※注意:翻訳系記事全てに言えることですが、文法や語義の変更により、翻訳内容は誤りとなることがあります。また、執筆にあたり細心の注意を払っておりますが、誤字脱字が含まれることがあります。ご了承ください。
皆様こんにちは。さざんかです。
挨拶も早々に、今回はこちらの記事に続いて第二回目のデナスティア語に翻訳してみよう回です。お題は……コチラ!
「Blessing」
作詞・作曲 halyosy (敬称略)
ものすごく素敵で前向きになれる曲なので、まだの方はぜひこのリンク先から聞いてみてください。というか全人類聞いて。
(錯乱して実質同じことを別の言葉で言っているだけのオタク)
そういうわけで、前回同様に引用形式にするために以下に翻訳と発音、そしてその下に解説(&日本語への再翻訳)という形を取っていきます。
というわけでちょっとかなり長めの記事になるかと思われますので、そこのところはご容赦ください。
またさざんかの仕様上、発音の表記がおかしかったり綴り字自体を間違えるとかいうスーパーポンコツぶりを発揮する可能性がございます。誤りを発見した場合はそこまで熱心な学習者がいるのかは存じ上げませんがぜひさざんかまでご一報いただけると、さざんかが色々な意味で助かります。
長い記事で誤字脱字チェックとかやっていられないのですよ。精神力が持たない。某小説投稿サイトみたく誤字報告昨日とか……あっても基本的に執筆者以外気づきませんよね。はい。
そして毎度のごとく、今回も初心者向け記事ではありません(執筆時点の需要とか知りません。私が書きたいから書くだけです。需要N≧1の時点で大勝利間違いなしです)。
とりあえず全人類まずは10回ぐらい聞いてその後コメ欄を眺めたり閉じたりしながら無限に聞いたりするなどすると目頭が熱くなってくるというレベルで尊い曲なので聞いて。
(すでに日本語が崩壊しているところから色々と察してください)
翻訳&発音
(発音のひらがなはあくまでも参考程度です)
(書かれている以外の方法での発音がありえる場合もあります)
Mijafi
みやふぃ
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Kvaitzo tziecjeh fueh tvantia efe fibemp
くヴぁーいーつぉー つぃえーしぇー ふーえ とヴぁんてぃあ えーふぇ ふぃーべんぷ
Smeso notasnonteo tuneh pelius siklistes, es osamlistia jihmla cjitentoi.
すめそー のたすのんてお とぅね ぺりうっ しくりすてーす
えす おーさーむりすてぃあー いいーむら しーてんとーい
Jaunes “Co na vosalkvautzo jao cjo sun Teo” tas, fednes gafeo tcjotcjosteo al jao cjo jat taja.
よーねす こ なー ヴぉさくヴぉつぉー やお しょ すん てお たす
ふぇどねす がふぇお ちょちょすておー ある やお しょ やっ たやー
Olh...fidu teu jadi. Tzieh pasaik kucjfer.
おー ふぃーどぅ てぃう やーでぃ つぃえ ぱーさーいっ くしゅふぇーる
Olh...fidu teu jadi. Gellfosetzo jot betaicje!
おー ふぃーどぅ てぃう やーでぃ げるふぉせーつぉ よっと べたいしゅ
Gen, kvaitzo itmenkates cuit seh, amifetia daunuirpeh rimihk si na?
げーえん くヴぁーいーつぉ いとめんかーてす くーいっと せ
あーみーふぇーてぃあ どーにるぺ てぃーみーく すぃ なー
Sa dat smes teu etzeilai
さー だっと すめーす てぃう えーつぇーいらーい
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Tuneh cun soidacji bikovait putom
とぅーね くーん そーいーだーし びーこヴぁーいと ぷーとむ
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Kvaitzo tziecjeh fueh tvantia efe fibemp
くヴぁーいーつぉー つぃえーしぇー ふーえ とヴぁんてぃあ えーふぇ ふぃーべんぷ
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
いぷ いぷ うれーい つぃーえーしぇー くーいーり どー
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
いぷ いぷ うれーい しゃーみーりーうす よっと ふぇーねー
Sa na dat jestoi al nasti al efe jili lihj
さ な だっ てぃえすとい ある なすてぃー あ れふぇ いり りいー
Jo na kak kvae sa tas dau male al ajateo.
よ な かっ くヴぁ さ たす どー まれ ある あやーておー
matcjpa dat na kastoi cjiktole al cada
まちぱ だーと な かすとい しくとる ある かーだー
Sepefi dat tzovofi tas dau dat jukufi
せぺふぃ だーっ つぉヴぉふぃ たす どー だ てゅーくーふぃー
Olh...fovsetzo tas mugotzo Tuganaik robacje
おー ふせーつぉー たす むごーつぉ とぅがなーいく てょばーしぇー
Olh...fovsetzo tas mugotzo Louta fluhnek
おー ふせーつぉー たす むごーつぉ るーた ふるーねーく
Gen, mihtzo douse jot taj cuit seh, jo kak lontole cun mofaj si na?
げーえん みーつぉ どぅーせ よっ たーい くーいーっと せ
よ かく ろーんとーる くん もーふぁーい すぃ なー
Sa dat smes teu etzeilai
さー だっと すめーす てぃう えーつぇーいらーい
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Tuneh sa dait tafletoi, sik dau na cjikfentoi
とぅーねー さ だいっ たーふれとい すぃく どー なー しくふぇんとい
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Feu tzovonek feu cun soidacji, jauso fahleih
ふゅ つぉーヴぉねーく ふゅ くん そいだし よーそ ふぁーれーい
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
いぷ いぷ うれーい つぃーえーしぇー くーいーり どー
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
いぷ いぷ うれーい しゃーみーりーうす よっと ふぇーねー
Gen es gen, ruitzo cuit kvatzo co!
