もくじ
ーはじめにー
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[お題]
ラテン語の娘言語大展覧会
ー島の概要ー
イーラフィットゥ島(イーラフィットゥとう、イタリア語: Iraflictu [iraˈflitːu], イーラフィットゥ語: Uhraflictu [yːraɸˡitːɯ̜])は、イタリア半島南南東の地中海に位置するイタリア領の島。地中海6位の面積を持つ島である。
ー島の歴史ー
イーラフィットゥ島には先史時代から文明があったと考えられている。地中海貿易の中継点として栄え、東西ローマ帝国分裂後は西ローマ帝国に属した。
その後、西ローマ帝国が滅亡した際にイーラフィットゥ共和国として独立。382年に南北抗争が勃発し北朝と南朝に分裂するが、541年に北朝が南朝を滅ぼし、中央王朝となる。
1224年に後南北抗争が勃発し北朝のザクルジャルと南朝のヴォルティジャルに分裂する。その後、1253年に北朝のザクルジャルでは重税に反発した一部の市民が新たにヴェルジャルを建国する。1334年にザクルジャルがヴォルティジャルに併合され、イーラフィットゥ帝国となる。1337年にはイーラフィットゥ帝国によりヴェルジャルが滅ぼされる。
1830年、両シチリア王国による奇襲攻撃が始まり、1832年以後は両シチリア王国領となった。1861年にイタリア王国が両シチリア王国を征服してからは、イタリア王国に支配された。 第二次世界大戦においては連合国軍が1943年7月に上陸し、イタリア降伏のきっかけとなった。
1994年イタリア共和国プッリャ州イーラフィットゥ県に区分され、現在に至る。
ー言語の概要ー
イーラフィットゥ語(イーラフィットゥご、イタリア語:Iraflictuca [iraflitːuːˈka] , イーラフィットゥ語: Uhraflictuca [yːraɸˡitːɯ̜ːˈka])は、インド・ヨーロッパ語族イタリック語派ラテン・ファリスク語群に属する言語の1つで、おおよそ12万人ほどが日常的に使用しており、そのほとんどがイーラフィットゥ島に住んでいる。前置修飾で、基本語順はSOV。
ー言語の内容ー
音価
母音
| 前舌 | 後舌 | |
|---|---|---|
| 狭 | i[i] | u[ɯ̜] |
| 半狭 | e[e] | o[o] |
| 広 | a[a] |
子音
| 両唇音 | 歯茎音 | 硬口蓋音 | 軟口蓋音 | |
|---|---|---|---|---|
| 破裂音 | p/b | t/d | k/g | |
| 鼻音 | m | n | ||
| ふるえ音 | r | |||
| 摩擦音 | ɸ/β | s/z | ||
| 接近音 | j | |||
| 側面接近音 | l |
音韻変化
イーラフィットゥ語の単語はラテン語から規則的な音韻変化を経て形作られており、規則を使えばラテン語から逆算的に発音を導き出すことができる。
以下はイーラフィットゥ島に言語が流入した時代のラテン語から俗ラテン語への音韻変化。
h が発音されなくなる。/h/の音の消失
v が [w] から [v] になる。
j が [ʤ] になる。
c が前舌母音の前でts[ts]になる。
g が前舌母音の前でj[ʤ]になる。
語末の -s、-m が脱落する。
aeがeに、oeがeに、auがoになる。
長母音が短母音になる
以下はイーラフィットゥ語が成立した時代の音韻変化。
lが子音の後にあるとその子音を側面開放にする。
lが母音の後にあるとその母音を長母音にする。
語頭の音節が有声化する。
dz[ʤ]がj[ʤ]になる。
f[f]がf[ɸ]になる。
v[v]がv[β]になる。
[kt]がltになる。
cが[ɔ],[o],[u]の後ろでc[tʃ]になる。
ctが[ɔ],[o],[u]の後ろでct[tː]になる。
qがtになる。
trがrになる。
srがrになる。
母音に挟まれたsがrになる。
i[i]が母音の前でi[j]になる。
語末の-st, -ts, -tが脱落する、綴りには影響しない。
x[ks]がss[sː]になる。
eaがa[æ]になる。
長母音が母音とhになる。
以上の規則は文頭から順に適応される。
母音
イーラフィットゥ語の母音は置かれた場所と前後の音節によって音が変化する。
語頭変化は単語の頭に母音が来た場合に起こる。
重複変化は同じ母音を使った音節が続いた場合に前側の母音で起こる。
| 通常 | 語頭 | 重複 |
|---|---|---|
| a[a] | a[æ] | e[ɛ] |
| e[e] | ih[iː] | e[e] |
| i[i] | e[e] | ih[iː] |
| o[o] | o[ɤ] | o[ɔ] |
| u[ɯ̜] | u[y] | i[i] |
格変化
イーラフィットゥ語には主格・属格・与格・対格が存在し、A型・I型・U型・E型・O型・O型r語幹・子音型・不規則が存在する。
以下はそれらへの変化の仕方をまとめた表。(不規則は除いている)
・A型格変化
| 数 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 主格 | -a | -e |
| 属格 | -e | -aru |
| 与格 | -e | -i |
| 対格 | -a | -a |
・I型格変化
| 数 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 主格 | -i | -e |
| 属格 | -i | -iu |
| 与格 | -i | -ibu |
| 対格 | -i | -i |
・U型格変化
| 数 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 主格 | -u | -u |
| 属格 | -u | -u |
| 与格 | -ui | -ibu |
| 対格 | -u | -u |
・E型格変化
| 数 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 主格 | -e | -e |
| 属格 | -ei | -eru |
