で、その場の状態を表します。bardi は「冷気」です。
11.あの机にあるものは何ですか?
Keto sen per den tabel?
- per は「〜に接している」で、しばしば「〜の上に乗っている」というニュアンスでも使用されます。
- den は「あの」で、遠くにある名詞を表現するために使用します。例文 5. に出てくる dento の den- は究極的にはこれが語源です。 Keto perya den tabel?
- per のような前置詞に対して接尾辞 -ya をつけると、「sen + 前置詞」の言い換え表現になります。-ya にはこれ以外にもさまざまな用途があります。
12.まだピザを食べてない。
Mi no uje yam pitza.
- no uje yam の語順については例文 6. を参照。
- pitza が「ピザ」です。食べ物の名前は世界の各言語で共通した名前が存在していがちなので、日本語に近い語形になることがよくあります。
- ところで、「食べる」はおそらく大抵の言語で他動詞なので、翻訳の難易度では例文 6. よりもこっちのほうが簡単ではないでしょうか。和文を構成する要素が少ないという意味ではあちらのほうが簡単(というか、簡素で単純)ではありますが…
B1
13.こんにちは。私の名前は~~です。
Salom. Misu name sen ~~.
- ここまでの例文を組み合わせただけなので説明は特にないです
14.あなたも自己紹介をしてください。
Pia yu am ingida se, fe lutuf.
- pia は特殊な副詞で、後続する語彙に関して「〜も」の意味を表現します。ここでは yu(「あなた」)に係ります。
- am は命令文などをつくります。
- am で命令文をつくるとき、主語が二人称単数(つまり yu)であれば主語を省略するほうが普通なのですが、今回は yu に pia が係る必要があるので省略不可能と考えられます。
- ingida は「紹介する」です。in「内側に」と gida「導く」を語源とする複合語です。この gida は究極的には「ガイド(する)」と同じ語源です。
- se「自分、自身」は文法用語でいうところの再帰代名詞です。西洋の言語では大抵三人称の場合にしか再帰代名詞が使用できないのですが、グロバサでは主語が一人称や二人称であっても問題なく使用できます。
- ingida se の代わりに seingida「自己紹介(する)」としてしまってもよいです。
- fe lutuf 「お願いします」は慣用表現で、人にものを頼む際に使用し、文章の語気を和らげるはたらきをします。「〜してください」と訳してもよいです。
- なお、lutuf は単独では「親切心」という意味です。よって、強いて直訳するなら、「親切心に於いて(これを依頼します)」という具合になります。
- fe は多機能な前置詞で、ここでは名詞から副詞ライクな成句をつくるはたらきをしています。この語についてはいつか個別の記事を公開せねばならないと思っているのですが、かなり厄介なので先延ばしにされ続けています………
15.今日は晴れてますね。調子はどうですか?
To sen solapul nundin. Yu sen kepul?
- この to は文法上主語が必要なため使用されているだけのもので、特に意味がありません。英語でいうところの虚辞の it にあたります。
- solapul は「晴れの」です。sola「太陽」から派生した語です。-pul は通常「〜がある」「〜が豊富な」というニュアンスで、ここでは「太陽が(空に)ある」程度のお気持ちだと思います。
- nundin は「今日」です。nun は「現在、このとき、今」などに関する語彙に共通して見られる語根6で、din は「日」です。現在が属する日付、ということでしょう。
- nundin は時間を表す句なので、前置詞を伴わずに副詞としてふるまうことができます。仮に前置詞を使用するのであれば fe を使うことになります。
- Yu sen kepul? については例文 2. で述べた通り。
16.ここはまだ気温が高い。水を撒いたら待とう。
Haji hay termo hinloka. Mi xa intizar xafe na disgi sui.
- haji は「まだ(〜である)」です。
- intizar は「待つ」です。
- xafe は「〜の後に」です。
- na は動詞に係り、不定詞句を作ります。ここでは disgi sui「水を撒く」を na disgi sui「水を撒くこと」にすることにより、前置詞 xafe に後続できるようにしています。
17.あの向こうにある赤く丸い物は何ですか?
Keto sen den roso dayrapul to fe ultraya?
- roso「赤い」。
- dayrapul「丸い」。dayra「丸、輪」からの派生です。
- この to は形容詞が係る対象として存在するだけで、特定の何かを指しているわけではありません。roso to「赤いもの」であってかつ dayrapul to「丸いもの」。なお、モノであることを強調するなら xey 「モノ」で置き換えてもよいです。
- fe ultraya「向こうに」は特に説明が必要な構文です。ultra「〜の向こうに」や in「〜の中に」など、場所を表す前置詞について「fe [前置詞]ya」の形を使用すると、漠然と位置関係を表す表現になります。今回のように、何の向こうであるかをはっきり表現せずに「向こうに」と言いたい場合などに重宝します。
18.まだピザを食べてないから、ピザを買おう。
Mi no uje yam pitza, fe folo mi xa kari pitza.