げねす げん てゅいつぉ くいっ くヴぁつぉ こー
At Lok-ruhtcjeh, joik po sa. Po cuo po cuo jeh
あと ろく てゅーちぇ よいく ぽ さ ぽ くお ぽ くお いぇ
At musnotzonefi, joik po sa. Po cuo po cuo jeh
あと むすのつぉねふぃ よいく ぽ さ ぽ くお ぽ くお いぇ
At meli-ruhtcjeh, joik po sa. Po cuo po cuo jeh
あと めり てゅーちぇ よいく ぽ さ ぽ くお ぽ くお いぇ
At kluhkaf, joik po sa. Da da da da da
あと くるーかーふ よいく ぽ さ だ だ だ だ だ
Jel klauk, Jel jinsek, Jel melek, Jel tzuasek, Jel pacjak, Jel tlabonsek
いぇ くろーく いぇ りんせーく いぇ めれーく いぇ つわせーく いぇ ぱしゃーく いぇ とらぼんせーく
Nagak mol afektia sepefi
ながく も らふぇくてぃあ せーぺふぃー
Na kaik mehde, Na kaik endae, Na kaik flehse, Na jaik tuneuatzi, Na kaik lufe, Na daik lufentoi
な かいく めどぅー な かい けんだー な かいく ふれーす な やいく とぅねわつぃ な かいく るふぇー な だいく るふぇんとい
Teo sik, fuos juo atife
てお すぃく ふおす ゆお あーてぃふ
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Tuneh cun soidacji bikovait putom
とぅーね くん そーいーだーし びーこヴぁーいと ぷーとむ
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Kvaitzo tziecjeh fueh tvantia efe fibemp
くヴぁーいーつぉー つぃえーしぇー ふーえ とヴぁんてぃあ えーふぇ ふぃーべんぷ
Atifaik, Ma met manofe juo
あてぃふぁいく ま めと まのふぇー ゆお
Atifaik, Jo mek tole cadapeh
あてぃふぁいく よ めく とれ かだぺ
Atifaik, Uatzi met dahke
あてぃふぁいく わつぃ めと だーけ
Feu atifaik fueh tvai
ふゅ あてぃふぁいく ふえ とヴぁい
Bounetzo, Kebasetzo, Jautzo sihtzoi, Lasisolsetzo, Sonomitzo
ぶーねーつぉ けーばせつぉ よーつぉ すぃつぉい らすぃそせつぉ そのみーつぉ
Tas pumepa puslieve putacj patife, at eo mijauso!
たす ぷめぱ ぷすりぇふ ぷたしゅ ぱてぃふ あっ てお みよーそ
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Tuneh sa dait tafletoi, sik dau na cjikfentoi
とぅーねー さ だいっ たーふれとい すぃく どー なー しくふぇんとい
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
みゃーふぇお ふゅ よっ つぉーヴぉふぃー みゃーふぇお ふゅ よっと せーぺふぃー
Feu fala kasti pinse cuit, jauso fahleih
ふゅー ふぁーら かすてぃー ぴんせー くーいっと よーそ ふぁーれーい
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
いぷ いぷ うれーい つぃーえーしぇー くーいーり どー
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
いぷ いぷ うれーい しゃーみーりーうす よっと ふぇーねー
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
いぷ いぷ うれーい つぃーえーしぇー くーいーり どー
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
いぷ いぷ うれーい しゃーみーりーうす よっと ふぇーねー
Ip ip ulehj...
いぷ いぷ うれーい
解説
はい。かなり長いですね。ですが、被りといいますか……同じフレーズが繰り返されている部分がわりとあるので、同じ内容のものは二回解説したりはしないということでご理解ください。
あと文法用語的なのはわりとその場のテンションでわりと適当に書いているものも多いのでご容赦ください(別記事で別の用語で同じことが説明されている可能性があるのはいつものことですが)。
あとさざんかも1.0倍速だとところどころ歌えるか怪しいレベルの訳があるんですけどね。まあネイティブスピーカーなら余裕で歌えるでしょうけれど。はい。
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
あなたの誕生日に祝福を あなたの毎日に祝福を
はい。この曲のメインフレーズです。もうこの時点で素敵度MAX尊みがすぎてやばいですね。
「feu:~に、~のために(与格前置詞)」、「jot:あなたの(二人称単数属格)」は基本中の基本なのですが。まあこの記事を読んでいる方の中でデナスティア語(というと長いので以下「田語」と呼びます)をしっかりと勉強してくださっている方はほぼいないと思われるので、一応基礎についてもちょくちょく触れることにします(でも基本的にさざんかがぽんこつを起こさない限り二回は触れません。テンポの都合上)。
残りの単語も見ていきましょう。「mijafeo:祝福(複)」は、タイトルの田語訳「mijafi(単)」の複数形です(カッコでネタバレしていくスタイル)。
リンク先見れば簡単にわかるのですが、英語で始まっておりまして。単数かと思ったら複数のsが語末にひっそりついていたので修正しました。
「tzovofi:誕生日」と「sepefi:毎日」ですが、今回の翻訳ではじめて田語にできた単語という……。共通している「fi:日」という単語はもとからあったのですが。とくにsepefiの方は「sepe:~ごとに」すら造語されていませんでした。
「tzovoe:産む」という単語はあったんですけどね(生まれるではなかったのですよ。はい)。
Kvaitzo tziecjeh fueh tvantia efe fibemp
最後の一細刻まで前方を見続けなさい
はい。わけのわからない日本語(?)が出てきました。まず基礎。「kvaitzo:見る(条件法二人称単数現在時制)」ですが。「見ている」という継続の意味が条件法で表されている感じですね。
「fueh:~まで」は「~まで継続して、~まで一帯で」といった意味合いで使われる前置詞です(提出締め切りはまた別の前置詞を使うのですが今回は割愛)。そして「efe:1」は単純な数詞です。「tvantia:最後の」も基本的な語彙ですね大昔に造語したのを引っ張り出して辞書登録したとか言えない。
そして残り。「tziecjeh:前方」は「tzieh:前」という単語に「cje:~の方」という語がくっついて、発音のしやすさetcのせいでまあこんな綴りになりました。
田語の語末のeは普通は読まれないか/ə/で発音されますが、同じく語末のehは例外なく/e/ですまあ歌う時は不定詞マーカーのe以外はeとハッキリ発音されることもあるのですが。でも綴り字ehなのは無駄ではないのですよ田語は歌唱用言語というわけではないので。
そして最後の「fibemp:細刻」ですが。まあ面倒くさいので細かい説明は文字通り今度文化記事とかで書きますね。ひとまず1秒に相当する単位、あるいはもう少し詳しく言っても「1日が24時間なら、1細刻は1.35秒になる」ぐらいを覚えておけば完璧です。
Smeso notasnonteo tuneh pelius siklistes, es osamlistia jihmla cjitentoi.
