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ルール
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言語名
「øpʰɜt'a語」と言います。
「øpʰɜt'a」という名称はøpʰɜt'a語で「共に伝えること」という意味の名詞句に由来します。
øpʰɜt'a語には「外来でない固有名詞は必ず2音節以内に収まる」という制約がありますが、「øpʰɜt'a」という名称は3音節で構成されています。このことを説明する案として、以下の説があります。
一つ目の説によれば、「øpʰɜt'a」は、/∅ɜt’a/(「言うこと、伝えること」の意)に接頭辞/∅øpʰ/を付けた形です。この接頭辞は「今ここのウチの人らマーカー」と呼ばれます。
二つ目の説によれば、「ø」または「øp」が「共に」、「pʰet'」が「伝える」、-aが「すること」という意味だとされます。
øpʰɜt'a語の方言について
この記事に記載されている主な変種は、どうやら標準語のようです。以下では、特に断りがなければ標準語について述べます。
標準語のほかにも、非統制の共通語がいくつかあると推測されています。また宮廷&官僚語、及び民衆語もあります。
全世界におけるøpʰɜt'a語の統制機関には??????(和訳:øpʰɜt'a国際科学財団言語アカデミー; 英訳: Academy of Language Studies, Øpʰɜt'a International Science Foundation)があります。????連合帝国内の同統制機関の名称は、??????????(和訳: 国語理事会øpʰɜt'a言語委員会; 英訳: Øpʰɜt'a Language Commission, Board of National Languages)及び??????(和訳: øpʰɜt'a国立連合大学øpʰɜt'a語研究所; 英訳: Institute of the Øpʰɜt'a Language, Øpʰɜt'a National Union of Universities)です。
øpʰɜt'a語の発音
音節構造
øpʰɜt'a語の音節構造は(C)C(X)V(V)(C)。なお、Cは子音、Vは母音、Xは半母音をそれぞれ表し、括弧はその出現が任意であることを示します。括弧でくくられていない子音・母音(義務子音・義務母音)でも、一方はゼロ子音・ゼロ母音になることができます。ゼロ子音・ゼロ母音とは、形態音韻論上はそこに子音・母音があるように振る舞うのに、実際には発音されない音のことです。
なお、øpʰɜt'a語学では、ゼロ子音・ゼロ母音を/∅/で表します。前述の[ʌ]を表す発音記号/ø/とまぎらわしいですが、ほんの少し見た目が違いますね!()
音節形成には一つ以上の共鳴音が必要です。
任意出現の部分((C), (V)など)に現れる音素には制約があります。
半母音Xになれるのは/β̞/と/ɥ/の2音のみであり、この2音がCの位置を占めることはありません。
また、帯気破裂音・放出音・破擦音は子音連続に準じて、C二つ分として扱われるとする仮説もあります。ただし、その説においても、語末の破擦音はC一つ分になります。
母音
øpʰɜt'a語の母音音素は八つあります。(ただし、方言によっては、さらに/ɪ̈/と/ɯ̽/が加わって10母音となります。また、広~半広母音が弁別的に鼻母音化する方言もあります。)
下のチャートが、øpʰɜt'a語の母音目録です。左側が非円唇音、右側が円唇音を表します。
øpʰɜt'a語学の発音記号では、非円唇後舌半広母音[ʌ]を記号/ø/で表記することにご注意ください。
それ以外の記号は、国際音声記号と同様の発音です。
音節内において母音は、聞こえ度の高いものが1番目に来ることが多く、逆転することは少ないです。基本8母音中で任意母音となることができるのは/a, ɜ, ø, o, i/の5種しかありません。
子音
一方、子音音素は35個確認されています。
チャートに記載されているもののほかに、二重調音として、/ɡ͡b/, /w/, /ɥ/があります。
また/β̞/は、ダイアクリティカルマークを省略して/β/と表記されることもあります。
/β̞/と/ɥ/は半母音(略号:X)と呼ばれ、øpʰɜt'a語の音節構造において他の子音とは明確に区別されます。
第1の任意子音になれるのは、震え音、弾き音、鼻音、破擦音、帯気音及び放出音のみです。第1の任意子音が存在する場合、聞こえ度が逆転することが少なからずあり、義務子音は阻害音になることが多いです。
/ʔ/は、語頭音素及び語頭音節主子音としては出現しないとする研究があります。この研究によると、/ʔ/が他の音素と混同されることはないそうです。
他の子音の直後にある/v/と/β/は、一部の状況下では自由異音になるとする仮説があります。
接辞の付加によって母音が3つ連続した場合は、接辞と語基の間に声門破裂音/ʔ/を挿入します。
子音の長短は弁別的ですが、音韻論上は子音連続として扱われます。語頭においても、少なくとも/r/は長子音が確認されています。
/rrɥyyr/(不定人称)
過去には次のような子音体系が報告されたこともありました。これはもしかすると別の方言の記録だったのかもしれません。
アクセント
この言語では、アクセントによる弁別はされません。
音節数制限
øpʰɜt'a語の音節構造には制限があります。外来の固有名詞を除き、語の音節数は基本的に3音節以内なのです。(ただし、一部4音節を上限とするものもあり。)
外来語であっても、固有名詞でなければ、3音節以内に収める必要があります。
ちなみに、外来でない固有名詞(øpʰɜt'a語に基づいて名付けられた人名や都市名など)もまた、基本的には3音節以内に収まっています。
