je-jaa tular pala jar. neda zelar vi-mau jau? seka tular.
「本日は良いお天気ですね。皆様いかがお過ごしですか?私は元気です」
概要
はじめまして。なめくじと申します。
私は最近、ある言語を作っております。その文法や特徴的な語彙について、ある程度形になったので、記事として世に出してみる事にしました。
言語名は仮称ですがセキアーロ語です。
「セキアーロ/sekiar」とはセキアーロ語で『私が/私による』を意味します。
特徴/目指すこと
セキアーロ語は『話し手の思考順序にを文法に縛られず、話し手が伝えたいことを一番最初に言える』言語を目指しています。その上で、以下の特徴を持ちます。
- 基本語順は主題部→動詞部→目的部(SVO)。ただし入れ替えが可能
- 主題部は-a、動詞部は-u、目的部は-iというように、部によって語尾が決まっている(格、活用に相当)
- 言い換えれば、単語同士で韻を踏んでいたら同じ部を表す言葉であり、互いに被修飾・修飾の関係が成り立つ
- 名詞文・形容詞文は-aと-arだけで作ることができる
主題部 | 動詞部 | 目的部 |
---|---|---|
-a | -u | -i |
-ar | -um | -im |
-iar | -ui | |
-ur |
- 先述の通り、部は順序を変えても通じる。最初に伝えたい部を持ってきてもよい
- 主にVSO型、OSV型、VOS型になる
- 部の中での語順は被修飾→修飾
- 主題部に-aと-arがある場合、-aが被修飾、-arが修飾の意味合いになる
- 動詞部、目的部では、強調符(-um,-im)によって後から被修飾語を提示することができる
動機
私はこの頃、トキポナのコミュニティで遊んでいました。そのうち口頭会話もしてみたいなー、と思っていたのですが、練習していて気づいたことがありました。
トキポナは話す順番で言葉および文の意味が決まってしまう言語であり、かつ日本語や英語と文法順序が異なる部分があります。そのため、それらの言語に親しんできた私の頭では、言葉に詰まってしまう可能性が非常に高いと感じたのです。
とはいえ、被修飾→修飾という語順には合理を感じます。これをはじめとしたトキポナの簡便さを一部保持しつつも、語順に縛られにくい言語とはどうあればよいのか、と私は考えていました。私は一時期勉強していたアラビア語の格変化を思い浮かべました。
ならばアラビア語であれば良いのか?確かにアラビア語は語根が存在するので、一見すると語彙を少なくまとめることができそうです。しかし、アラビア語はすでに正書法が確立しており、なおかつそれが非常に複雑です。特に活用の複雑さを考えると、単に語尾を変えるだけでは済まなそうです。正直、名詞化や形容詞化の法則もよく分かっていません。
ここまで考えて、それなら新しい言語を作ってしまおう、と私は思い至りました。
自分の考えた言語で自分の思いを綴る……というのは、以前から薄々抱えていた願望でした。先に挙げた問題を解消する言語が完成すれば、それはこの願望とも非常に相性が良く、ともすればこの願望を叶える言語になりうると感じ、このように筆を取った次第です。
音韻体系
母音:a,e,i,u
子音:d,f,g,j,k,l,m,n,p,r,s,t,v,w,y,z
詳しい発音
母音
- a[ɜ] 力を抜いた「あ」。口をあまり大きく開かない
- e[e̞] はっきりとした「え」
- i[i]
- u[u] 口をすぼめる「う」
重母音
語尾に活用として表れる。r音が入るものを含む。
- aa[æː] 「アー」。上記"a"より少し大きめに口を開ける
- ar[ɑɻ] 「アロ」。口を大きく開けながら、巻くようにrの音に
- iar[iaːɻ] 「イアーロ」。aの音は一番はっきりとした「アー」
- ui[uːi] 「ウーイ」
- ur[ɤːɻ] 「ウーロ」。少し口の広さに余裕を持った「ウ」から、巻くようにrの音に
子音
- f[ɸ] 唇を丸めた「フ」
- j[d͡ʑ] 「ジャ」
- r[ɻ] 舌を口の中で巻いた音。頭子音としては現れない
- w[ʋ] 「ヴァ」を発音する口で「ワ」
両唇 | 唇歯 | 歯茎 | そり舌 | 硬口蓋 | 軟口蓋 | |
---|---|---|---|---|---|---|
破裂 | p[p] | t[t],d[d] | k[k],g[g] | |||
鼻 | m[m] | n[n] | ||||
破擦 | j[d͡ʑ] | |||||
摩擦 | f[ɸ] | v[v] | s[s],z[z] | |||
接近 | w[ʋ] | r[ɻ] | y[j] | |||
側面接近 | l[l] |
漠然と考えていること
文字体系について
- 最適な文字体系はおそらくアブギダ
- 右から左に書きたい
- 縦書きもできるようにしたい
- 繋げ文字を採用して、1単語はつなげて1つの形で書きたい
単語について
- 単語帳はまだ未完成(20~30単語くらいしかない)
- とりあえずトキポナと同じくらいの語数にしたい
文法表現について
- 与格、到達格なども表現したいが、表現方式に迷う
その他
一番叶えたいのは最初に挙げた『伝えたいことを最初に言える(とそのための語順自由)』という点ですが、制作の中で、na-(次に提示するものを指す語)、ka-(先に提示したものを指す語)、-iar(動作主を指す語。言語名にも使われています)などそれ自体の癖が強い語・特徴も生まれてきています。これらについては、また記事を書くことがあれば紹介しようと思います。
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