なぜか剥がしてさえも増やされるタグと納得のいかない比較される価値
まず基本的な語。「es:~と」はぶっちゃけandみたいなものです。はい。
「tuneh:~すら、~さえ」はまあ逆接的な何かですね(作者の語彙力が死んでいるのは仕様です)。その直後にある動詞「pelius:はがす(条件法一人称複数現在)」が来ていますが、条件法の動詞とtunehで「~してもなお」みたいな意味合いが出ます(基礎編ではない? 気にしない気にしない)。
あと「siklistes:なぜか」という単語は成り立ちが複雑なのですが……まあこれで一単語になっているので覚えてください、としか言えません。同じことは「jihmla:価値(単)」にもいえます。
さて、ではここから細かい解説。「smeso:タグ(複)」は単数形にすると「smes」です。ちなみに、さっきも複数形になると語末が「mijafeo」みたいにoで終わっていましたが、oは別に複数マーカーではありません。はい。
「notasnonteo:増やされる(受動分詞後置修飾法複数)」ですが。これは「smeso」に数が一致していますロマンス語風を目指した結果です。性は面倒くさいので入れませんでしたが。ちなみに辞書の形は「notasnoe」です(語末eの発音はさっき言った通り注意が必要です)。同じく「cjitentoi:比較される(受動分詞後置修飾法単数)」も「jihmla」に数一致を起こしていますね。被修飾語に後置された形容詞や分詞は非修飾語の語尾に数(単複)が一致します。単数なら「-oi」、複数なら「-eo」です。基本的に。
一方で「osamlistia:納得のいかない」のように前置された場合、数は一致せず「-ia」という語尾で終わります。形容詞はこの「-ia」の語尾の形で辞書に掲載されています(一部「-ia」語尾を持たない形容詞もありますが)。
Jaunes “Co na vosalkvautzo jao cjo sun Teo” tas, fednes gafeo tcjotcjosteo al jao cjo jat taja.
「そのようなものたちを用いて私を測らないで」と私は言って、そして私の手で私の近くを飛んでいる言葉たちを覆った
かなり(音節数が)厳しいところ、その1です。
はい。まず基礎として代名詞の「jat:私の(属格)」、「jao:私を(対格)」、「teo:それら(一般指示代名詞対格)」。原文だと「teo」にあたる語は「数値(ルビに「もの」)」となっておりますが。後で解説する動詞の「vosalkvautzo」に「目的語に数値化した指標を取りそう」という雰囲気があるので、それを加味して複数指示代名詞で訳しました。
否定副詞の「na:ない」前置詞だと「cjo:~で。~を用いて」、「tas:~も」、「al:(ここでは)~のそばに」。指示冠詞の「sun:その、それらの」あたりが挙げられますね。はい。田語の代名詞、冠詞をつけたり、形容詞で修飾したり……といったことができちゃいます。
そして、ここでのcoは「語気緩和のco」です。命令文や依頼文の文頭に置くだけでいいので便利です。
では、一般的な単語に移っていくことにしましょう。ちゃんとした動詞はtasを挟んだ文それぞれ、及び引用文の計三か所にありまして。「jaunes:言う(直接法一人称単数or複数過去形)」、「fednes:覆う(直接法一人称単数過去形)」、そして引用されている「vosalkvautzo:測る(直接法二人称複数命令時制)」の三つです。ひとまず、「jaunes」は「fednes」との関係上明らかに主語は単数ですね。
「vosalkvautzo」ですが。辞書形は「vosalkvae」で、「vosal:長さ、長い」と「kvae:見る」からなっている単語です。
そして一般名詞。「gafeo:言葉、単語(複)」と「taja:手(複)」はまあ、いいでしょう。単数形はそれぞれ「gafi」と「taj」です。「tcjotcjosteo:飛んでいる(能動分詞後置修飾法複数)」はまたまた非修飾語の「gafeo」と数の一致を起こしていますね。「tcjotcjoe:飛ぶ」で検索すると出てきます。
Olh...fidu teu jadi. Tzieh pasaik kucjfer.