ただし、接辞が付く場合や複合語、畳語である場合は、この音節数制約から除外されます。
一部地域では上限の音節が2音節になっています。語源不明だった標準語の3、4音節語についても、ある程度は2音節以下の形態素に還元できることが比較研究によって判明しているそうです。
3音節以上の語源不明語は、一度2音節以下になった語からなる複合語とみられており、今後の研究が待たれます。
これまでは、標準語においても上限の音節が2音節とされていましたが、これはのちの研究で誤りとされました。
これについて、øpʰɜt'a語の話される????連合帝国の伝説にその起源を求める考えもあります。
その説によれば、初代皇帝ゆかりの地、もしくはt'øldøl教の重要な出来事のあった場所では、2音節制限がはたらいていました。一種のナショナリズムとして、この2音節制限言語を「真のøpʰɜt'a語」としていたため、帝国の言語研究でも2音節制限があるとされたのです。
一説によると、????連合帝国初代皇帝ゆかりの地、もしくはt'øldøl教の重要な出来事のあった場所で話されていた地域方言では、音節数の上限が2音節になっています。一種のナショナリズムの結果、この言語変種が「真のøpʰɜt'a語」とされていました。現在では、共通語のうち約半数が2音節制限を持ち、変種全体で見ると3音節制限を持つものが過半数となっています。
等時性
øpʰɜt'a語は日本語と同じように、モーラを一定の時間的長さを持った音の単位としていると分析されてます。
これは、母音の長短の区別が音素自体の区別ではないこと、またゼロ母音音節が存在し、一拍として認識されていることからも分かります。
øpʰɜt'a語の文字
øpʰɜt'a語の表記体系についてはまだ分からないことが多いです。
この記事では便宜上、音素表記に基づいた表記をしています。(ただし、ゼロ子音・ゼロ母音は表記上省略します。)
øpʰɜt'a語の統制機関により公式に定められている書法には、標準正書法、補助正書法、電算転写法があります。
標準正書法は固有文字体系??文字によるものです。??文字は、ジャウィ文字やカウィ文字に似たアブギダだと考えられています。
補助正書法では、ラテン文字及び補助記号を用いて表記します。転移部分(「コメントに応じて変化する世界」を参照)の住民のうちラテン文字を解する人たちによって使用されているようです。
電算転写法でもラテン文字を用います。電算機により容易に情報処理できるよう、ASCII英数のみで扱えるようにされています。
具体的な正書法の内容については、まだ未確定です。
ラテン文字の表記法については、øpʰɜt'a語綴り字関連メモ にまとめられています。そちらもご参照ください!
øpʰɜt'a語綴り字関連メモ(随時更新)
さざんか(Cada Endefluhna) が Öphëtqa言語&世界(仮称) へ執筆 ・ ’23年7月10日
ラテン文字表記法①
次のような表記法が用いられているという説があります。ただしこの説は、さまざまな事象に基づいた推論(=仮説)に過ぎないとのことです。これが立証され定説になったら、この記事で採用する表記法もこれにします。
子音/p, b, t, d, k, g, f, v, s, z, h, m, n, r, l, j, a, e, i, y, o, u/は、発音記号と同様のアルファベットで表記します。
声門破裂音はqで表します。
軟口蓋鼻音はngで表します。ただし、直後に母音が続いた場合は必ず/ŋg/という発音になります。
破擦音/p̪͡f, t͡ʃ, ʈ͡ʂ, ɡ͡ɣ/は、それぞれpf, ts, tsh, ghと表記されます。tsが後部歯茎音であることに注意してください。
弾き音/ⱱ, ɽ/は、それぞれvh, rhと表記されます。
両唇接近音/β̞/はvという表記になります。なお、子音の直後のvは/v/、/β̞/の二つの読みがありえます。これは、この2音は一部の状況下で自由異音になる可能性があるとする仮説に基づくものです。
帯気音は対応する無気音の右隣にhを加え、ph, th, khのように表記します。
放出音は、対応する無気音の右隣にqを加え、pq, tq, kqのように表記します。
母音/ɜ/にはë、/ø/にはöが割り当てられています。
別の方言で見られる/ɪ̈/と/ɯ̽/は、それぞれïとüで綴られます。話者によってはウムラウトが省略されます。あるいは、書かないとまぎらわしい場合にのみ書き分けることもあります。
長音は、同じ字を連続させることで表されます。
二重音字である場合は、最初の字を重ね書きします。
例:öthokkhaa /øtʰokkʰaa/
ラテン文字表記法②
上記の表記法を改良したものもあります。以下のチャートをご参照ください。
音素 | 表記 | 音素 | 表記 | 音素 | 表記 | 音素 | 表記 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
p | p | g | g | t͡ʃ | ts | ⱱ | vh |
b | b | k’ | kc | ʈ͡ʂ | tsh | ɽ | rh |
p’ | pc | kʰ | kh | ɡ͡ɣ | gh | r | r |
pʰ | ph | ɡ͡b | gb | f | f | l | l |
t | t | ʔ | c | v | v | β̞ | w |
d | d | m | m | s | s | j | j |
t’ | tc | n | n | z | z | ɥ | wj |
tʰ | th | ŋ | ng | ɕ | sh | w | wh |
k | k | p̪͡f | pf | h | h | ∅(ʔ?) | (無表記) |
前述のラテン文字表記法では、いくつかの音素の表記について言及されていませんでしたが、こちらではすべての音素の表記について言及があります。
変更点は次の三つです。