| 与格 | -ei | -ebu |
| 対格 | -e | -e |
・O型格変化
| 数 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 主格 | -u | -i |
| 属格 | -i | -oru |
| 与格 | -o | -i |
| 対格 | -u | -o |
(r語幹)
| 数 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 主格 | - | -i |
| 属格 | -i | -oru |
| 与格 | -o | -i |
| 対格 | -u | -o |
・子音型格変化
| 数 | 単数 | 複数 |
|---|---|---|
| 主格 | - | -e |
| 属格 | -i | -u |
| 与格 | -i | -ibu |
| 対格 | -e | -e |
代名詞
イーラフィットゥ語の代名詞には一・二・三人称があり、三人称には男性と女性がある。また、それぞれ主格・属格・与格・対格が存在する。
以下はその表。
単数
| 格\人称・性 | 一人称 | 二人称 | 三人称男 | 三人称女 |
|---|---|---|---|---|
| 主格 | ihgo | du | e | a |
| 属格 | mei | dui | ihu | ihu |
| 与格 | mih | dibi | ih | ih |
| 対格 | me | de | u | ih |
複数
| 格\人称・性 | 一人称 | 二人称 | 三人称男 | 三人称女 |
|---|---|---|---|---|
| 主格 | no | vo | ih | ih |
| 属格 | nori | veri | oru | aru |
| 与格 | nobi | bobi | ih | ih |
| 対格 | no | vo | o | a |
再帰代名詞
イーラフィットゥ語の再帰代名詞には一・二・三人称がある。また、それぞれ属格・与格・対格が存在する。
再帰代名詞は、主語を受けて動作の対象を動作主自身に返す代名詞である。このため主格および呼格は無い。
以下はその表。
単数
| 格\人称・性 | 一人称 | 二人称 | 三人称 |
|---|---|---|---|
| 属格 | mei | dui | zui |
| 与格 | mih | dibi | zibi |
| 対格 | me | de | ze |
複数
| 格\人称・性 | 一人称 | 二人称 | 三人称 |
|---|---|---|---|
| 属格 | nori | veri | zui |
| 与格 | nobi | vobi | zibi |
| 対格 | no | vo | ze |
ーラテン語との比較ー
ここではローマの格言を3つ取り上げ、ラテン語とイーラフィットゥ語との違いを比較していく。
1
日:汝が隣人を汝自身の如く愛せよ。
羅:Diriges proximum tuum sicut te ipsum.
イ: Derije brossimu du zicut de ihpsu.
[deriʤe brosːimɯ̜ dɯ̜ zikɯ̜ de iːpsɯ̜]
ここで一番大きく変わっているのはtuumがduになったことだろう。
これはラテン語のtuumのuuが俗ラテン語で長母音と判断されuになったことと、ラテン語のtuumのmが俗ラテン語で消えたことと、残ったtuのtがイーラフィットゥ語でdになったことが影響している。
2
日:賽は投げられた。
羅:Alea iacta est.
イ: ahea iacta ihst.
[æːeɛ jɛtːa iː]
この文は綴りはほとんど変わっていないが発音はすごく変わっている。
特に、alea iactaは語頭母音、母音の後のl、iがjになる、重複母音などが絡み合って複雑に変化している。
3
日:ローマは一日にして成らず。
羅:Roma non uno die aedificata est.
イ:Roma non uno die ihdefitseta ihst.
[roma non yno dʲe iːdeɸit͡sɛta iː]
ここで一番大きく変わっているのはaedificataがihdefitsetaになったことだろう。
特に、俗ラテン語でaeがeになり、イーラフィットゥ語で語頭のeがihになることによってae>ihという変化を起こしている。
ー言語の今後ー
これまでイーラフィットゥ島には、1830年の両シチリアによる侵攻を皮切りに、本土から多くの人々が移住してきた。同時に戦前までは同化政策が進められ、イーラフィットゥ語は弾圧され身を潜めていった。結果、戦後80年経ってもその傷は癒えきらず、現在では話者数12万と脆弱な言語である。アフリカから非常に近いことが原因の不法移民の増加や、利便性の欠如により、これからは一層立場が危うくなり話者はますます減少するだろう。
ーおわりにー
今回の結論としてイーラフィットゥ島には色々な物が存在する事がわかりましたね。
イーラフィットゥ島には様々な謎が残されています。
これからもイーラフィットゥ島は我々にいろんな側面を見せてくれる事が期待されるので、ぜひ注目してみてください!
それでは、ご覧いただきありがとうございました!
私事ではありますが、このnove022、今回初参加の言語学見習いでございまして、相方のいももちに様々助けられつつなんとか2人で完成まで持っていくことができました。
この記事をご覧いただいたこと、重ねて感謝申し上げます。それでは、またどこかで…
ー引用元ー
(敬称略)
Wikipedia:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/俗ラテン語
:https://ja.m.wikipedia.org/wiki/ラテン語の文法
イラストや:https://www.irasutoya.com/2014/12/blog-post_50.html?m=1

新しい順のコメント(1)
語順がSOVなの結構好きです。もともとラテン語の語順がSOVなのが残ってる感じがして。