dūro!
はじめに
今回、文法についてまとめた後に、「AはBである」「AはBする」といった簡単なサンプルテキストを掲載いたします。
基礎文法
この言語の基礎的な文法構造は 主語 - 動詞 - 目的語 という語順、すなわちSVO型で表されます。この型に当てはまる言語の代表例としては、英語や中国語がよく挙げられるでしょうか。
「私は 食べた リンゴを」
あえてSVO型を日本語で書くとこのようになります。「私は」が主語(Subject)、「食べた」が動詞(Verb)、「リンゴを」が目的語(Object)ですので、それぞれの頭文字を順番にとってSVOとなるわけです。
さらに細かく見ていきましょう。
アノザール語は他の言語と同じく、副詞や形容詞などを持っています。副詞は動詞・形容詞・他の副詞を修飾し、形容詞は名詞を修飾します。副詞・形容詞ともに被修飾語句の直前に置かれます。すなわち、 副詞 - 形容詞 - S - 副詞 - V - 副詞 - 形容詞 - O という語順になります。
文章が補語(Complement)を有するとき、語順の関係上、英語のように形容詞単体がそのまま補語となることはありません。しかし、形容詞を"活用"することによって補語として扱う事が可能です。このとき、基本的に語順は英語と同じように S - V - C または S - V - O - C となります。
サンプルテキスト
〈A lon B〉 で「AはBである」という意味の文章になります。Aが三人称単数である場合、 lon は lan に変化します。この lon は英語でいう be 、すなわち存在・状態を表す動詞となります。
kis lon kento.
和訳: 私はケントです。
kis - 私(主形)fil lan ñao.
和訳: 彼女は猫だ。
fil - 彼女(主形) ñao - 猫
どちらも典型的な S - V - C の文章です。前者の文章を少し丁寧なものにしてみましょう;
kos sarut lan kento.
和訳: 私の名前はケントです。
kos - 私(所有形) sarut - 名前
このように、名詞もまた場合に応じて変化します。今回の場合、 sarut は kis(kento) が所有するものという扱いになりますから、所有形に変化しました。名詞・代名詞は主形・受身形・所有形・被属形・目的形・謙譲形・尊敬形という 7 つの語形に変化します。これらの説明はまた次回に回すことにします。
それでは、続いて「AはBする」という文章を作ってみましょう。
sis noel rett.
和訳: 貴方は課題をやる。
sis - あなた(主形) noel - ~をする、行う(原形) rett - 課題vil parana vol yan.
和訳: 彼は自分の家が好きだ。
vil/vol - 彼(主形/所有形) parana - ~を好む(三人称単数形 原形: paran ) yan - 家
いたって単純な S - V - O の文章です。しかし、語形変化を用いることによって、ほぼ同じ意味を持った異なる文章を生み出すことが可能です。これについても、次回の語形変化において説明することにしましょう。
あとがき
7 つの語形変化について、その名称からそれぞれがどのような意味を持つのかなんとなくわかる方も多いと思います。この人工言語は英語と日本語の性質を併せ持ったものをイメージしているので、このような格が作られました。
また、今回は可読性を優先して最も単純な人称代名詞を使いましたが、アノザール語は日本語のように豊富な人称を有する言語です。それもいつか紹介できたらなと思います。
人工言語初心者なので、創作性抜きに明らかに誤りな要素等がございましたら、指摘していただければ幸いです。
それでは、ここまで読んでいただきありがとうございました。また次回お会いしましょう。
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