ティドリア語。
私、しろすけ2号が制作している人工言語の 1 つです。
この言語は「明瞭さ」を重視してつくられています。
今回は #0 ということで、簡単な紹介をしようと思います。
目次
言語名について
音素と文字の概要
音節構造の特徴
文法の特徴
言語名について
この言語の言語名は、実は初めから「ティドリア語」だったわけではなくて、何度かの変更を重ねた結果「ティドリア語」に落ち着きました。
ティドリア語 (tidria-alakia) という名前は tidria と alakia という大きく分けて2つの部分からなり、
tidria は「みんなの」と言う意味の形容詞、
alakia は「〜語」と言う意味の接尾辞です。
実際には alakia の部分が alak-ia からなり、「形容詞化接尾辞」-「形容詞接尾辞」という構造の接尾辞のかたまりが、「〜語」と言う意味で機能するようになったのです。
音素と文字の概要
音素について
ティドリア語では、母音 4 + 子音 23 の合計 27 音素を使います。
母音は /a/, /e/, /i/, /u/ の 4 つです。
子音については #1 くらいで解説します。
子音の音素に対応する音声は 1 対 1 で対応しているわけではありませんが、ヴァリエーションは全て自由異音というか、話者によって異なる発音として設定しているので、結局それぞれの話者の中では音声が 1 対 1 で対応します。
母音の音素は 4 つと少ないので、1 つひとつの音素がカバーする領域が広くなっています。これも子音と同じく自由異音ですが、こちらは同じ話者でも同じ音素を違う音で発音することがありえます。
まあつまり、あまり深く考えずに発音しても通用するということです。
文字について
正書法は設定していませんが、「ラテン文字による表記」が存在します。
当初はオリジナルの文字も作ろうとしていましたが、広めるのが大変なのと、作るのが面倒だったので、文字を持たない言語ということにしました。実際自然言語ではそのパターンの方が多いですし。
こちらも詳しくは #1 でやりますが、š /ʃ/, ś /ɕ/ など以外は概ねラテン文字本来の読み (といっても言語ごとに若干の差はありますが) と同じです。
音節構造の特徴
発音の区別をより明瞭にするために、閉音節的にすることで音節のヴァリエーションを増やしています。
また、同じ理由で子音クラスタも多めに含んでいます。
ex.)
si lśv il 「道」
bwr aś 「3」
tsv ari「伸びる」
母音については、これも音節のヴァリエーションを増やすために長母音や重母音があります。
/e/だけは後で追加された音素なので、長母音、重母音は以下のようなものです。
aa, ii, uu,
ai, au,ia, iu, ua, ui
さらに二重母音の連続で、3重母音になることもあります。
ex.)
aia sia 「面白い」
文法の特徴
最後に文法の特徴を簡単にまとめて終わろうと思います。
ティドリア語は VSO / VOS 型の言語です。
どちらの順番でも意味は変わりません。
また、形容詞や副詞などは全て後置されます。
動詞、形容詞、副詞にはそれぞれ決まった語尾があります。
品詞 | 語尾 |
---|---|
動詞 | -i |
形容詞 | -ia |
副詞 | -iu |
そして、ティドリア語にはいくつかの「明瞭」にするための特殊な構文があります。
その中でも基本的なものを2つ紹介します。
「A は B である。」
→ [主格] mu [主格].
mu という単語は、本来 mu [対格] の形で「〜の」(属格的な表現)を表しますが、主格と主格を mu で繋ぐと「A は B である。」という意味になります。
ex.)
tusar mu zur. 「木は生き物です。」
「A は [形容詞] 。」
→ [形容詞] [主格].
A を形容詞で修飾する文です。形容詞は本来名詞に後置されますが、名詞の主格に前置することで「A は [形容詞] 。」という意味の「文」にすることができます。
ex.)
gia jumel. 「花は美しい。」
おわりに
Migdal にあげるのとは別で、「ティドリア語 文法概要」という文書にもまとめているのですが、以下はその冒頭を引用したものです。
ティドリア語、tidriaalakia ['tidri͡aːlaki͡a] はしろすけ2号が Twitter 上で制作している人工言語です。製作者は、人工言語を作っている人・人工言語に興味のある人・人工言語界隈の人などと話すためにティドリア語を制作し始めました。この言語の本質は、「明瞭であること」です。気軽にお使いください。二次創作は自由です。
少しでもティドリア語に興味を持っていただけると嬉しいです。
『ティドリア語 文法概要』はこちら
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