- fe folo 「だから、よって、したがって」は folo「従う」からの派生です。
- kari「買う」。
- 和文が両方「ピザ」になっているので両方 pitza で訳しましたが、後者は to(「それ」)と訳しても問題ないです
B2
19.今日は雲一つない晴れで、外遊びがたくさんできそうだ。でも外は気温がとても高いから、水分補給をしよう。
To sen solapul ji hay nil megu (fe asman), fe folo mi ger abil na multi yuxi fe exya. Mas hay daytermo fe exya, fe folo mi xa gongin se yon sui.
- to sen solapul については例文 15. を参照。
- ji は「そして」で、複数のものを繋げる際に使用します。
- nil は「0(個の)」で、ここでは megu「雲」に係ることで hay nil megu「雲一つない」という表現になります。
- fe asman は「空に」です。無くてもよいような気がしますが、念の為付け加えておきました。
- なお、hay nil megu fe asman「空に雲一つない」は、to sen nilmo megupul「曇りの程度が 0 である」とも表現できます。nilmo は零数を表す nil- と程度を表す -mo からなる相関詞で、該当度が 0 であること(全く当てはまらないこと)表し、「ちっとも〜でない、全く〜でない」に相当します。megupul(雲が多い)は「曇りの」です。
- ger は仮想を表す助詞です。
- abil 「できる」は可能を表す助動詞です。
- 助動詞に動詞句が続く場合、na で不定詞化してあげる必要があります。
- multi「たくさん」。ここでは副詞として使われています。
- fe exya は例文 17. に登場した「fe [前置詞]ya」の構文で、ex「〜の外で」から派生し、「外で」を表します。
- mas「しかし」です。
- day- は程度を強める接頭辞としてよく使用されます。言語学の用語でいう指大辞にあたります。daytermo で「激しい熱波」です。
- gongin は「補給された状態にする、供給する」。
- yon は「〜を用いて、〜によって、〜で」。gongin の意味範疇が日本語の感覚と異なるせいで前置詞のチョイスがいささか奇妙になります。
- gongin se yon sui などという回りくどい表現をやめ、glu sui「水を飲む」としてもよいと思います。
20.学校で習ったことを、最初から復習しよう。難しい問題が何個かあったから、その問題は解けるようにしよう。
Mi xa ordenupul ripul xwexi moyto hu mi le xwexi da fe eskol. Plu swal le sen katina, ji mi vole na abilcu na hala oto.
- ordenupul「順番に」は実は公式の辞書には載っていません。とはいえこれが一番自然な表現だと思います。ordenuが「順番(に並べる)、順序(をつける)」です。
- ripul は「再び」です。ri- は「再び」の意味を表す接頭辞として使用されます。7
- xwexi は「学習する、学ぶ」です。いちおう「学習」にあたる中国語の漢字語が語源なのですが、中国語側の発音が日本語と違いすぎているせいで語源が認知に寄与していない感じがあります。
- moyto「全てのもの」は全称の moy- とモノ・コトの -to からなる相関詞。ここでは hu 節が続くことによって「〜であるような全てのもの」という意味を表現しています。
- hu は関係節を導くための語で、ここでは「私が(それを)学校で学習した(ような)」という意味を moyto に係らせるために使用されています。
- da は「関係代名詞」で、hu 節の中のどこかに現れることで hu 節と先行詞との間の関わりを表現します。今回の文においては、moyto「全てのもの」は mi le xwexi to fe eskol「私がそれを学習した」の to にあたる位置を占めているので、to を da に置き換えて mi le xwexi da fe eskol という語形が最終的に現れます。
- plu は「複数の」で、名詞の前に置くことで複数あることを示せます。使用は完全に任意です。
- swal は「問題」の中でも特に「質問、訊ねること」のニュアンスが強いです。この他に problem というものもあり、こちらは解決されるべき課題というニュアンスが強いです。宿題や試験問題についてはどちらも使用可能だと思います。
- katina「難しい」。
- vole は「する意志がある、したい」。
- abilcu「できるようになる」は動詞。vole という動詞の後に動詞が後続する場合には na で不定詞句にしてあげる必要があるので na abilcu になります。abil はここでは「能力がある」という意味で、-cu「〜になる」によって「できるようになる」の意味を表します。
- hala「解決する、解く」。動詞である abilcu に更に動詞が続くので、na hala になります。
- oto「それら」は to の複数版です。te「かれ」→ ete「かれら」、yu「あなた」→ uyu「あなたがた」などにみられる規則的な造語パターン。
21.2文で終わらせるには、あまりにも前の段階の例文の数より少なすぎる7。けど、僕もそんなに例文を作る気力が少ない。
Fe kompara fe leli misal-jumle, dua jumle sen godomo xosu. Mas mi no hare energi cel na krea denmo multi oto.