①vで表記していた/β̞/をwで表記。
②/ʔ/や放出音を表していたqの代わりにcを用いる。
③wで表記していた/w/はwhで表記。
ラテン文字表記法③
2番目に解説した表記法をベースとして、ダイアクリティカルマークとダイグラフ・トリグラフが併用されているかもしれないという考察もあります。
帯気音は、他の表記法と同じように、無気音を表す字母の直後にhを足すことで表します。
放出音はハーチェクを付けて表されます。これはKartvelo translit(グルジア文字のラテン表記法の一つ)にならったもののようです。
声門破裂音はåで表されます。元来声門破裂音を表すアラビア字アリフ(ا)に対応するラテン字がaであること、デンマーク語において声門破裂音が現れるstød現象ではaのリング記号付加が用いられると比較される。
/ɕ/も、ハーチェクを付けてšで表します。
ラテン文字表記法④
2番目をベースにした表記法と3番目の表記法が併用されているとする説です。
2番目をベースにした表記法は「(ラテン式)ASCII法」と呼ばれます。放出音はcやq、まれにアポストロフィで表されます。PC上で使いやすいのが特徴です。元英語圏から転移した地域ではこの方式が使われています。
3番目の表記法は「(ラテン式)ハーチェク法」と呼ばれます。紙では使いやすいのが特徴です。ハーチェクを使っている転移地域を中心として使われます。
鼻母音の表記
一部の方言に見られる鼻母音はオゴネク(˛)を付けて表記します。
øpʰɜt'a語の文法
言語類型論の観点から言うと、øpʰɜt'a語は膠着語に分類されます。
アラインメントは主格-対格型言語です。
語順
øpʰɜt'a語の基本語順は目的語-動詞-主語(OVS)の順です。ただし、関係節などの従属節内ではOSVになります。また、主題(T)のある場合は、TOVSやTOSVのような語順になります。
修飾する際は、形容詞であれば被修飾語の前に置き、属格名詞であれば後に置きます。
前置詞も後置詞もありますが、後置詞のほうがやや多いです。
関係節は、被修飾語の前に置かれます。
品詞
øpʰɜt'a語の品詞区分はまだ明らかでありませんが、「名詞」「動詞」「形容詞」「副詞」「前置詞」「後置詞」「助動詞」「鞜詞」といった用語が使用されています。
他動性
動詞には目的語の項数を表示する接頭辞があります。ただし、項数が1種類のみに定まっている動詞の場合は、その接頭辞を省略することができます。
時相法(時制・相=アスペクト・法=ムード)
時制には、直近現在(ちょうど今)、過去(今より前)、非過去(それ以外)の3種類があります。時制は機能語で表されます。
相は、時制を示す機能語に付随する接辞や接語で表されます。
法は後置詞で表されます。
態(ヴォイス)
動詞の態としては、能動態、被動態のほか、少なくとも中動態、自発態、使役態、交互態などが見られるようです。
「被動態」というのは、いわゆる受動態のことで、「受け入れる」のようなニュアンスを加えるために用いられることがあります。
「中動態」は、動詞の表す行為が、主語で示される行為者自身に対して影響を及ぼすことを表します。
そのほか、充当態があるとする説もあります。充当態は「適用態」とも呼ばれるもので、動詞の結合価に斜格項が追加されることを示します。
代動詞
代動詞としてrfeːɜsという語があります。これは1音節語です。
形容詞
「øneosa-ømpʰarrakʰa(新しき薔薇の城)」という固有名詞から、形容詞は複合語中で無標のようです。
名詞
øpʰɜt'a語の名詞には、性による語形変化がありません。
格
格は接尾語で表されます。
現在のøpʰɜt'a語には、主格、属格、対格、部分格、処格、与格、様格、共格、具格、斜格が存在します。このうち、主格と斜格はどちらも無標なので、見た目の上では同形です。
また、斜格は「格」と名付けられていますが、実質的に格語尾を失っただけです。元の格としての情報は保存されています。つまり、斜格は、便宜上斜格と呼ばれているだけの、実態のない格です。
属格には接尾辞(接尾語)を用いるパターンと、「前置詞+斜格」で表されるパターンがあります。後者はほとんどの場合、複合語中でのみ見られます。おそらく属格語尾の後ろに他の格語尾をつけることができないために用いられる方式なのでしょう。
共格と具格は、一応形態は同じですが、細かい文法変化が異なります。
共格と具格の峻別や、処格や様格の具体的な意味の使い分けは、機能語的前置詞で行われます。
主題や焦点
さて、øpʰɜt'a語には主題マーカーや焦点マーカーもあります。
主題マーカーは後置詞「tʰlyoɕ」で表されます。主題マーカーは、主題のみならず焦点も表します。
焦点分詞が、文中で焦点になっているのがどの語かを示します。
焦点分詞は助動詞として振る舞い、斜格化した名詞のもとの格に一致して語形変化を起こします。
この際、他の後置詞によってすでに斜格化していた名詞が話題化した場合でも、その前置詞や後置詞の種類(と意味)によって、どの格と同形となるかが決まっています。
語形 | 格 | 格と後置詞 |
---|---|---|
? | 主格 | 主格 |
? | 属格 | 属格、(部分踏詞?※後述)、 |
? | 対格 | 対格、 |
? | 与格 | 与格、 |
ウチソト&現在ここでの知覚の可否
また、øpʰɜt'a語において重要な役割を果たす概念として「ウチソト」と「現在ここでの知覚の可否」があります。
「ウチソト」の「ウチ」は、自分にとって身近であったり、自分が所属するものを指し、対する「ソト」は、自分の所属していないものを指します。
「現在ここでの知覚の可否」は、対象の存在を発話時に目の前で近くできるかを表します。
øpʰɜt'a語では、この二つの尺度を4種類のマーカーで表します。それらは接頭辞です。