Oh 起床の時間 あなたは灯火を消さないで
一語目は音をそのまま写しているだけなので省略で。前置詞の「tzieh:~の前に」はわりと出ます(feuは既出)。
前半は「fidu:時(単)」、「jadi:起きること、起床(単)」は単純語なので説明略です(なお「私は起きる」の発音は「やです(jades)」、語頭を強調すると「いやです」になったりします。アポステリオリなので完全に狙いました)。
後半は「pasaik:消す(条件法二人称単数現在時制)」と「kucjfer:灯火(単)」です。「kucj:小さい」と「fer:火」でこんな感じになっていたり。
Olh...fidu teu jadi. Gellfosetzo jot betaicje!
Oh 起きるための時間 あなたの下に光を与えなさい
前半はさっきと全く同じなので略。「fik:下に」とあと「juo:あなたを(対格)」もまだでしたっけ?
ちなみに完全に余談ですが。「~を」という意味ではなくても前置詞の直後で単語レベルで影響を受ける代名詞は必ず対格を取ります。文レベルだとそうはならないんですけどね(あと属格は属格のままですが……細かいことはまた初学者向け記事に書きますたいです)。はい。
「gellfesetzo:照らす(直接法二人称単数命令時制)」はまあ説明不要でしょう(命令が時制の一種なのは、田語の動詞体系がそう説明すると楽だからそうなっているだけです)。
「bataicjeh:足元、足下(単)」は「beta:足(単)」の複数形「betai」に「~の方、場所」という意味の接尾辞「-cje」がついた単語です。
Gen, kvaitzo itmenkates cuit seh, amifetia daunuirpeh rimihk si na?
さあ、ここにじっと見ていなさい、素晴らしい味方が映っている、ないです?
「gen:今に、さあ」と「cuit:ここに」は頻出です。「si na」は肯定文につける付加疑問文で、英語に完全に直訳するなら「or not」です。もとの文が否定文なら「si da」になるというのは余談ですね、はい。既出の「kvaitzo」は略。
そしてここ、本来は「cuit」ではなく「co:これ(主格、対格)」という代名詞(さざんかの設計ミスにより語気緩和のcoと同音同綴異義語です!)の方がいいのですが。おそらく後半と(間接)目的語を共有しているせいです(というか日本語母語話者の私が訳しているので怪しいです)(人工言語で作者がそれを言ったらおしまいよ)。
「itmenkates:じっと」は一応「itmenkatia:じっとした」という形容詞で辞書に掲載されているものを、副詞形にした感じです。副詞で使うパターンの方が多そうな単語ですが。「-ia」を「-es」にすると副詞扱いになります。楽々。いぇい。
そして後半。動詞は「rimihk:映る(条件法二人称単数現在時制)」ですが。主語にあたる位置に「amifetia:素晴らしい」という形容詞で修飾された「daunuirpeh:仲間、味方」という名詞句が来ていますね。
つまり、ここでは「amifetia daunuirpeh」が「jo:あなた」であるという解釈が成り立つわけです。そして、「rimie:映る」は「feu」という与格の目的語で「~の場所に」というのを説明するのですが。これが前半にある「cuit」の本来の位置です。前の方へ飛んでダブっていたもとの方は消えているだけです。
Sa dat smes teu etzeilai
それは命の証です
「sa:それ」、「dat:コピュラ(直接法三人称単数現在)」、「teu:~の(属格前置詞)」は非常に頻出of頻出です。田語は英語の影響も初期の方で受けまくってきた言語ですので、属格形と前置詞による属格表現の両方があるのですよ。
「smes」は最初の方に「smeso」という複数形で出てきたあれの単数形で、意味の大きなまとまりとしては「~であることを示すもの」という意味ですね。タグも証もどちらの翻訳も実質。「etzeilai:命(単)」は田語をある程度以上学ぶと語尾の「-ai」が複数形語尾に見えてしまうというトラップがあるので注意が必要です。
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
冒頭に既出。略!
Tuneh cun soidacji bikovait putom
この世界が明日滅ぶ場合ですら
指示冠詞「cun:この、これらの」は頻出です。「putom:明日」は同じ意味で「put」とも言うのですが、ここではまあ説明はいいでしょう。
「tuneh:~すら」は既出なので詳細説明は避けて。「soidacji:世界(単)」は形態素を直訳すると「大地」だったりするのですが余談はさておき。
「bikovait:滅ぶ(条件法三人称単数現在時制)」。田語の現在時制は、どちらかというと「非過去時制」ともいうべきシロモノでして、未来のことにも使えます。日本語チックですね。さすがアポステリオリ。
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
既出。略!
