概要
wakofal語にも他の言語と同様に変則的な活用をする語は存在するが,比較的変化の仕方が分かりやすいものも多い.
しかしながら,なぜそのように変化するのか不明なものが少数ながら存在している.
今回はその単語について何故そのような活用になったのかについて今まで提唱された説を解説および問題点などを洗い出すこととした.
メタいこと言うと「何かよく分からん設定になってるものをどうにか解釈でこじつけたかったけどどうしましょ」という話です.
初めに
wakofal語の名詞の変則的な活用には以下のような種類が存在している.
- 長音の短音化
- cneez → cnezima (複数形)
- dooz → dozat (複数形)
- xvuur → xvurt (複数形)
- 二重母音の単母音化
- syal → sylt (複数形)
- dien → dinx (複数形), diner (属格形)
- reyx → rext (複数形)
- 末音節の中母音脱落
- vodal → vodlot (複数形), vodlor (属格形)
- wakofal → wakoflox (複数形), wakoflor (属格形)
- 語尾の中母音脱落
- ajay → ajax (複数形), ajal (対格形)
- eksa → ekset (複数形), eksel (対格形)
これらは変則的な活用とはいえ,変化が分かりものである.
しかしながら以下の2つについては不規則な変化となっている.
- minaw → minama (複数形), mine (分格形)
- vew → veis (属格形), vei (分格形)
現在提唱されている説
前節で紹介した"minaw"および"vew"について,今日までにいくつかの説が提唱されているため,それらについて解説と問題点を挙げたいと思う.
7母音説
この説は初期に提唱された説で,「2つの単語の"w"は元々は/ʉ/という中母音であった」という説である.しかし,現在では以下のような理由で否定されている.
- 他の"w"で終わる単語では発生していない
- 中期wakofal語までの母音調和はそれ以降よりも緩かったであろうことが分かっているものの,母音数が現代と異なるということは観測されていない
母音調和の強制による変更説
この説は現在有力視されている説の1つで,「元々は/u/であったが,母音調和の強制によって,つじつまが合うように変更された」という説である.
この説が有力視される理由としては以下があげられる.
- 中期wakofal語までの母音調和はそれ以降よりも緩かったであろうことが分かっている
- "minau"だったとするのであれば,「二重母音の単母音化」の一種となり,つじつまが合う
一方で,この説には以下の不明点が残っている.
- "vew"の変化語幹が"vei"となることを説明できない
最近提唱された説
最後に最近提唱された仮説を2つ紹介する.
この説は"vew"のみに関して提唱されたもので,以下のようなものである.
- "vew"については"vew"の活用の方の発音の変化が表記に反映された
- "vew"は元々"veu"であり「二重母音の単母音化」の一種だが,語幹が"ve-"と2文字になることを嫌った
1の説については,"nevlaw"の対格および与格が同様の理由で変化していることが根拠となっている.
ただし,この説はそもそも他の単語で類似する例が無いため確定が難しい.
2の説については,根拠が弱いため1.以上に可能性は低いと考えられている.
後書き
今回はwakofal語の不規則な変則活用について解説および問題点の列挙を行なった.今後はこれらの内容を精査し,より信憑性の高い説を提唱したいと思う.
単語作成中や改訂中は修正漏れがないように気をつけようね!
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