「ウチ&知覚不能」マーカーは、「tʰlyoɕ-」で、これは主題マーカーと同形です。たとえば、目の前にいない「私の牛」には、このマーカーが付されます。
ウチ&知覚可能を表すマーカー(「今ここのウチの人らマーカー」)は、「øpʰ-」です。これは、共格や具格に相当する意味を表す後置詞に由来します。
「ソト&知覚可能」マーカーは、「nu-」です。直後にゼロ子音が来るときは「nw-」に変化します。この接頭辞は、対格語尾に由来します。
「ソト&知覚不能」マーカーは、「ɡ͡bram-」です。これは与格語尾に由来します。
より理解を深めるために、言語を例にあげましょう。言語のことをøpʰɜt'a語では「ɜt'a」と言います。
øpʰɜt'a語の話者にとって、自分たちの話す言葉はウチのものであり、かつ発話時に知覚しているものなので、ウチ&近く可能を表すマーカーを付けて「øpʰɜt'a」と表現します。
一方、外国語の場合、その言語を発話時に知覚している(見たり聞いたりしている)のであれば、ソト&知覚可能マーカーを付けて「nwɜt'a」と言い、知覚していない場合は「ɡ͡bramɜt'a」と言います。
人称
人称を表す語は次の通りです。なお、左に行くほどフォーマルな表現になります。:
一人称単数 gt'eør / øika / e
一人称双数包括形 ŋʈ͡ʂɥar / ŋar
一人称双数除外形 ɡ͡ɣtʰiir
一人称複数包括形 kʰnɥyr / nry
一人称複数除外形 k'rɜɜr
二人称単数 bʔβ̞oaⱱ / øʔintaa / m
二人称双数 p̪͡fhβ̞øⱱ / hø
二人称複数 p'rβ̞yyⱱ / ryy
三人称単数男性 øbøgɜa / ʈ͡ʂie
三人称双数男性 ʈ͡ʂy sk'it / kʰøp
三人称複数男性 ʈ͡ʂy ɕo / tim
三人称単数女性 øt͡ʃavaa / skʰuu
三人称双数女性 skel tvot͡ʃ / ser
三人称複数女性 se dies / njia
三人称単数中性 øŋina / kat'
三人称双数中性 kor pas / r
三人称複数中性 skep et / t'tʰa
四人称(不定人称) rrɥyyr / vⱱβ̞uuw / pʰa
なお、無生物を指し示すときは、性別がないので中性三人称のみを使います。人間も中性三人称で受けることができますが、男女が混ざっている場合に使われることが多いです。ペットなど動物に対しては、雌雄を明示したい場合には男性・女性三人称を使いますが、特に明示する必要がなければ中性三人称を取ります。
指示語
指示語には現場指示用のものと文脈指示用のものがあります。
内部照応 | 外部照応 | |
---|---|---|
初出照応 | ? | ? |
変更照応 | ? | ? |
既出照応 | rɜːfah (表層照応) | ? |
初出照応は後ろにある対象と同じものを指す後方照応です。
変更照応と既出照応はどちらも、前にある対象と同じものを指す前方照応です。変更照応では参照する情報の変更や上書きがあるのに対して、既出照応にはそれがありません。
それぞれの文脈指示用の指示語はさらに、表層照応しかできない語と、それに加えて深層照応もできる語にも分けられます。後者のほうがあまり使われません。
表層照応は言語として表現された文脈そのものを参照するもので、これに対して深層照応は発話の状況を参照するものです。
話し言葉ではこの区別に崩れが見られますが、書き言葉では厳密に使い分けられています。
借用語
ø--aは語基が借用語であることを示す接周辞で、借用語接辞もしくは外来語接周辞、外来接辞とも呼ばれます。この接辞の使用は、現代語では義務的です。
例:økʰapaa (河童), øtʰanmena (一反木綿), øuɕkʰmaira (丑の刻参り), øtʰaitʰrpʰot͡ʃa (だいだらぼっち)
借用語接辞は強調表現に由来します。øpʰɜt'a語では、語や句をøとaではさむことで強調表現を作ることができます。これはちょうど、日本語の文章で強調したいときに「このように」カッコを使うのと似ています。
例:ø øpʰɜt'a a(「øpʰɜt'a語」)
これがのちに借用語用の接周辞として使われるようになりました。なお、格接辞は借用語接辞の外側に付きますが、強調表現として「ø a」を使う場合は、内側に付くこともあるようです。
日本人がスマートフォンをスマホと略すように、øpʰɜt'a語の話者も外来語の縮約を好みます。縮約が行われると、語基は3音節以下になります。(方言によっては4音節が上限になることもあるかもしれませんが、詳細は不明です。)
特定性
特定性を表す機能語的副詞が存在します。
前置詞と後置詞
前置詞では細かい意味の区別を行います。
唯一の後置詞である話題マーカーtʰlyoɕのついた語は、表面的には格を失います。このような格を失った形態はこの言語では「斜格」と呼ばれます。
前置詞は、後ろの名詞に特定の格を要求します。(なお主題マーカーによる斜格化は認められています。)
後置詞は、名詞の格を斜格化します。
複数の前置詞を併用することはできません。
鞜詞
「鞜詞」は、自然言語の後置冠詞に相当します。
定鞜詞や部分鞜詞が存在しますが、不定鞜詞はありません。
部分冠詞は一般に不定性を表しますが、øpʰɜt'a語においては部分定鞜詞であり、数えられない名詞の定性を表現します。
定鞜詞が「この〇〇(特定の〇〇)」を意味する一方、部分鞜詞は「一定量の□□(大抵は単位量や容器の八分目/満杯)」を意味します。部分鞜詞は、定鞜詞と部分格が縮約したものです。
øpʰɜt'a語の敬語
この言語における敬語の中核は語尾(というより正確には文体)であり、文末に来る語で敬意や丁寧さを表します。文体には絶対敬体、相対敬体、丁寧常体、普通常体、相対親体の5種があり、絶対敬体は神や君主、至高存在などの非常に敬うべき相手に対して用い、他は話者と相手の相対的関係によって使い分けられます。