Kvaitzo tziecjeh fueh tvantia efe fibemp
同じく冒頭に既出略。
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
いぷいぷ万歳 ここから先も同じく
はい。まず謝罪させてください。「ip ip ulehj」は翻訳ではありません。単なる音写です。原文の前半部分、検索したら「英語圏の万歳みたいなもの」とのことだったのですが。
さざんか、そこまで詳しく文化設定できていなかったので……そのまま音写しました。h音はないので落としています。日本語の「ヒ」ならcj音で受け入れるのですが。
まあ謝罪は本題ではないのでこれくらいにして。「tziecjeh」も既出ですね。と言いつつこの手の単語は過去と未来の両方で使えたりする問題が未解決だったりする問題があったりしますよねよく……アポステリオリとはいえ、これも日本語と同じなのかは謎です。そもそも「tzieh」と「tziecjeh」でふるまいが違う可能性もありますし。
「cuili:ここから」は上で見た「cuit:ここに」とは逆に、起点となる場合に用いられる副詞です。ところで副詞って役割が色々ありすぎて謎ですよね学習する上ではそんなのどうでもいいと思いますが。
そして、案外頻出なのが「dau:同じ、同じく」。文末に現れたり、主語の位置に現れたり。いろんなところに出てくるので作者の私も「この単語どうなってるの」状態だったりします。わからないものはわからないのです。
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
いぷいぷ万歳 私たちはあなたの幸せを願う
はい。前半はさっきと同じなので飛ばしましょう。「fehneh:おめでた、幸せ」みたいな意味です。そして感動詞の「おめでとう」という意味でも使えるのですが、今回急遽造語しました。今まで田語は「おめでとう」も言えない言語だったのですよ……ざんこくなせかいだったわけです。
「cjamileus:願う、希求する(直接法一人称複数現在時制)」は前からあった単語です。
Sa na dat jestoi al nasti al efe jili lihj
それ、ゼロから一を作ることについては簡単なことではない
はい。主語が長いので文頭に仮主語itみたいな「sa:それ」が立っていますね。前置詞の「jili:~から」と「al:~を、~について、~に関して」はやはり頻出です。「al」は上述の「~のそばに」よりもこちらの意味としての方がよく使われます(他にも意味があるのですが別記事でいいですよねそれは)。
数詞として「lihj:ゼロ」と「efe:一」が出ていますが、「efe jili lihj」で「ゼロから一」ですね。田語は前置詞言語なので日本語とは語順が逆になるわけです(逆にならないところもあります)。
「jestoi:簡単な(形容詞準体法単数)」ですが。これは形容詞の叙述的用法とかいうあれです。「jestia」というのが辞書の上の形なのですが、これは直後に修飾される名詞がない限り使えないのでこうなっています。詳しい説明は初学者向け記事ではないしいいでしょ。うん。
「nasti:作る(能動分詞準体法コト形)」にはちょっとした闇があったりなかったりするのですが、話が長くなりそうなのでここでは触れません。
Jo na kak kvae sa tas dau male al ajateo.
あなたは肝心なものに関して見ることも同じく触ることもできない
これ、おそらく文法的に若干高度なことをしているのですが(これまで散々してきているのにそれを無視していくスタイル)。新単語は「kak:できる(直接法二人称単数現在時制)」と「male:触れる」と「ajateo:肝心な、本質的な(準体法複数)」だけですね。
「jo na kak kvae」の部分「あなたは見ることができない」と「tas dau male」つまり「そして同じく触る」が目的語「al ajateo」つまり「肝心なものについて」という部分を目的語として共有しているわけですが。
本来、ここの「al」って文法的には不要なのですよね。けれど挿入されているのは「ajateoという目的語は共有されているよ。前半のsaはイコールajateoだよ」というのを少しでも分かりやすくしようとした結果だと思われます。
でないと「ajateo」を目的語として取る動詞が「male」だけだと誤認させてしまう可能性が上がるのでは……というのが(翻訳して自分で読み直した)私の感想です。
matcjpa dat na kastoi cjiktole al cada
不幸というのは幸せに関して気づくことができないこと
少し原文のニュアンスを逸脱している部分がある()のですが。音節数あれだし大まかな意味は取れるしいいでしょうという感じで決まったこれ。
「matcjpa:不幸、不憫(単)」と「cada:幸せ(単)」が対置されていますね。あとは「kastoi:できる(能動分詞準体法単数)」が直後に原形不定詞「cjiktole:気づく」を取っているぐらいですかね文法的な話は。
もっとも、余談ならあるのですが。私の田語ペンネーム(?)は「Cada Endefluhna」としていたのに、辞書登録がまだだったという……今回晴れて登録いたしました。はい。
そして「kastoi」、できるものと訳されるが普通で「できること」は「kasti」なのですが。原文を参照すると「こと」なのですが。なぜか「kastoi」になっているのは、田語のコト名詞とモノ名詞の区別が曖昧とかそういう話なのかもしれませんし、さざんかの脳がぽんこつなだけの可能性もあります。知らんけど。
Sepefi dat tzovofi tas dau dat jukufi
毎日が誕生日であり同じく命日である
はい。新出単語は「jukufi:命日」だけですね。「jukue:死ぬの婉曲表現」と既出の「fi:日」の合成語です。
二文前にも出てきた「tas dau」。どうやら主語と肯定否定の性質、そして助動詞までを共有しているみたいですね……。どちらの文でも動詞以下が(使われている動詞が同じか異なるかに関わらず)「tas dau」の直後で出ているので……。
もっとも、それでも相変わらず「dau」の振る舞いは謎に満ちているのですが。
Olh...fovsetzo tas mugotzo Tuganaik robacje
Oh 立ちなさいそして動きなさい 泥沼を掻き分けながら
一人だと「tuganaik」を入れるタイミングが難しい場所です。それはさておき。
最初の音写はさておき。前半の初出は「fovsetzo:立つ(直接法二人称単数命令時制)」と「mugotzo:動く(直接法二人称単数命令時制)」。
そして後半「tuganaik:掻き分ける、漕ぐ(条件法二人称単数現在時制)」と「robacje:泥沼」です。ちなみに動詞の原形不定詞はそれぞれ「fovse」、「mugoe」、「tugane」なのとか、「mugoe」が与格を取らず自動詞として使われるのはレア(おそらく音節数との兼ね合い)とか、「robacje」は「roba:泥」と「cje:~の方、場所」からなるとか余談は色々ありますがまあ飛ばしましょう。他動詞メインの動詞が自動詞として使われる例は音節数が限られているとよくあります。逆もしかりかもですが。
Olh...fovsetzo tas mugotzo Louta fluhnek
Oh 立ちなさいそして動きなさい 蓮は咲く
前半は全く同じ(ふたたび)なので解説を省略しまして。
「louta:蓮、睡蓮、蓮華(単)」の訳というか「ロータス」から直接取りました。デナスティア王国の文化的設定? そこはちゃんと裏でご都合主義を使って手回ししてあるので大丈夫ですよ。心配しないでください。
そして「fluhnek:咲く(直接法二人称単数現在時制)」は動詞ですね。原形不定詞は「fluhne」なのですが、名詞の「fluhneh:花(単)」と同根ですね完全に。「蓮=「泥沼を~」な「あなた」の比喩」だし二人称単数という解釈をしてもいいかな、と思ったのでこう訳しました。
Gen, mihtzo douse jot taj cuit seh, jo kak lontole cun mofaj si na?
