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ふぃるきしゃ(FILUKISJA)
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lukca語解説

こんにちは、ふるくしゃです。Migdal で lukca語の話をしたことがなかったので、ここで解説します。これまで公開してきた文法書などとは相違点が大きいのでご注意ください。

lukca語とは

 ふるくしゃが2018年頃から制作を続けている人工言語。規則性・簡潔性・論理性・感情表現の豊かさを追求することが方針。架空の文化設定は持たず、現実世界での使用を想定している。当初は Labidima といい、エスペラントに近い文法を持つ人工言語だった。2020年8月頃に方針が見直され、2020年11月ごろにほとんど現在の形となった。しかしその後幾度となく仕様変更されているため文法が安定せず、語彙数も伸びていない。

音素と表記

lukca語は5つの単母音、3つの二重母音、18の子音を持つ。一つの音素につき一つの文字が対応する。

a i o e u
ai oi ei
p b t d k g
f v s z c j h
m n r l q

c と j はそれぞれ後部歯茎摩擦音の無声と有声。rは歯茎ふるえ音
q は半母音を表し、直後が非円唇母音(a, i, e, ai, ei)の場合は /w/、円唇母音(o, u, oi)の場合は /j/ となる
それ以外の文字はローマ字読みと同じ

音節構造

 頭子音、尾子音共に子音は2つまで連続できる。ただし、母音で始まる音節(頭子音のない音節)は許容されない。

アクセント

 強弱アクセントを使用する。語尾を持たない単音節語は、その音節にアクセントがある。語尾を持つ単語は、語幹の最終音節にアクセントがある。

述詞

 述詞は語幹と階層語尾から成り、語彙的な意味を表す。名詞・動詞・形容詞・副詞といった区別はない。述詞には 「~であるもの・人」のように性質や状態を表すものや、「~するもの・人」のように動作を表すものがある。

fuma「猫であるもの(=猫)」
nela「白いもの」
fizma「眠るもの」
grana「[目的語]を食べるもの」

 述詞は複数並べることで論理積となる。並べる順番に制約はない。

fuma nela「猫であり、かつ白いもの(=白い猫)」
fizma fuma「眠るものであり、かつ猫であるもの(=眠る猫)」
fuma nela fizma「猫であり、かつ白いものであり、かつ眠るもの(=眠る白い猫)」

限定詞

 限定詞は述詞の前に置かれ、限定詞句を形成する。述詞が文に現れるには、基本的に限定詞が必須である。限定詞は単音節であり、尾子音に -s を持つ。

qus 不定
das 全数
mis 無数・ゼロ
sas 一人称
fis 二人称
kes 三人称直接指示(話し手が発話時に知覚できる範囲にあるもの)
les 三人称間接指示(話し手が発話時に知覚できる範囲にないもの・文脈上に現れたもの)
vos 疑問

qus hena「ある人」
das nela fuma「全ての白い猫」
mis hena「誰も~ない」
sas fuma「猫である私」
fis flika「美しいあなた」
kes dicta demava「この大きい本」
les marba vekca「その赤い家」
vos qiga「どの場所・どこ」

 qus は多くの場合省略される。ただし、条件によっては省略できない場合もある。

qus hena → hena 「ある人」

 限定詞は代述詞と対応している。代述詞は単独で用いられ、単独で限定詞句を形成する。代述詞は、限定詞の尾子音を -s から -n に変え、階層語尾を付加した形態をとる。

qus → quna
das → dana
mis → mina
sas → sana
fis → fina
kes → kena
les → lena
vos → vona

前置詞

 前置詞は限定詞句の前に置かれて前置詞句を形成する。前置詞句は述詞の後に置かれ、その述詞を修飾する。

grana「[目的語]を食べるもの」
li [目的語]を
se [場所]で

grana li prusi se marbi「家で魚を食べるもの」

 前置詞句で述詞を修飾する際、その前置詞の目的語である述詞は階層語尾が交替する。これは述詞と前置詞句の修飾関係を明示する働きを持つ。

li prusa → grana li prusi

 交替の順序は -a → -i → -o → -e → -u → -ai → -oi → -ei → -aqa → -aqi…である。

marba na sani「私の家」
fizma se marbi na sano「私の家で眠るもの」
fista na fisti na fisto na fiste na fistu na sanai「私の友達の友達の友達の友達の友達」

 前置詞句を伴った述詞も、並べることで論理積となる。

grana li prusi fuma「魚を食べる猫」

 限定詞句を2つ並べることで「X は Y である」を表す文になる。X にあたる限定詞句を主部、Y にあたる限定詞句を述部という。述部の限定詞が qus であり、主部が代述詞でない場合、qus は省略できない。

hena qus selka.「ある人は走るものである(=人が走る)」
das fuma nela qus flika.「全ての白い猫は美しいものである(=白い猫は美しい)」
marba na sani kena.「私の家はこれです」

 主部が代述詞である場合、述部の qus は省略できる。

dana lida.「全てのものは良いものである(=全てのものは良い)」
sana grana li prusi se marbi.「私は家で魚を食べるものである(=私は家で魚を食べる)」

否定

 否定を表すには否定詞 ma, mi を用いる。ma と mi で文中の任意の部分を挟むと、その部分が否定される。

se hena qus ma selka mi.
その人は走らない。

sana grana li prusi ma te marbi mi.
私は家では魚を食べていない。

ma nela mi fuma qus ma fizma mi.
白くない猫は眠らない。

 mi は、文末に置かれた場合は省略できる。

ma nela mi fuma qus ma fizma.

今回はこれで以上となります。やる気が持続すれば続きを書きます。それでは次の記事でお会いしましょう。bisar!(またね!)

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