人称語彙も、文体に対応するように人称・性・数・包除の各々について敬称、常称、親称の3種の語があります。
øpʰɜt'a語の語彙
時間の表現
時間は右から左に流れるイメージで、右が過去、左が未来を象徴します。
経過した時間は重さに例えられます。
たとえば、長い時間が経ったことを「重い時間が経過した」のように言います。
øpʰɜt'a語において、日時は小さい単位から先に並べます。(「1時間1分1秒」は「1秒1分1時間」、「2023年1月1日」は「1日1月2023年」のようになります。)
なお、øpʰɜt'a語の話される世界の1年および1日の長さは地球のそれと変わりません。1カ月の長さも、地球で一般的なグレゴリオ暦とほぼ同じです。
辞書
上記「文法」の項で説明のある機能語や屈折接辞については、記載を省略しています。
辞書形には格語尾が付きません。
ZpDICでも、有志の方が/øpʰɜt'a/語辞書 を作ってくださっているそうです! そちらもぜひご参照くださいませ。
【ami】村。
【ɜt'a】伝えること。言うこと。言語。
【nthildaëš】〔名〕国(英語でいうstate)
【økʰβ̞aia】(日本語の「こわい」に由来。)固い。
【ømpʰar】(意味判明後、最初期は「ömpharは非常に古い借用語で、ゆえに借用語接周辞がない。借用元はラテン語(またはそこから借用した言語)のimperātor」とする説があった。しかし現在は棄却されている。当時の仮説では次のような音変化が考えられた:imperātor > impārtr(øpʰɜt'a語の音節数制約による母音脱落とrの位置の音位転換) > mpʰar(音節制約による語末の子音脱落。第二母音が短くなったことによる代償延長としてpが帯気音化した) > ømpʰar。この変化仮説が棄却された最大の理由は、語頭の/i/>/ ø/ [ʌ]の変化が不自然だったからである。次点で「命令権→城」という意味変化の距離が遠いという点もしばしば言及される。他にも、1音節に2文字分の母音が許容されるにもかかわらず、impaar(またはimpʰaar)のように2音節目が長母音とならなかった点からも、学会では懐疑的な意見が多数を占めるようになった。)城。
【øneosa】(ギリシャ語の「νέος」に由来。)新しい。
【øpʰɜt'a】(語源については諸説があります。詳しくは「言語名」を参照ください。)øpʰɜt'a語。
【øpʰritʰa】(古英語の「bridd」に由来。)弱虫。
【øtʰokkʰaa】(古英語の「docga」に由来。)狩る。
【rakʰa】(本来語。)薔薇。
【???】(語形未設定。)①凍る。②専有する。③締める。④染みる。
【???】(語形未設定。)知る。
【???】(語形未設定。〈知る〉の尊敬被動形に由来。)統治する。
øpʰɜt'a語研究について
øpʰɜt'a語についての報告は、その内容が二転三転することが多いです。もしかすると、別言語(別方言)の記録が混ざっているのかもしれません。
ある話によれば、øpʰɜt'a語(もしくは諸語)の話者は、「ここはどこですか?」と聞かれても、必ず「ここはøpʰami(自分の村)だ」と答えるのだそうです。(地域によっては/øpami/になったり、多少の発音の変動はあるかもしれません。研究途上です。)øpʰɜt'a語話者は自分の村の固有名をあまり話さないのです。そのため、どの地域の方言か記録しづらくなっていて、多様な方言が一つの言語のように扱われてしまっているのだといいます。
そのほか、部分鞜詞の存在から、部分格の存在が考えられています。部分格が現在のøpʰɜt'a語にも生き残っているか否かについてはまだ分かっていません。
øpʰɜt'a語の歴史
øpʰɜt'a語には様々な言語からの借用語が見られるため、以前から世界中で話されていた言語だったことが分かります。以下に、借用語の例をあげます。左側が借用元の語形です。
こわい(日本語)→ økʰβ̞aia(固い)
docga(古英語)→ øtʰokkʰaa(狩る)
bridd(古英語)→ øpʰritʰa(弱虫)
øpʰɜt'a語の祖先となる言語(仮に「古øpʰɜt'a語」と呼びます)については、まだ分からないことが多いですが、複雑な音素体系を持った開音節言語だったとする説があります。その説によれば、祖語の音節構造はCXV(略号の意味は「øpʰɜt'a語の発音」の項を参照)で、Xには接近音だけでなく流音も含まれていたそうです。
øpʰɜt'a語に独特な音節数制限の起源を説明するために、「最初の音節の母音と、アクセントのある母音以外全て脱落する」という音変化があったという説も提唱されています。
別の説によれば、子音体系はむしろ複雑化したのだと言います。その説によると、帯気音と放出音は、母音脱落によって無声破裂音に声門音が後続した際に生まれた音素なのだそうです。
特定の条件で完全に消失した(ゼロ母音化した)母音があるとする仮説もあります。
音節数制限の起源
次のような仮説が考えられています。
①開音節言語があった。当時は音節数制限がなかった。
②母音が脱落し、1形態素が原則2音節に。さらに複合語も平行して生まれる。ここで、現代に伝わる語源不明の3音節語4音節語が主に生える。
※「第1音節とアクセント音節以外の母音が脱落」において、複合途中で「2箇所アクセント」とかのせいで3音節はとりあえず保持可能。4音節がほぼないのは、「2箇所語頭音節母音」と「2箇所アクセント」つまり複合度が低い語→2音節語二つに還元できるのが大半のため。5音節以上に至ってはほぼ分解可能。
③複合語がさらに生える。原則2音節制限となる変化を受けなかった方言からの借用が行われる。これらは変化後の借用なので2音節制約を受けない。
④借用語を示す借用接周辞「ø--a」が生える。この頃、地球から一部地域が転移してくる。結果、これ以後に借用された語は地球由来現地由来問わず、原則借用接周辞が用いられます。ただし、借用語と認識されない語にはつきません。
