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Tont Mei tan Felvez'ani #2

皆さんこんばんは。
Tont Mei tan Felvez'aniの時間がやって参りました。
著者のFijus'です。

こちらは私が創作している言語・フェルヴェザニ語の文法事項などを解説する不定期連載記事となります。

連載名はフェルヴェザニ語で「フェルヴェザニ語と眠ろう」という意味です。「ント メイ タン フェルヴェザニ」と読んでください。
ぜひおやすみ前の静かな時間にでもお楽しみください。


第2回はいよいよ動詞文です。
コピュラ文だけではまだリンゴは食べられないし、ウサギを追いかけることもできないし、闇が世界を覆うこともありませんからね。

第1回でも述べた通り、フェルヴェザニ語はVSOの語順です。
つまり動詞・主語・目的語の順番で並べるのが最も一般的です。

※助詞があるので並びが間違ってても通じますが倒置法になります。


コピュラ文で補語に用いた助詞は"cu"でしたが、動詞文で目的語に用いる助詞は"ne"または"ada"です。

Minos a ky ne wenh'odo. 私は本を読みます。
Minos a ky ada fin wenh'odo. 私は3冊の本を読みます。

 minos:読む

neは単数、adaは複数、という使い分けこそありますが、現実はそこまで意識する必要はありません。フェルヴェザニ語の複数は英語のそれとは全く感覚が異なり、複数であることを特に強調したいときにのみ使います。

・一般論の場合 ・数が重要でない場合 ・数が分からない場合
はとりあえず全部単数形を使っておけばオッケー。

つまり、"Minos a ky ada wenh'odo."は、「俺は本を読むけど、なんと3冊も読むんだぜ」という感じで、3冊であることが大事だと思ってる人なんですね。そこまで神経質になることではない


さて、フェルヴェザニ語の動詞で最も重要で、最も使用者の心を折る要素は「動詞の格変化」です。
格変化とはいっても過去形とか属格とかではなく、主語が何人称なのか、単数か複数かによって変化する格変化です。

 xaf:食べる zavain:リンゴ

Xaf a ky ne zavain. 私はリンゴを食べる。
Xafiva lo kija ada zavain. 私たちはリンゴを食べる。

Xaf fy san ne zavain. あなたはリンゴを食べる。
Xafiva fy sanof ada zavain. あなたたちはリンゴを食べる。

Xafize tox loa ne zavain. 彼はリンゴを食べる。
Xafiva tox lobi ada zavain. 彼らはリンゴを食べる。
Xafize meu n'af ne zavain. 彼女はリンゴを食べる。
Xafiva meu n'avan ada zavain. 彼女らはリンゴを食べる。

Xafyqu bo tena ne zavain. それはリンゴを食べる。
Xafiva kol tena ada zavain. それらはリンゴを食べる。

Xafet bo zavain xala ky. リンゴは私に食べられる。
 xala:~によって(前置詞)

というように、主語が何かによってと、受動態かどうかによって動詞は以下の5種類に格変化?活用?します。

xaf のような一人称単数、二人称単数に用いる原格
xafiva のような複数に用いる複数格
xafize のような三人称生物単数に用いる生物格
xafyqu のような三人称無生物単数に用いる無生物格
xafet のような受動態で用いる受動格

辞書などでは原格が見出し語になり、説明文中にこの順番で載っています。

そして、この活用の仕方も6種類あります。

   i型動詞 (原格) -iva -ize -yqu -et
   l型動詞 (原格) -lif -lof -lan -let
  id型動詞 (原格) -id  -id  -id  -et
  ol型動詞 (原格) -olk ol-  ol-  -olet
無変化型動詞 (原格)           -et/-let*
不規則型動詞  (動詞によって異なる)

*最後の文字が子音なら-et、母音なら-let

どの動詞がどれなのかは覚えるしかありません。

日本語の動詞の活用、英語の不規則動詞、ラテン系言語の男性・女性名詞と同じ、自然言語ならではの覚えるしかない理不尽要素です。
そして受動格だけ中途半端に規則的なのもまた自然言語の理不尽さを反映していると思っています。

今後複雑な文法になったときに格変化によってどの主語にかかるのかが確実になればいいなという側面も持っています。


動詞文の否定形は動詞の後に"hof"を置きます。格変化は変わらないので注意。

Minos hof a ky ne la wenh'odo. 私はこの本を読みません。
Minosid hof tox loa ne zai wenh'odo. 彼はあの本を読みません。
 ※minosはid型動詞

疑問文にするには文頭に"ve"を置きます。格変化は変わりません。

Ve minos fy san ne la wenh'odo? あなたはこの本を読みますか?
Ve minosid meu n'af ne ha wenh'odo? 彼女はその本を読みますか?

命令文にするには主語とその助詞を省略します。格変化は原格か受動格です。

Minos ne la wenh'odo. この本を読みなさい。
Minos hof ne la wenh'odo. この本を読むな。


記事は短い方がいいので今回はここまで。動詞の活用とかいうめちゃくちゃ重い話も入ったのでなおさら短く今日は終わりです。

次回は時制や助動詞についてお話しできたらいいなと思います。


【練習問題】
 フェルヴェザニ語を用いて、あなた自身のことについて「私は~を話します。」「私は~~を創作します。」など自己紹介してみてください。

 kof (i型)使う
 feka (l型)愛する
 minos (id型)読む
 toron (id型)創作する、作る
 ez'i (不規則 ez'i-ez'imi-ez'imi-ez'aja-ez'et)話す
 miz (無変化)~が好きである
 tinklas (id型)決める、定める、定義する
 sibiha (l型)遊ぶ
 myfo (不規則 myfo-myfon-myfon-myfai-maifet)見る、眺める
 pendag (i型)習得する

 ez'ani 言語
 seqanyvi 世界

 fis ~の ※A fis B⇒「BのA」


こんなことも書いてほしいなどご要望・ご質問
ご意見・ご感想もお待ちしております。

それではおやすみなさい。

Fijus' Qaz'ofywei Invarom

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