さあ、あなたの手をここに合わせてみなさい、あなたはこの温かさを感じることができる、ないです?
細々したところは見覚えがありますね。まず「seh:です(丁寧な強調)」と「mihtzo:してみる、試してみる(条件法二人称単数命令時制)」で相手(この場合は「jo:あなた」ですね)を勧誘していますね。語気緩和の「co」ではないのは、強いお願いではないからです。「やってみて」と優しく呼びかけている感じなので文末に置く「seh」が選ばれました(あと条件法にも語気緩和があるので、命令時制でなかったら超控えめで丁寧な文が出来上がったりします……が、今回は条件のニュアンスもわりと残っていて色々な意味で条件法が使われています)。
そしてさっきの「taja」……の単数形である「taj:手(単)」が出てきました。あとは「douse:合わせる(原形不定詞)」と「lontole:感じる(原形不定詞)」そして「mofaj:温かさ(単)」ですが、まあいいでしょう。
Sa dat smes teu etzeilai
既出だよ。略!
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
既出。
Tuneh sa dait tafletoi, sik dau na cjikfentoi
それがきれいごとである場合ですら、しかし同じく気にされるものではない
「tafletoi:きれいごと」は実質「tafletia:チャラい、信頼できない、自由な」という形容詞の準体法なのですが。辞書にまだ未記載の単語とも言えなくはなかったりします……。
「cjikfentoi:気にする(受動分詞準体法単数)」はまあ、さておき。また「dau」が出てきましたね……。今度は「sa」なのか「sa dait」なのかを受けていますね……謎は深まるばかり……。
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
既出。
Feu tzovonek feu cun soidacji, jauso fahleih
この世界にあなたが生まれたことに対して、ありがとうを言いましょう
ものすごく冷めた表現ですが、もとの日本語はもっと温かい表現だったりします(そして田語も母語話者がこれを聞いたら「温かい」と感じるような文になっている(はず)なのでこれでいいのです。はい)。
そして「tzovonek:産む(直接法二人称単数過去時制)」という語が「生まれる」という意味で用いられるのは稀ですがないことはないので……(他動詞を自動詞として使うパターン再び)(あと生まれると産むについては宗教的なあれとか関わっているので、これもやっぱり文化記事が書けるかもしれません)。
今回の「jauso:言う」は直接法一人称の命令時制までは確実ですが、主語が単数か複数か曖昧な語形だったりします。とはいえ、おそらくニュアンス的に複数でしょう。はい。
そして「faleih:ありがとう」ですが。今回翻訳するにあたって造語しました(発音のバリエーションとして「falai」もあります)。アポステリオリなので、私が聞いていて心地よい感じの発音に語源を無理やりくっつけました(田日辞書を見てね)。以上、余談でした。
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
既出。
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
おなじく。
Gen es gen, ruitzo cuit kvatzo co!
さあさあ、ここに来なさいこれを見なさい
「gen」が「さあ」と訳せるのは既出ですが、繰り返すには間に「es」を挟むのが規範的という感じでこうなっています。
あとお祭りで集まってね~と言いたい時はあなた一人に言ってるのか、みなさん(複数)に言っているのか、それともその複合で「みなさん一人一人」に言っている(から単数)なのかという問題がありますが。フランス語版字幕で単数ぽく訳されていたのでここは単数にしました。
あ、語彙としては「ruitzo:来る(直接法二人称単数命令時制)」が新出ですね。あと語気緩和のとは別の「co:これ(主格、対格の単数)」も出ましたね。
At Lok-ruhtcjeh, joik po sa. Po cuo po cuo jeh
ロック風で、あなたはこれらを言う場合 このようにこのようにいぇい
はい。最初の単語はおそらく訳す予定がない(デナスティア王国にロック音楽なさそうですし)のでそのままの音写なのでおいておいて。
前置詞の「at:~と共に」と「po:~のような、~のように」ぐらいですね。はい。
あとは「ruhtcjeh:~風、~式」ぐらい。「at」は似た意味の前置詞が他にもあったのですが、そちらは「用いて」という、使う的なニュアンスが強かったので避けました。
余談を話すなら、最初「joik」の主語は一人称にしていましたが、フランス語訳を見て訂正しました。
「……って何終わらせようとしているんですかcuoって何ですか」とここで思った方は鋭いです。ものすごく。
「cuo:これを(対格)」なのですが。上の方に「co(主格、対格)」みたいに出ていたのを覚えている方。その通りなのですが。……「ぽこぽこ」言うのがちょっと微妙なので若者言葉ぽく勝手に誤解から対格形を生み出しました。
「誤用とされる」的に辞書に載せてもいいかもしれません……人工言語作成、こういうスラング? を充実させていくのも楽しいですね。あ、もちろん「jeh:いぇ」は音写ですよ音写。
At musnotzonefi, joik po sa. Po cuo po cuo jeh
アカペラ、あなたがこれらを言う場合 このようにこのようにいぇい
解説するのは「musnotzonefi:アカペラ」ぐらいですね。これは前置詞「mus:~なしに」が「notzonefi:伴奏、BGM」という語にくっついて生まれた語です。直訳すれば「伴奏なし」ですね。そのまんま。
At meli-ruhtcjeh, joik po sa. Po cuo po cuo jeh
ゲーム、あなたがこれらを言う場合 このようにこのようにいぇい
「meli:遊び、ゲーム、おふざけ」です。以上!