この仮説では、「3音節制限よりも先に2音節制限が生まれた」としていますが、これに対して「3音節制限が先に生まれ、その後に2音節制限が生まれた」とする説もあります。
人称語彙の歴史
人称語彙は、敬称常称親称各3種と呼ぶには一部体系が欠けていること、及び一部外来接周辞を持つ外来語由来と思われる語があることから、
1.もとは常称と敬称の区別しかなかった
2.しかし、のちに新たな語彙が流入し、あるいは生まれてもとの常親称にとってかわることで、一部の常親称が親称専用になった。ただし、この時語彙が流入しなかった部分では親称常称共通になっている
と考えられています。
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被覆-露出変化は、動詞由来の語根には適用されない。
(いちおう語尾の-ësを取り外した語幹部分を合成には用いることになるが、これを被覆-露出変化と呼ぶかと言われると……みたいな)
また、外来語由来の単語は外来接周辞の「ö- -a」を取り外したものが露出形として用いられる。
ただし、外来語由来の単語のみから複合語をなす場合は、原則としてその複合語にも外来接周辞「ö- -a」をつける。Öphëtqa語の非統制共通語たる地方言語には、主要なものに低地Öphëtqa語、上部Öphëtqa語、牧地Öphëtqa語、中央Öphëtqa語、山地Öphëtqa語、西部Öphëtqa語などがある。
標準語は上部Öphëtqa語をベースに牧地Öphëtqa語や中央Öphëtqa語を加味して整備されたものである。
全ての名詞には露出形(単独で使われる時の形)と被覆形(複合語の要素となる時の形)を持つ。またこの被覆形は各々接頭形と接尾形を持つ。辞書の見出し形には露出形が用いられる。
名詞同士で複合語を構成する場合、
実際の語彙では、構成素の並び順が属格語順のものと形容詞語順のものとが見られる。これを説明する一つの有力な説として、双方とも具象物の場合は属格語順、少なくとも一方が抽象物の場合は形容詞語順で並べるとされている。但し、主従ある場合のうち、構成素が(動詞や形容詞などを)名詞化したものである場合は、元の品詞における語順で並べられることが明らかになっている。
君侯関係をメインに造語。
ištof レガリア(王権の象徴たる物品)
nthistoov 領土
sevnyoor 領地
ngťa'tsaal 皇帝
ťaes'fraleos 大王
fraleos 王
isto'fraleos 副王
ťaes'šernzyook 大公
šernzyook 公
fusmgier 侯
pferde 伯
ngťa'nthildaëš 帝国
frale'nthildaëš 王国
frale'sevnyoor 王領
šernz'nthildaëš 公国
šernz'sevnyoor 公領
nueue 岩、巌
ištofとisto-は語形が似ているものの、偶然似ているだけであって関連語ではなく、露出形-被覆形の対応でもない。
tqöldölのtqölの部分の語根は「導く、動く」に関わる意味を持っているとみられる。
「tqölnbi:太陽」という語があり(nbiやdölの意味は現時点では未解明)、また「tqölës:導く」という語、さらに「tqöla:導き、導くこと」という意味がある。
代動詞の「rfeës(rfeeësからこれに訂正された?)」や「ëtqa」あるいは「phëtqa」が「伝えること」という意味を示すことから、動詞の原形は「-ës:~する」という語尾を持ち、またそれを「-a:~すること」という語尾に変えることもできると考えられる。
この言語は16進法を用いる。基数詞は次の通り(補助正書法を用いて記しているので適宜発音記号に変換してください)
1 nsopkha
2 ruk'ha
3 totshaad
4 sazang
5 ťkwozna
6 ašbaad
7 epfragh
8 phrhaad
9 dormsa
10 šazrif
11 tsamro
12 gbarid
13 erkaå
14 åaërdo
15 ǩristof
16 p̌raagh
序数詞、集合数詞、倍数詞、分数詞(及びその序数詞)は補充形であり、うち序数詞は接頭辞、分数詞は接尾辞である。分数詞は分母として働き、その接続する分子は基数詞となる。また類別詞たる助数詞には序数詞のみが接続する。
öphëtqa語は日本語と同じモーラ拍言語に属する。
この仮説は、母音の長短の区別が音素自体の区別ではないこと、またゼロ母音音節が存在し、一拍として認識されていることに依拠している。
反映いたしました!
モーラ言語なのですね、ちょっと親近感湧きますねー(笑)
代動詞はrfeës /rfeɜs/。(1音節語)
長母音の扱いを誤認していたので訂正します。
正しくはrfeës /rfeɜs/。
今までの単語で
1形態素中に3つ以上「母音字」が続く語は見られなかった(接辞で3連続になる場合も回避用の声門閉鎖音を定義したはず)3連続する「母音字」を一音節と認めた例がないので、これはちょっと審議かもです。少なくとも、語中ゼロ子音が許容されている現状、二音節語と認めることは間違いなくできるはずですが。(短い文を複数返信するのもあれなのでここで返信しますが、宣伝足りないのはたしかにそうですね)
あれ、長母音は1音素扱いじゃなかったっけ?記憶違いなら初母音を短母音に変更で
そもそも短母音と長母音を区別するという話があるというより、音節の必須母音と任意母音の2つが同じだと長母音扱い……という状況みたいですね。
理解。訂正した。
すでに採用済みのコメントを訂正されましても、どういう扱いにすべきか困ってしまいます()
本人訂正の場合、普通に訂正通りに採用部を修整すれば良いんじゃないの?