- fe kompara fe「〜と比べて」は慣用表現。fe によって成句を作るのはよくあるパターンです。
- leli「過去の」は過去時制標識の le に形容詞や副詞を作る -li がついたもの。
- misal-jumle「例文」はそのまま「例-文」。複合語はこのように輩符で繋ぐことがあります。
- dua「2」。日本語でもたまに見かける「デュアル」などと語源的に繋がります。
- godomo xosu「過度に少数だ」。godo「過度な」が他の形容詞 xosu「少ない」に係るので、-mo が必要です。
- hare「持つ」。ここでは英語風に「〜がある」のニュアンス。
- energi「エネルギー、気力、演力」。
- cel「〜するために」。目的や目標を表す前置詞です。ここでは na krea denmo multi oto「そんなに多くのものを作ること」という不定詞句を導いています。このように、前置詞はしばしば不定詞句と組み合わせて使用されます。
- krea「創造(する)」。
- denmo「それほど、あれほど」。遠称の den- と程度の -mo からなる相関詞です。なお、この -mo は godomo の -mo と同じ語彙に由来しますが、相関詞としてはあくまで程度のみを表します8。
- この oto は形容詞の修飾対象が必要なので置かれているだけの虚辞の oto です。例文は複数作るものだと思われるので複数形の oto を使いましたが、基本的に代名詞の数の表示は任意なので、単に oto としてもよいです。
C1
22.人工言語には、主語、述語、目的語が存在してないと成り立たないはずだ。なぜなら、それぞれの語が存在している文を、翻訳することが不可能になるからだ。9
Sunabasa ger haja sujeto, falelexi, ji ojeto. To kosa ki ren no ger abil na basatayti jumle yon moy oto tas to.
- sunabasa「人工言語」。suna「人工の」basa「言語」。
- ger はここでは仮定表現を表す助詞。
- haja「必要とする」。
- sujeto「主語」。
- falelexi は厳密には「動詞」です。fale「実行(する)」ことに関する lexi「語、詞」。
- ji 「および」は複数あるものを繋ぐ表現で、英語のようにコンマで複数のものを連続させた上で、最後のものの直前に置かれます。
- ojeto「目的語」。
- to kosa ki「それの理由は〜である」。この to は「云々の品詞が必要である」という主張を指しています。kosa は「〜が原因である」で、to の原因が ki 以下の内容であることを示します。
- ren は不定人称。
- basatayti「翻訳する」はbasa「言語」を tayti「置き換える」こと。
- yon「〜を使って」。ここでは jumle「文」に係って「〜を使うような文」。
- moy oto「それら全て」はここでは sujeto, falelexi, ji ojeto を指す。
- tas to「それに」はここでは sunabasa を指す。
23.僕もこんな長い長文を書くことになるとは、過去の自分も全く思っていなかったのだろう。まだ英語の勉強をする方針に決断していたのなら、もっと時間の有効活用をできていたのかもしれない。
Leli mi ger nilmo fikir ki pia mi ger eskri hinmo lungo jumle. Eger mi awyongu hin watu cel na xwexi Englisa, to ger ible sen maxmo efetobon.
- leli mi「過去の私」は特に何ということもない普通の構文ですが、英語などの話者は主格代名詞に普通の形容詞が係っていることに困惑するらしいです。 一貫性のない言語の話者は大変ですね。
- nilmo「ちっともない」は零数の nil- と程度の -mo からなる相関詞。
- fikir「思う、考える」。基本的に今回の例文のように ki 以下に考えている内容が来ます。
- pia「〜も」が mi「私」に係る。
- eskri「書く」。
- hinmo「これほど、これだけ」は近接の hin- と程度の -mo からなる相関詞。
- lungo 「長い」。
- Eger 「もし…なら」は典型的な仮定の接続詞です。仮定法を作る助詞 ger はこれに由来します。
- awyongu「使い切る、費やす」。aw-「手許に無い状態にする」と yongu「使う」から。なお、この yongu は例文 22. などに出てくる yon の語源です。
- watu「時間(概念)」。satu「時間(60分)」との意味の違いに注意。
- cel na「〜することのために」はよ使う表現。
- Englisa「英語」。
- ible「かもしれない」。
- maxmo efetobon「より効果的だ」。maxmo「より大きい程度だけ」は形容詞である efetobon「有効な」に係るので -mo のある形。なお、efetobon はefeto「効力」が bon「よい」。
C2
24.僕は人工言語にこんなに熱心になっているかについて述べよう。僕は人工言語を作ろうとしたきっかけは、前の記事で書いたように、ある一つのプロジェクトから始まった。そこで自分のやる気が終わる可能性はほぼ0に近く、このようなブログやZpDICのような辞書サイトにまでありつけた。このような経緯で、僕は人工言語に熱心になっている。
Mi xa loga tem ku mi sen hinmo joxupul tas sunabasa kos keto. Mi xorxidu na krea basa fe kosa fe -- kom mi le eskri in jaleli makale -- ban projeto. Kwasisen na hay nil ibleya ki misu pel awcu. Mi le hata abil na ewreka hinpul blogu or ban menalari-aplika kom ZpDIC. Oto joxugi mi tas sunabasa.