At kluhkaf, joik po sa. Da da da da da
踊り、あなたがこれを言う場合 だだだだだ
後半は例によって音訳なので飛ばして。「kluhkaf,:踊り」は激しめのものだけを指します。簡単にいえばブレイクダンスとか、タンゴとか。あとワルツでも町中で酔って熱狂しながらやっていたらkluhkafです。
Jel klauk, Jel jinsek, Jel melek, Jel tzuasek, Jel pacjak, Jel tlabonsek
よく食べ よく眠り よく遊び よく学び よく喋り よくたたかい
ちょっと難しい場所です。
「jel:とても、非常に、よく」という程度を表す副詞の後に二人称単数現在時制に活用された動詞が並んでいる感じです。意味は解説しなくてもわかりますね……?
ひとまず「語末のkを取り、その後e以外で終わっている単語にはeをつける……という操作で辞書に載っている形(辞書形)が出せます」とだけお伝えしておきます。あとこれで増えたeは普段はもちろん歌ってる時でも絶対読まれないよ、ともお伝えしておきます。
Nagak mol afektia sepefi
あなたは非常に平凡な毎日を過ごす
直前の勢いで行くと間違いなく躓くポイントです。難易度高めが続く場所です。
原文にはない「nagak:過ごす、暮らす、生活する(直接法二人称単数現在時制)」が追加されていますね。そして「afektia:普通の、人並みの」みたいなのも若干意味が違うかもしれません。翻訳ムズカシイデス……。
そして「nagae」という動詞、否定の副詞「na」との発音上の区別が面倒くさそうですね(これがぽんこつさざんかの力です)。
あと「mol:非常に、とても」は実質「jel」の同義語みたいなものです。若干ニュアンスが違いますが、例によってぽんこつなさざんかでは説明に苦労するのが目に見えているので飛ばします。
Na kaik mehde, Na kaik endae, Na kaik flehse, Na jaik tuneuatzi, Na kaik lufe, Na daik lufentoi
泣けない場合 笑えない場合 歌えない場合 何もない場合 愛せない場合 愛されない場合
難しいはまだ終わらないラスボスかな。
否定の副詞と「kaik:できる(条件法二人称単数現在時制)」の後ろに原形不定詞(辞書形)が続いているのが大体ですね。そこはいいとして。
「jaik:持つ(条件法二人称単数現在時制)」の後ろにある語は「tuneuatzi:何も」で、実は田語らしくない綴り字だったりするという余談があります。「あなたが何も持っていない」みたいなニュアンスです。
最後のはコピュラ「da」の条件法二人称単数現在時制と、後ろには直前の「lufe:愛する」の受動分詞準体法単数がありますね。つまり「be動詞+過去分詞」みたいな構文です。言ってしまえばこれが田語で受け身を表す表現なのですよ。
で、このフレーズではなぜ本動詞がさっきと違って条件法になっているかといえば……その答えは次の文にあります。
Teo, sik fuos juo atife
それら しかし私はあなたが生きるのを望む
そして乗り越えたかと思えばここが一番難しかったりします死に際に全体超ダメージ技を放ってくるタイプのラスボスだったのかもしれない←ふざけるのはやめなさい。音節数は足りているはずなのに……ドウシテ……。
「fuos:望む、ほしい(直接法一人称単数現在時制)」と「atife:生きる(原形不定詞)」が初出でしょうか。「A fuoe (B) 原形不定詞」という「A want B to 不定詞」そのまんまな構文がありまして、意味もまあ、お察しの通りでございます。
(ちなみに活用して「fuos (jo) atifek」とか分詞で「fuos jot atifastoi(またはfuos jot atifasti)」にしても問題ありません。今回使わなかっただけです。属格&分詞パターンは若干事例が少ないと思われますが)。
ちなみに主語が一人称単数なのはフランス語字ま(割愛)
そしてさきほどの伏線回収。「teo:それらを(一般指示代名詞複数対格)」で先ほどの条件法動詞軍団の条件文を全部受けています。
厳しい色々。しかしそれでも「私は生きてほしい」という。ちょっとうるっと来るので本当に原曲まだ聞いていない方はぜひこちらからどうぞ……!
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
Tuneh cun soidacji bikovait putom
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
Kvaitzo tziecjeh fueh tvantia efe fibemp
まとめて既出なので飛ばします。いい歌詞よね。
Atifaik, Ma met manofe juo
あなたが生きていれば あの人があなたに目を向けるかも
ちょっと難しいところですがさっきのラスボスの死に際の必殺技ほどは難しくありません。
わりと基本的な語「ma:彼、彼女」ですが。これは親愛代名詞と言いまして……まあ愛おしい感情を持っている相手を指す三人称です(話者か聞き手か他の誰かか。誰がその当該人物に愛おしいと思っているかは場合によります。もちろん皮肉パターンもありますが今回はいいでしょう。はい)。
で、初出単語「met:かも(直接法三人称単数現在時制)」。これはたぶん英語の「may」が近いのかもしれません。知らんけど。あと原形不定詞(辞書形)が「meh」となる単語なのですが。原形不定詞がeで終わらない動詞は激レアです(コピュラや「する」、一部の助動詞的な動詞やスラング的なものにしか登場しません)。
「atifaik:生きる(条件法二人称単数現在時制)」、これを前提として「かも」と言っているわけです。「manofe:目を向ける、注目する(原形不定詞)」は……詳しい解説不要ですよね。尊いのでお察しください。
Atifaik, Jo mek tole cadapeh
あなたが生きていれば あなたは当たりを手に入れるかも
新出は基本語の「tole:取る、手に入れる(原形不定詞)」と、あと「cadapeh:当たり、当たりくじ」ぐらいですね。「mek」は先ほどの動詞の二人称活用verです。
「tole」は感覚的にはおおよそ「取る(アポステリオリなので)とかtake」そのままです。そして「cadapeh」は既出の「cada:幸せ」に「-peh:部分」をつけた単語です。ニュアンス的にはたくさん入っているくじの中で幸せなくじの紙という意味なのですが……まあ知らなくても問題ありません。
といいつつ、接尾辞「-peh」がつく語はわりとよく出てくるので、接尾辞の感覚は覚えておいても損はないでしょう。
Atifaik, Uatzi met dahket
あなたが生きていれば 何かが再始動しうるかも
新出は「uatzi:何か」と「dahket:再開する、再始動する(直接法三人称単数現在時制)」ですね?