(必要ならば適宜「〇〇の理由により〇/〇修整」のような付記をつけて)
それを認めてしまうとなんでもありになってしまいかねないので、すでに採用済みの設定を変更する場合は別個でコメントしてほしいです。
(以前別サイトでやっていた企画で本人訂正を認めたことがあったが、めちゃくちゃ更新に差し障った。)
理解。コメントした
内部既出照応(表層のみ)の文脈指示語はrëëfah /rɜːfah/ (2音節語)
すみません、更新明日になります(今日はとりあえずおやすみなさい……)
音節構造について。既に提唱されている第一の任意子音および義務子音に関する制限は、人称代名詞を見る限りそこまで強力な規則ではない気がします。
一方で、音節内の任意母音が出てくる場合、2モーラ目は現在提唱されているaëöoi以外だと、直前の母音が同じ母音の場合(つまり、長母音のようなもの)でしか見られない感じがあります。
人称語彙は、敬称常称親称各3種と呼ぶには一部体系が欠けていること、及び一部外来接周辞を持つ外来語由来と思われる語があることから。
1.もとは常称と敬称の区別しかなかった
2.しかし、のちに新たな語彙が流入し、あるいは生まれてもとの常親称にとってかわることで、一部の常親称が親称専用になった。ただし、この時語彙が流入しなかった部分では親称常称共通になっている
……あたりが考えられそうです。
Discordのほうで書こうと下書きしていましたが、
という意図のもとにあります
うーん……たしかに「コメントに応じて変化する」というコンセプトではありますが。それをするのであれば。
さらに書き換えが起こってしまう(既存の書き換えの例に音素数や2音節制約など)ことで、コメントに反映される意見の人数が減ってしまう&私たち以外のコメントがほぼ入らなくなった現状、一旦このあたりでverを「名前をつけて保存」した上でやった方がよさげな気がします。
当初はアーカイブをコメント数で考えていましたが、やはり考古学の古生代とかみたく、反映されるコメントの性質の違いで分けた方がいい気がします。
あの音節構造制約は既存語彙の書き換えが殆どないように設定しているので、そこまで影響ないはずです(設定を思案しながら数えてたが、既存語彙60超のうち書き換え対象は借用2、人称5のたった7つのみ)
コメント数170越してることだし、予定コメント数250にはなっていないけれどもアーカイブ取るのは賛成。
私達以外のコメントについては、アウトリーチが少ないのが一番大きな原因だと思う。話した感触、界隈の主要な人工言語作者ですらこの企画のことを知らないようだったし、そもそもこの企画を知らない人が非常に多いんじゃないかな。
モデレータさざんかさんを広報担当として、私達達個別企画の企画者含め広報していかなきゃ。
(いちおう創作活動のメインとして個人言語を制作していて、そっちにもしっかり時間を割きたいので、私自身は広報を特別実施しないことにします。でも、いろんな人が参加したら面白くなるかもなと思うので、広報自体には反対いたしません。/アーカイブについても同様で、私自身はしませんが、他の方が取るのでしたら歓迎いたします。)
この言語において、指示代名詞たる指示語は現場指示用法と文脈指示用法とで異なった語彙体系を持つ。
文脈指示用法は、文脈において照応を行うものであって、初出照応・変更照応・既出照応の軸及び内部照応・外部照応の軸で語彙を持つ。
初出照応は後方照応であって、初出の情報について後方にて説明があることを示唆する。変更照応及び既出照応は前方照応であって、前方の既出情報を参照する。変更照応と既出照応は参照する情報を変更し又は上書きするか否かの違いである。
内部照応及び外部照応は、文の内部の情報を参照するか外部の情報を参照するかの区別である。
あの……理解力が乏しくて恐縮なのですが、二つの点がよく分かりません。
①現場指示と外部照応の違いはなんでしょうか。
②変更照応と既出照応の違いはなんでしょうか。
よろしければご教授ください。
各々の文脈指示用法語彙について、よく使われるが表層照応(言語として表現された文脈そのものを参照するもの)しかできない語と、あまり使われないが(表層照応に加えて)深層照応(発話がなされている状況を参照するもの)もできる語がそれぞれ含まれる。
指示代名詞は言及済の三人称代名詞の中性とはまた別の体系イメージです?それか現場指示の三人称代名詞として(ウチソト現状認知可否4種接辞をつけて)使う感じにします?(と言いつつitとthisの対応を考えると人称代名詞は文脈に流用の可能性もありえるかもですね……)
ひとまず、話し言葉においては時として混乱が見られそうです。内部後方照応で言ったのに言いよどんだ結果、次の文で改めて言い直したり。あるいは外部変更照応を使っても「いや、~は……あなたの言う通りです」みたいに結果的に外部既出照応のようになったり。
一方で、書き言葉においては厳密に区別がなされていそうです。
(変更照応の使い方がいまいち理解できていない感じですが、読んだイメージとして)
指示代名詞は人称代名詞とは別ですね。英語でいうthis/that等や日本語でいうこそあど言葉に対応します。
標準語規範文法ではきちんと区別して定義されており、かつ書き言葉ではほぼ厳密にされている一方、話し言葉では崩れが見られそうです
この言語における敬語の中核は語尾(というより正確には文体)であり、文末に来る語で敬意や丁寧さを表す。文体には絶対敬体、相対敬体、丁寧常体、普通常体、相対親体の5種があり、絶対敬体は神や君主、至高存在などの非常に敬うべき相手に対して用い、他は話者と相手の相対的関係によって使い分けられる。
人称語彙も、文体に対応するように人称・性・数・包除の各々について敬称、常称、親称の3種の語がある。
主格、対格、部分格などの他、共格、具格、処格、様格などの格を持つ。共格と具格の格接尾語は同形である。
部分格はある物の一部分であることを示すほか、指小辞的な役割も持つ。
共格は共同で行為をする相手を、具格は道具や手段を示す。
処格は位置、方向、移動など場所に関係する意味を示す。
様格は時、原因、理由、由来、目的、条件、譲歩、変化、様態などを示す。
共格と具格の峻別や、処格や様格の具体的な意味の使い分けは、機能語的前置詞で行われる。
これらのほか、まだ格が存在するかどうかは現状分かっていない。
(言語学的には他に呼格や欠格などがあるが、これらがこの言語に存在するかどうかは不明。
1.共格と具格について
ひとまず共格と具格、同形なら共具格にした方が体系としてすっきりすると思います。焦点分詞の方で区別があるなら共格と具格も区別する意味がありますが、それすらないなら多くの意味を抱え、後置詞で区別する処格や様格みたく一緒くたに一票。
2.格の整理(既存との対応)
少なくとも主格、属格(部分格と関連がある以外詳細不明)、対格、部分格(私が勝手に○えたと思っていた格)、処格(既に与格として言及されたもの+いくつかの意味)、様格、共具格(共同格?焦点分詞に区別があるなら処格、具格)の7(8)格が確認されている。
3.後置詞と格
話題化とかで後置詞をつけた時に格情報をどうする(消す→既存でいう斜格orそのまま)か問題があるかと。
日本語母語話者なので後置詞使用で表面的格情報を個人的には消したさがあります(後置詞で意味を区別できる時に格を残す意味を感じられないので)。
4.属格後置後に格を置くための解釈新案(話題変えます)
属格、厳密な属格にすると後ろに格情報つけるのが違和感強くなるので「私のを食べる」みたいな所有物を示す役割も単独でこなせる(=後ろに格情報を置いてもよい)という仕組みにすれば、複合語の語尾に現れても雑解釈で違和感なし扱いにできるかなと思いました。
(余談)(前置詞もうほぼいらないのでは?)(格、接尾辞ではなく接語にすると何が嬉しいのか気になりはする)(最近コメントが……(原因いくつか心当たりはありますが))
接語ベースにすることで自由に組み合わせたり並べたりするのがしやすくなるのがありますね。
格を接語にするのはシャレイア語を参照している節があります
あと、共格具格は一応形態は同じではあるものの、細かい文法変化が異なります
前置詞、
格を漂白する後置詞は話題化のだけにしておきます?