- tem「〜という話題について」。
- ku は間接疑問文を導く。
- joxupul「情熱のある」は joxu「情熱」から。
- kos「〜を理由に」は前置詞。
- xorxidu「しようとしはじめる」は接頭辞 xor-「しはじめる」を xidu「試みる」に使ったもの。
- fe kosa fe「〜を理由に」は kos と実質同義ですが、間に長い句を挿入するように訳したので、わかりやすさを求めて冗長な表現を選びました。
- kom「と同じ通り、同じように」。この例文では 2 回出てきます。両方の例からわかるように、文が後続することもあれば名詞も後続することがあるという変わり種の接続詞です。
- jaleli「直前の」。
- makale「記事」。
- ban「ある」は特定の何かを指すときに使います。
- projeto「プロジェクト、計画、望事」。
- kwasisen「のように見える」。
- ibleya「可能性」。ここでは ki 節を受け取って「〜する可能性」。
- pel「衝動、突き動かすもの」。
- awcu「なくなる」。
- hata「さえ」。直後の句に係ります。
- ewreka「発見する」。
- hinpul「このような」。近接の hin- と様子の -pul からなる相関詞。-pul は相関詞としては「〜な様子の」。
- blogu「ブログ」
- or「または」。
- menalari「辞書」はmena「意味」の lari「集まり」。
- aplika「アプリ」。
- ZpDIC の発音は諸説ありますが、私は「ぜっとぴーでぃく」派なので、これに倣って ize-ipe-dik のように読もうと思います。
- joxugi「情熱を抱かせる」。
所感
こういうものを自力で訳すのは久々で、なかなか楽しかったです。
最後のほうになると単純に文意をとるのが難しく、結構な時間をかけたような気がします。
-
このほか、文末に置かれたり、文頭に置かれたりする場合があります。 ↩
-
このような事情から、名詞と動詞の双方として使用できる語彙を、benjilexi(基本詞)などと呼ぶこともあります。 ↩
-
ただし、動作が未来に実行されるからといって、必ずしも xa を使う必要はありません。これゆえ、xa による表現を「未来時制」と呼ぶのは厳密な意味での時制の定義に反することになります。 ↩
-
関連して、discu「広まる、広範囲にあるようになる」という語彙もあります。一般に、-gi は「させる」の意味を表す動詞を、-cu は「〜になる」の意味を表す動詞をつくる際によく使用される成分です。 ↩
-
これは目的を表す前置詞である cel「〜を目的にして、〜をめがけて」に -ki がついたものです。グロバサでは前置詞は名詞句を導く10ので、そのままでは文(厳密にいえば節)を導くことができないため、-ki によって接続詞化する必要があります。同様に -ki によって派生される語彙は他にもたくさんあります。 ↩
-
そのまま使用すると「している」(現在時制、進行相)。「現在」そのものを表すには、名詞化の接尾辞 -ya を使って nunya とする必要がある。 ↩
-
英語を知っていると、この接頭辞が英語の re- に対応することに気づくでしょう。ここで、勘の鋭い学習者は、「でも re- って『再び』の意味だけじゃないよね?」と思うかもしれません。実際その通りで、reaction(反応)や repay(払い戻す)などにおける re- は、どちらかといえば「元の向きへ」という程度の意味合いです。グロバサではこのふたつの re- を区別するために、ru- という別の接頭辞が用意されており、問題の 2 つの単語はそれぞれ ruaksyon, rupaya と表現されることになります。 ↩
-
もっとも、現実的には godomo「過度に」のように、非相関詞であっても程度の表現に使用されることが大半で、だからこそ程度の相関詞として使用されているのではあります。 ↩
-
これは疑わしくて、文の構成が複雑になったり自然でなくなるというだけで、必ずしも既知の類型にそぐわなければならないというものでもなかろうと思います。特に、目的語については、全ての動詞を自動詞とすることで比較的簡単に排除できます。この話題についてはAllNoun、WSLなどが参考になるかもしれません。 ↩
-
実は cel に限っては前置詞句を導く場合があるのですが、これについてはいつか別の機会に解説します。 ↩
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翻訳ありがとうございます!