後者は基本的にいわゆる自動詞です(と辞書に書いてある)。「作業を再開する」と言えないのはきついかもしれないので他動詞にするかもしれませんが(あいまいなことを言わない!)。
Feu atifaik fueh tvai
最後まで生きていくためには
「atifaik」再び。そして「tvai:終わり、最後」ですが、最初の方に出てきた「tvantia:最後の」と同根です。
Bounetzo, Kebasetzo, Jautzo sihtzoi, Lasisolsetzo, Sonomitzo
無駄にしろ、妨げろ、異なることを言え、マイペースに動け、執着しろ
ここも難しいところですが、さっきのほどではありません。余裕です。
はい。全部直接法二人称単数命令時制ですね。「sihtzoi:異なる、違う(準体法単数)」を除いて。辞書形が「-tzia」で終わるちょっとレアな形容詞だったりします。
一見「人としてどうなの」といったことの命令文ばかりが並んでいますが。
まあ、人生遠回りが近道がデフォだし、自分軸を持たずに流されるのはやめなさいということかな~と解釈しました。というか、他の部分がいいことを言っているので悪いことを推奨しているとは思えないのですよね。とりあえず聞いてみてね(ひじょうにつよいあつりょく)。
Tas pumepa puslieve putacj patife, at eo mijauso!
そして来週来月来年来世も、私たちで祝福しましょう!
同じく細かいのが続きますが、まあここまできたらいけるでしょう。
はい。並び順で大体意味はわかりますね。重要単語は前置詞「at:~と共に(既出ですがあえて再確認)」と「eo:私たち(一人称複数対格)」ですね。主語なのですが前置詞の直後は……というあれです。「私たちで」という日本語そのままです。
「mijauso:祝福する、祝う(直接法一人称複数命令時制)」ですが。この「mijaue(辞書形)」という単語はタイトルの訳である「mijafi」と同根だったりします(同じような意味の名詞と動詞で前半部分の綴り字が同じなので気づいた方もいらっしゃるかもですが)。
そして「来世の後の来世は?」とか水を差してはいけません。その先も……みたいなニュアンスが強いでしょうし。
そもそもデナスティア語の「patife:来世、死後」はつまり、イデア論とか天国的なものを信じているデナスティア王国の人たちからしたら「非常に長い時間」というレベルではなく「永遠」というイメージがあります。まあ、原文も同じ意図で書かれているでしょうしそう翻訳しても問題ないでしょう。
涙腺崩壊待ったなしですので、皆様におかれましてはハンカチを用意してリンクを踏(割愛
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
Tuneh sa dait tafletoi, sik dau na cjikfentoi
Mijafeo feu jot tzovofi Mijafeo feu jot sepefi
ここまではこれまでに既出なのですが……。最後が違いますね。
Feu fala kasti pinse cuit, jauso fahleih
ここに集まることができた奇跡に対して、ありがとうを言いましょう
最後の解説文です。「kasti:できる(能動分詞準体法コト形)」は既出でしたっけ……? まあいいや。「eih:私たち」とかを入れて「eih kaunes」とするのもありだったかもですが、原文では「私たち」とははっきり言っていませんし、これでいいかな、みたいな。
最後なのにかなりアッサリしているのはユルシテ……ユルシテ……。
あとは「fala:奇跡(単)」と「pinse:集まる(原形不定詞)」ですね。うん、最高。
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
Ip ip ulehj, tziecjeh cuili dau
Ip ip ulehj, cjamileus jot fehneh
Ip ip ulehj...
このあたりはすべて既出です。本当に素敵な歌をありがとうございます……!
皆様にも幸あれっ!
おわりに
はい。ところでなぜこのような記事を突然書いたかと言いますと。TwitterのTLにたまたま流れてきて動画を開けたらとっても素敵な曲だったというのもあるのですよ。ですが……はい!
(https://twitter.com/sazankaiueo/status/1674139931692924928?t=MFqcFkEQ-FtEg2-PzkOcWA&s=19)
どーん!
もう言うまでもないでしょう。ハピバ私(撮影日:リンク先から察してください)。
本当は直接記事にツイートを埋め込みたかったのですが、ぽんこつさざんかには無理だったので脳筋戦法画像を併用しました……。
こんなに長い記事を読んでくださった皆様、ありがとうございました。
そして最後に……もう一度最初のリンクのコピペをリマインドしておきますね。
Top comments (2)
まずはお誕生日おめでとうございま……した!(0時半に打っているため)
さすがに明日(語弊あり)読みますが神曲そうなので聴いてあげます
ありがとうございます…! 曲は本当に神曲なのでぜひぜひ!
(そしてこんなに長い記事を読んでくださるとは神様ですか……ありがとうございます!)