(となると前置詞後置詞半々ぐらいというより「格を示す接語は後置され、前置詞で細かい意味の区別を行う。唯一の後置詞は話題(主題)化を行うもので、これがついた語は表面的には格を失う」みたいな)
よさそう
部分格と属格の接尾語は形態が似ている可能性が高い
少々格周りと話題化のあたりに関する案(ただし、複合語の語末属格云々は未定なので飛ばします。属格に関わる話題も、複合語はひとまず無視した前提で話しています)を出します
(今回も例によって?マークだらけなのですが)。1.格の定義と便宜上の格「斜格」
名詞の格には主格、属格、対格、与格、および斜格(無標の形)が存在する(なお昔は部分格があった?)(今後他の格の案も出てくるかもしれない?)。このうち、主格は斜格同様に無標なので、実質同形となる。
また、斜格は「格」と名前についているが、実質的に格語尾を失っただけであり、元の格としての情報は保存されている。つまり斜格は便宜上斜格と呼ばれているだけであり、実態のない格である。
2.前置詞、後置詞と斜格化現象
前置詞は、後ろの名詞に特定の格を要求する(なお「話題化(主題化)の後置詞」による斜格化は認められている)。
後置詞は、名詞の格を斜格化する(格語尾を消滅させる)。
前置詞・後置詞共に「話題化(主題化)の後置詞」以外の前置詞や後置詞と併用することはできない。
なお、以上より後置詞は話題化が発生しなくても名詞の格情報を消失させる(斜格化)。一方、前置詞は話題化が発生しない限り名詞を斜格化させることはない。
(仮説)前置詞の場合、直後の名詞が複数の格を取りうるのであれば、それが後置詞より見えやすいため、その格ごとに異なる意味を持ち、広い範囲をカバーするかもしれない(ラテン語、ドイツ語のマネ)?
3.焦点分詞の助動詞による話題一致
焦点助動詞(助動詞として振る舞う焦点分詞)は、話題化の後置詞によって斜格化した名詞の、もとの格に一致して語形変化を起こす。
この際、他の後置詞によってすでに斜格化していた名詞が話題化した場合でも、その前置詞や後置詞の種類(と意味)によって、どの格と同形となるかが決まっている。
| 語形 | 格 | 格と後置詞 |
|--|--|--|
| ? | 主格 | 主格 |
| ? | 属格 | 属格、(部分踏詞?※後述)、 |
| ? | 対格 | 対格、 |
| ? | 与格 | 与格、 |
すでにあるもの
前置詞か後置詞か不明:öph:~と共に、~を用いて、~で(対格か与格?)(といいつつby的意味は印欧語における能格の由来を考えると属格?)(前置詞なら意味で直後の名詞の格を変えてもいいかもしれない←先述のラテン語ドイツ語)
tqlyosh後置詞:~は(主題、話題)
nu格語尾:~を(対格)
gbram格語尾:~に(与格)
※以前提案した「ウチソト接頭辞が~」から。ただし「関連(由来)している」程度なので上で上げたものと全く同じ語形かどうかは未定。また、上記は格語尾(及び前置詞?や後置詞)であり、焦点分詞の変化する語形がどのようなものであるかについては一言も触れていない。
未提案の前置詞・後置詞(の一部。括弧内は当該名詞が話題化した際に焦点分詞がとる形)
~から(属格or対格?)、~まで(与格?)、~にて(対格or与格?)、~のために(与格?)、~のせいで(属格or対格or与格?)etc.
4.部分踏詞と話題化に関係する振る舞いの予測(研究仮説)
öphëtqa語にはかつて部分格という格が存在した説がある。これは格語尾による(格の一種だった)ものだったとする説と、後置詞によるものだったとする説がある(どちらかというと前者が優勢?)が、話題化により発生する斜格化の際のふるまいを研究すれば、どちらに由来するものか判明することが期待される。
現在のöphëtqa語には、この部分格(先述の通り由来が格語尾か後置詞かは不明)と定踏詞の縮約に由来する部分鞜詞が存在している。
仮に、部分格が格語尾(部分格接尾辞)に由来したとすると、部分格名詞は話題化の際に斜格名詞となり、「斜格名詞 話題化後置詞 定鞜詞」となると考えられる。
他方、部分格が後置詞(部分後置詞)に由来したとすると、「斜格名詞 部分後置詞 話題後置詞 定鞜詞」となると考えられる(この語順は鞜詞を除き日本語の「私からは」と同様である)。
なおいずれにせよ、部分鞜詞を用いる表現においては、助動詞の焦点分詞の語形変化は現在では属格に組み込まれていると予測される(?)。これは、フランス語の部分鞜詞が属格のdeと定冠詞(あるいはその縮約)から成り立っていることを考えると、十分あり得る範囲である(?)。
格は接辞じゃのうて接語よ〜
シャレイアの前後が変わったような感じ
第一の任意子音に来れるのは震え音、弾き音、鼻音、破擦音、帯気音、放出音及び/ɡ͡b/のみである。第一の任意子音が存在する場合、聞こえ度が逆転することが少なからず存在し、また義務子音には阻害音が来る場合が多い。
音節内における母音は聞こえ度の高いものが一番目に来ることが多く、逆転することは少ない。基本8母音中では任意母音となることができる母音はa、ë、ö、o、iの5種のみ。
子音についての記載と合わせて反映いたしました!
音節構造がだいぶ明確化されてきましたね…